ビジネスコミュニケーションのスピード感がアップし、情報の差替えや追加の連絡が頻繁に発生する場面も珍しくありません。特に、一度のメールで全てを伝えきれず、後から追加の資料を送ったり、訂正を入れたりする「五月雨(さみだれ)式」の連絡は、相手の手間を考えると心苦しいものです。

「五月雨式に申し訳ございません」という日本語は、立て続けに連絡してしまうことへのお詫びと、気遣いが一つになった便利な表現です。英語にはこの「五月雨」を直接表す言葉はありませんが、状況に応じて「何度も送ってすみません」という気持ちをスマートに伝えるフレーズがあります。

そこでこの記事では、立て続けの連絡から矢継ぎ早の依頼まで、ビジネスメールでよく登場する英語表現をまとめて紹介します。

この記事の3行まとめ(AI要約)

  • 「五月雨式」に直接対応する英単語はないが、”multiple emails”や”in separate emails”などで状況を伝えられる。
  • 「重ね重ね申し訳ございません」は”My repeated apologies”などで表現し、「しつこい」は”persistent”のようにポジティブに言い換えるのがコツ。
  • 「矢継ぎ早」「立て続けに」は”in rapid succession”や”back-to-back”など、勢いや連続性に応じて表現を使い分ける。

「五月雨式」を英語で

五月雨式に何度も送るビジネスメールのイメージ

日本語の「五月雨式」とは、物事が一度に終わらず、断続的に続く様子を表します。英語では、「複数の(multiple)」や「バラバラに(in pieces)」といった言葉を使うと上手に状況説明が可能です。

「五月雨式」のニュアンスを伝えるフレーズ

  • multiple emails :複数のメール(五月雨式のメール)。

  • in separate emails :別々のメールで(五月雨式に)。

  • one after another :次から次へと。

Aさん
I apologize for sending you multiple emails regarding the same project. (同じプロジェクトに関して、五月雨式に(複数の)メールを送ってしまい申し訳ございません。)

Aさん
I will be sending the documents in separate emails to keep the file sizes small. (ファイルサイズを小さく保つため、資料を五月雨式に(別々のメールで)お送りいたします。)

Oxford Learner’s Dictionaries の説明によると、multiple は “many in number; involving many different people or things”(数が多い。多くの異なる人や物を含む)という意味があります。

参照: Oxford Learner’s Dictionaries

「重ね重ね申し訳ございません」

重ね重ねお詫びするビジネスパーソンのイメージ

短時間に何度も謝罪や依頼を繰り返す際、「重ね重ね」という言葉で申し訳なさをより強めることができます。

英語では “sincerely”(心から)や “repeated”(繰り返しの)を使った表現がおすすめです。

重ね重ねを伝える謝罪表現

  • My repeated apologies for… :〜について、重ね重ねお詫び申し上げます。

  • Once again, I apologize for… :再度(重ね重ね)、〜について申し訳ございません。

  • I sincerely apologize for the frequent updates. :頻繁な更新(五月雨式の連絡)について、心よりお詫び申し上げます。

Aさん
My repeated apologies for the confusion caused by my previous messages.

(先のメッセージによる混乱について、重ね重ねお詫び申し上げます。)

Bさん
【ワンポイントアドバイス】 人間味がより重要になる現代ビジネスシーンでは、”Sorry”だけでなく “My repeated apologies” のような丁寧な表現を使い分けるのがポイントです。

「しつこい」をポジティブに言い換え

何度も連絡をすると、自分が「しつこい(annoying)」と思われないか不安になりますよね。

ビジネスでは「しつこい」という言葉を避け、ポジティブなニュアンスを含む言葉への置き換えをおすすめします。

「しつこい」を避ける言い換えフレーズ

  • persistent :粘り強い、継続的な(プロフェッショナルな響き)。

  • frequent contact :頻繁な連絡。

  • diligent follow-up :根気強い(丹念な)フォローアップ。

Aさん
I apologize for being so persistent, but we need your feedback by noon.

(しつこく(粘り強い)申し訳ございませんが、正午までにフィードバックをいただきたいのです。)

Cambridge Dictionary によると、persistent は”lasting for a long time or difficult to get rid of”(長い間続く、または取り除くのが困難な)と説明されています。ビジネスでは「諦めずに働きかける」というポジティブな文脈でも使われる単語です。

参照: Cambridge Dictionary

「矢継ぎ早」を英語で

質問や依頼が、間を置かずに次々と飛んでくるような勢いを表すのが「矢継ぎ早」という表現です。

ビジネスの交渉や、トラブル対応などで状況が目まぐるしく変わる際に使われます。

勢いやスピード感を伝えるフレーズ

  • in rapid succession :矢継ぎ早に、立て続けに。

  • a flurry of :(雪が舞うように)次々とやってくる、矢継ぎ早の。

  • a barrage of :(集中砲火のように)矢継ぎ早の、畳み掛けるような。

Aさん
I apologize for the rapid succession of questions, but we need to clarify these points.

(矢継ぎ早に質問をしてしまい申し訳ございませんが、これらの点を明確にする必要があります。)

Aさん
The customer service team handled a flurry of inquiries after the system update.

(システムアップデートの後、カスタマーサービスチームは矢継ぎ早の(次々とくる)問い合わせに対応しました。)

「立て続けに」を英語で

立て続けに開催されるビジネス会議のイメージ

直前の「矢継ぎ早」が勢いに焦点を当てているのに対し、「立て続けに」は物事が連続して起こる様子を指します。

例として、会議が連続している時や、同じような作業が続く場合によく使われる表現です。

連続性を表す英語表現

  • back-to-back :(背中合わせのように)連続して。

  • one right after the other :すぐ次から次へと、立て続けに。

  • in a row :(一列に並んで)連続して。

Aさん
I have been in back-to-back meetings all day, so I couldn’t check my email.

(一日中立て続けに会議が入っていたので、メールをチェックできませんでした。)

Aさん
I’m sorry to send you files one right after the other.

(立て続けに資料を送ってしまい、すみません。)

まとめ

今回は「五月雨式に申し訳ございません」をテーマに、何度も連絡する際に役立つ英語表現を紹介しました。

英語には「五月雨」にそのまま当てはまる単語はありませんでしたが、“multiple emails” や “in rapid succession” といった表現を使うことで、状況を正確に伝えつつ丁寧なビジネス英会話ができます。

相手の時間を使ってしまうことへの申し訳なさが伝わる一言を添えて、信頼されるコミュニケーションを目指しましょう。

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nakagawa_tairo 医療・英語分野ライター / Medical & English Content Writer
立命館大学英米文学専攻卒。医療・介護分野で18年の実務経験を持ち、医療制度や専門分野の執筆・監修を多数担当。実務翻訳やビジネス英語の知見を活かし、専門性の高い英語・医療分野の情報を発信している。