ビジネスで忙しいとき、急ぎの確認をお願いしたり、追加の作業を依頼したりする際、「お忙しいところ恐縮ですが」というクッション言葉がよく使われます。この一言があるだけで、申し訳ない気持ちと気遣いが相手に伝わるので、積極的に使いたいマナー表現です。

こうしたクッションも言葉は英語でも大切ですが、直訳しようとすると「恐縮」や「お忙しいところ」のニュアンスがうまく伝わらないこともあります。

そこでこの記事では、「お手数ですが」「恐れ入りますが」といった関連表現から、締めの挨拶まで、相手の状況に配慮しながら礼儀正しく依頼できる英語表現をまとめて紹介します。

この記事の3行まとめ(AI要約)

  • 依頼や確認をお願いするときは”I’m sorry to bother you, but”や”I hate to trouble you, but”などのクッション表現が効果的。直訳しにくい「お手数ですが」のニュアンスを、丁寧に伝えられます。
  • 断りや心苦しい内容には”I’m afraid”、相手の多忙をねぎらうときは”despite your busy schedule”など、場面に応じて表現を使い分けます。状況に合った気遣いの言葉を選ぶことが大切です。
  • ビジネスメールは「結論(目的)→詳細→依頼→結び」の順で書き、依頼の直前にクッション言葉、結びに感謝の一文を添えるのが基本の型です。この構成を意識すると、丁寧で伝わりやすい英文メールになります。

「お手数ですが」を英語で

お手数ですがと伝えるビジネスメールのイメージ

何か作業や手間をお願いするとき、「お手数ですが」と言いたい場合は、“bother” や “trouble” を使った表現が基本です。

手数をかける際の定番フレーズ

  • I’m sorry to bother you, but… :お忙しいところ(お手数ですが)、〜。

  • I hate to trouble you, but… :お手数をかけるのは心苦しいのですが、〜。

  • Sorry for the inconvenience, but… :ご不便をおかけしますが(お手数ですが)、〜。

Aさん
I’m sorry to bother you, but could you check the attached file one more time?

(お手数ですが、もう一度添付ファイルをご確認いただけますか?)

Aさん
I hate to trouble you, but we need your signature on this document. (お手数をかけて恐縮ですが、この書類に署名をいただきたいのです。)

Oxford Learner’s Dictionaries によると、 “bother” は “to spend time and/or energy doing something” (何かをするために時間やエネルギーを費やすこと)と定義されています。

参照: Oxford Learner’s Dictionaries

「恐れ入りますが」を英語で

恐れ入りますがと相手に理解を求めるビジネスシーンのイメージ

相手に何かを依頼したり、こちらに非がない状況で丁寧にお断りしたりするときは、“I’m afraid” などの表現が役立ちます。

丁寧な依頼・お断りのフレーズ

  • I’m afraid (that)… :恐れ入りますが(残念ながら)〜。

  • If you don’t mind… :もしよろしければ(差し支えなければ)〜。

  • I would appreciate it if you could… :〜していただければ幸いです。

Aさん
I’m afraid we cannot accept any more changes to the schedule.

(恐れ入りますが、これ以上のスケジュール変更はお受けいたしかねます。)

Bさん
【ワンポイントアドバイス】 “I’m afraid” は、相手にとって不都合なことを伝えるときや、こちらのお願いを控えめに切り出すときのクッション言葉です。ダイレクトな表現を避けることで、仕事がデキる大人の印象を与えられます。

「ご多忙の中」を英語で

相手が多忙であることを前提に、貴重な時間を割いてもらうことを気遣う表現です。

相手の多忙さを労わる言葉

  • Despite your busy schedule :ご多忙にもかかわらず。

  • Amidst your busy schedule :ご多忙の最中に。

  • I know you’re tied up, but… :お忙しいとは存じますが。

Aさん
Thank you for joining the meeting despite your busy schedule.

(ご多忙の中、会議にご出席いただきありがとうございます。)

英辞郎 on the WEB によると、 “tied up” は 「《be ~》〔忙しくて〕手が離せない、手がふさがっている、手いっぱいである、動きが取れない」と説明されています。

参照: 英辞郎 on the WEB

「失礼ですが」を英語で

会話を遮るときや、少し聞きにくい質問を切り出す際に添える一言です。

スマートな切り出しフレーズ

  • Excuse me, but… :失礼ですが、〜。

  • Forgive me for asking, but… :お聞きして申し訳ないのですが(失礼ですが)、〜。

  • If I may ask… :もしお尋ねしてもよろしければ(失礼ですが)、〜。

Aさん
Forgive me for asking, but what is the current status of the budget?

(失礼ですが、現在の予算状況はどうなっていますでしょうか?)

「お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。」をビジネスメールでどう伝える?

ビジネスメールの構成と依頼の伝え方のイメージ

ここでは、メール全体のどこにクッション言葉が置かれ、どのような結びの言葉とセットになるのか、全体の流れを確認しましょう 。「お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。」の使い方を意識して確認してください。

メールの構成例

英語のビジネスメールでは、以下の順で書くのが一般的です 。

【結論(目的)→ 詳細 → 依頼 → 結び】

Dear Mr. Smith,

I hope this email finds you well.

I’m writing to ask for your feedback on the latest draft. I’m sorry to bother you, but could you please review the attached document?

I appreciate your help despite your busy schedule.

Thank you in advance for your cooperation.

Best regards,

Hanako Sato

この構成例では、以下のように役割が分かれています。

  • 結論(目的):I’m writing to ask for…

  • 詳細:…the latest draft.

  • 依頼:I’m sorry to bother you, but… review the attached…

  • 結び:Thank you in advance…

結びの言葉(サインオフ)

「お忙しいところ恐縮ですが……」とセットでよく使われる、締めの表現(Sign-Off)を紹介します。

  • Thank you in advance for your cooperation. :何卒よろしくお願いいたします。

  • I appreciate your time and consideration. :お忙しい中、ご検討いただきありがとうございます。

まとめ

今回は「お忙しいところ恐縮ですが」をテーマに、ビジネスシーンで役立つクッション言葉を紹介しました 。

英語には「恐縮」にそのまま当てはまる単語はありませんが 、状況に合わせて “bother” や “I’m afraid” を使うことで、丁寧なビジネスメールを作成できます。

相手を思いやる一言を添えて、円滑なコミュニケーションを目指しましょう。

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nakagawa_tairo 医療・英語分野ライター / Medical & English Content Writer
立命館大学英米文学専攻卒。医療・介護分野で18年の実務経験を持ち、医療制度や専門分野の執筆・監修を多数担当。実務翻訳やビジネス英語の知見を活かし、専門性の高い英語・医療分野の情報を発信している。