「死神」と聞くと、人によってイメージするものが異なるのではないでしょうか。

漫画や映画で大人気となった「DEATH NOTE」のキャラクターをイメージする方もいれば、黒いマントを被ったミイラのような見た目の死神を想像する方もいるでしょう。

死神は日本だけでなく世界でも認識されている存在であり、人にとってイメージが異なるのはもちろん、国によってもイメージが違います。

そこで今回は、「死神」の英語表現や世界の死神の捉え方について解説します。

海外と日本で異なる「死神」のイメージ

死神という言葉は聞いたことがあるけれど、存在は詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

死神とは、死をつかさどる神様とされており、取りつかれると死に至るとなどと考えられています。

本当に存在するかどうかという点については人によって解釈の分かれるところかもしれませんが、ここでは「西洋の死神」「日本の死神」「キリスト教における死神の考え方」の3つのイメージについて解説します。

西洋の死神

「黒いマントに覆われている・ミイラのような見た目・大きな鎌を持っている」という見た目のイメージは西洋の死神のイメージが強い傾向にあります。

死神のイメージを聞かれて、日本人が想像しやすい出で立ちではないでしょうか。

また、西洋の中でもイギリスとドイツでは男性をイメージして描かれるのに対し、イタリアやスペイン、フランスでは女性・男性の両方で描かれているなど国ごとの特徴もあります。

日本の死神

大昔の日本には死神が存在するという概念がなかったとされていますが、江戸時代以降になると書籍には死神という言葉が登場するようになっています。

西洋では、死神の持っている大きな鎌を振り下ろされると魂を奪われると考えられているのに対し、日本の古典に記されている内容では解釈が異なります。

日本の『絵本百物語』『絵本百物語』などの古典では、死神が人に取りつき、自殺させると書かれているものが多いのです。

つまり、西洋と日本では、死神という存在は両方にあったものの、認識が異なっていたのです。

キリスト教には死神がいない

キリスト教には死神が存在しません。

キリスト教は一神教であり、「唯一神」以外の神は存在しないと考えられているからです。

そのため、「死神」という存在はないと考えられていますよ。なお、キリスト教では生物の魂を奪う存在は「天使」または「悪魔」と表現されます。

つまり、国や宗教によって「死神」という存在の認識は異なるのです。

死神は英語で?

死神は英語で?

「死神」を英語で表現すると、the Deathまたはthe Grim Reaperと言います。

死神:「the Death」

deathという英単語は「死」という意味ではないかと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
deathの頭文字の「D」が大文字になり、かつ単数形の場合は「the Death」=「死神」という意味になるのです。

キリスト教の神様を「He」や「God」と表現するのと同様のニュアンスでしょう。
文章の途中でも、神様を表現する場合は「He」や「God」のように大文字になります。

必ず大文字で書くのは、特別な存在であることを強調するためだと言われていますよ。

死神:「the Grim Reaper」

「the Grim Reaper」という言葉でも「死神」という意味になります。

theをつけることと、「Grim Reaper」の部分は文章の途中でも、頭文字が大文字になるのが注意点です。

grimは「怖い」「恐ろしい」「残忍な」などの意味があり、reaperは「刈り取り機」「刈り手」「収穫者」などの意味があります。

そのため、「Grim Reaper」で「残忍な(命の)刈り手」というニュアンスになり、「the Grim Reaper」で「死神」を指す言葉になるのです。

Aさん
The grim reaper is coming.
訳)死神がやってきている。

「ハロウィンで死神の仮装をする」英語で?

「ハロウィンで死神の仮装をする」英語で?

日本では毎年仮想をするためのイベントとして認識されているハロウィンですが、アメリカ発祥のイベントだと考えている方が多いのではないでしょうか。

実はヨーロッパの宗教的なお祭りが起源となっており、なんと2,000年以上前が起源だと考えられています。

時代の流れによって文化が変化し、日本では大人から子どもまで仮装を楽しむ日になっていますよね。

たとえば、「〇〇の仮装をしました」というのは以下のように表現できます。

Aさん
I dressed up as the Grim Reaper this Halloween.
訳)今年のハロウィンは死神の格好をしました。

「dressed up」は「”装飾的な”服を着た」という意味があり、「dressed up as 〇〇」で「〇〇の格好をした」というのを伝えられます。

では、ハロウィンで登場する恐ろしいキャラクターは英語で何と言うのでしょうか。
「今年は〇〇の格好をした」と英語で伝えられるよう、キャラクターの英語名を確認していきましょう。

日本語 英語
おばけ ghost
魔女 witch
怪物 monster
ゾンビ zombie
ミイラ男 mummy
オオカミ男 werewolf
フランケンシュタイン Frankenstein
吸血鬼 vampire
骸骨 skeleton
コウモリ bat
蜘蛛 spider
かぼちゃ pumpkin
死神 the Grim Reaper・the Death

タロットカードの死神の意味

タロットカードの死神の意味

タロットカードとは占いの一種で、日本に限らず世界でも取り入れられている占いです。

タロットカードは英語でもそのまま「tarot cards」と表現しますよ。

なお、タロットカードは全78枚で構成されていますが、そのうち22枚のカードは特に重要な意味を持つ存在として「大アルカナ」と呼ばれています。
「大アルカナ」は英語で「major arcana」と言います。

そして、「大アルカナ」の中の13番目のカードに「死神」が描かれているものがあります。

13番目という数字自体、縁起が良くないと考えられているうえに、「死神のカード」となれば占いの結果が悪くなると不安に感じるかもしれません。

しかし、タロットカードはカードの向きが正位置か逆位置か、カードの組み合わせによっても意味が変わります。

そのため、「死神のカード」が出たとしても場合によっては不吉な意味でない場合がありますよ。

なお、「死神のカード」はDeathと表現されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「死神」を英語で表現すると、the Deathまたはthe Grim Reaperと言うのが分かりましたね。

the Deathまたはthe Grim Reaperは、冠詞の「the」を一緒に使う、文章の途中で使うとしても各単語の頭文字を大文字にするという点が注意点だと言えます。

なお、「死神」と聞いてイメージしがちな「黒いマントに覆われている・ミイラのような見た目・大きな鎌を持っている」というイメージは西洋の文化によるものですよ。

キリスト教は一神教のため、死神が存在しないというのは少し以外だったのではないでしょうか。

ぜひ今回の記事を参考に、「死神」に関する英語表現を覚えてみてくださいね。