この「ことわざ」、「英語」で何と言う?シリーズ、今回は、「手・足」のつく「ことわざ」を英語に翻訳してみました。
「手」は、左右の肩から出ている長い部分のことで、主に腕を指しています。会社やグループなどの組織を人に例えた時、社長やトップの人は「頭」といいますが、その下に使える物は「働き手」「手が足りない」などといいます。AIとの対決などで最近注目を集める「将棋」や「囲碁」では、一回の動作を「一手」といいます。
「足」は、地に向かい体部を支えるものを指して足といいます。人間や猿の場合は手が2本、足が2本という構造をしていますが、犬や猫、牛などは足が4本の構造をしています。このように生物によって足の数は異なりますが、発生学的には偶数の足が生えているそうです。足は、体重を支え、歩行することから、数多くの慣用句につかわれています。
そんな「手・足」のつく「ことわざ」を今回は4つ選んで英語に訳しました。
1.飼い犬に手を噛まれる
「飼い犬に手を噛まれる」は、日ごろから面倒をみていた人や部下に裏切られることを意味する「ことわざ」です。飼い犬は、可愛がっていてもふとしたひょうしに噛みついてくることがあります。人間も同じように裏切ってくることは決して少なくありません。
英語では
「A man may cause his own dog to bite him.」
と翻訳することができます。
直訳すると「飼い犬に手を噛まれるも己ゆえ」となり、「飼い犬に噛まれるのは飼い主に原因があるかもしれない」という意味になります。
ここでの”cause”は動詞で「~を引き起こす、原因となる」の意味です。”bite”は「~をかむ、にかみつく」という意味です。
2.手も足も出ない
「手も足も出ない」は、どうしようもないことを意味する「ことわざ」です。「絶体絶命」や「袋の鼠」と同じように、自分の能力を超えており、対策がない窮地を現しています。
英語では
「I am completely powerless.」
と翻訳することができます。
直訳すると「完全に無力な状態である」という意味です。
その他にも「I can not do anything at all.」と表現することもできます。直訳で、「まったく何もできない」という意味です。
3手前味噌で塩が辛い
「手前味噌で塩が辛い」は、自分でやったことを自分で自慢することを意味する「ことわざ」です。ひいては、自慢話ばかりは聞き苦しいという意味です。
「手前味噌」とは、自分で作った味噌のことで、この「ことわざ」では、自分で作った味噌ならば例えどんなに辛くても「美味しい!」と言う人の心理に例えています。日常会話では、「手前味噌で塩が辛い」を省略して「手前味噌」と言うことが多いようです。
英語では
「Every cook commends his own sauce.」
と翻訳することができます。
直訳すると「料理人なら誰でも、自分で作ったソースを勧める」であり、「手前味噌で塩が辛い」と同じ意味で使用します。
”commend”は「~に推薦する、褒める」などの意味があり、ここでは「勧める」の意味でつかわれています。
4.足元を見て付け上がる
足は自分の目線よりも下にあることから、足がつく言葉は、自分より下という意味合いが含まれることが多くあります。駕籠に乗せて人を運ぶ「駕籠かき」という職業の人が、旅人の足元を見て疲れた様子を見抜き、高い駕籠代を要求したことが由来しているそうです。
英語では
「Take advantage of it.」
と翻訳することができます。
”take advantage of A”で「Aをうまく利用する」の意味ですが、否定的な意味で「弱みに付け込む、悪用する」とつかわれることもあります。
まとめ
今回は、「手・足」のつく言葉にまつわる「ことわざ」をまとめてみました。
道端で英語で道を尋ねられた時に、ビジネスの場で英語を使用しなければならない時に、「手も足も出ない」なんてことにならぬよう、日々の英語の学習に努めましょう! この「ことわざ」、「英語」で何と言う?シリーズが、あなたの役に立てば幸いです。
今後も様々な「ことわざ」や「名言」を翻訳していきますので、お楽しみに!