魔女といえば、かわいいアニメキャラクターのような印象もあれば、山奥でひっそりと暮らしている老婆のような怖い印象もありますよね。

空想上の存在として認識されている「魔女」は、『魔女の宅急便』『ハリーポッター』『ナルニア国物語』など……挙げだすとキリがないほど映画やドラマ、アニメに登場しており、世界中の人が魔女の存在を知っているといえます。

では、英語で「魔女」は何というのでしょうか。意外に思い浮かばない方も多いでしょう。

そこで今回は「魔女」の英語について解説していきます。
「魔女の宅急便」や魔女に関する英語についても紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「魔女」は英語で?

「魔女」は英語でwitchと言います。
意外に知らなかった方も多いのではないでしょうか。

ちなみに魔女といえば、女性で魔法が使える人をイメージするでしょう。
そのため魔法が使える男性に対してはwizardという英単語が使われます。

また、魔女といえば、基本的には悪いイメージが多いかもしれませんが、中にはいい魔女もいるとされています。

そこで英語では

・良い魔女:a good witch
・悪い魔女:a wicked witch
・良い魔法使い:a good wizard
・悪い魔法使い:a wicked wizard

と区別して表現します。wickedは「邪悪な」「意地悪な」などの意味がある形容詞です。

Aさん
A witch uses magic.
魔女は魔法を使います。
Aさん
The wicked witch cursed the little girl.
邪悪な魔女は少女を呪いました。
Aさん
He is a wizard and he can bewitch you.
彼は魔法使いなので、あなたに魔法をかけられます。

「bewitch」=「~に魔法をかける」という意味の動詞です。

「魔女」に関連する英語

「魔女」に関連する英語

魔女は英語でwitch、魔法使いは英語でwizardと言うのがわかりましたね。

ここでは「美魔女」「呪文」など、魔女に関連する英語について紹介していきます。

美魔女

日本では「年齢より若く見える女性」のことを「美魔女」と言いますね。

「美魔女」は日本独特の言葉であり、英語ではない概念です。そのためぴったりの言葉がありません。また、欧米では魔女に対してネガティブな印象が強いため、女性に対してwitchという単語を使いのは適切ではないでしょう。

そこで、witchという単語を使わずに表現するなら「age-defying woman」が「美魔女」と近いニュアンスになります。

defyは「無視する」「反抗する」などの意味がある動詞で「age-defying」=「年齢に反抗する」となりますね。そのため「age-defying woman」=「年齢に反抗する女性」→「年齢より若く見える女性」となるのです。

また、「young for one’s age」=「年齢に対して若い」という表現を使うこともできるでしょう。

Aさん
A woman who looks young for her age.
彼女は年齢に対して若く見えます。

呪文

魔女や魔法使いが魔法をかける際、かならず「呪文」を唱えますよね。
英語で「呪文」はspellと言います。

spellは「~と読む」「綴る」などの意味のほか、「呪文」という意味もあるのです。

Aさん
The witch put a spell in a quiet voice.
魔女は小さな声で呪文をかけました。

呪い

「呪い」は英語でcurseです。

curseは動詞として使う場合は「呪う」「ののしる」などの意味になり、名詞の場合は「呪い」「悪態」「毒舌」などの意味となります。

Aさん
I’m scared of the curse of witch.
わたしは魔女の呪いが怖いです。

「魔女の宅急便」は英語で?

日本だけでなく、世界中の人に愛されているジブリ作品。

ジブリ作品の中にも魔女が登場する『魔女の宅急便』という映画がありますよね。多くの人が一度は見たこと・聞いたことのある有名な作品でしょう。

そんな『魔女の宅急便』は英語で『KiKi’s Delivery Service』と言います。直訳すると「キキの配達サービス」となって「魔女:witch」は単語が使われていないのがわかりますね。

「魔女の宅急便」のセリフを英語で解説

『魔女の宅急便』の有名なセリフの一つに「ここに住みたいんです」というのがあるでしょう。主人公のキキが新しい町に引っ越すときのセリフですが、英語では以下のように表現されています。

Aさん
We’d be honored if we could live here.
ここに住みたいんです。

「would be honored if~」は「もし~できれば光栄です」という意味のフレーズ。相手に対して尊敬の意が込められている丁寧な表現です。

キキが「なんて素晴らしい日なの!」と喜びを表現するセリフがあります。

Aさん
It’s such a wonderful day!
なんて素晴らしい日なの!

シンプルですが「such a~」で後ろに続く名詞を強調している表現です。「とても~だ」「なんて~なの!」という日本語訳になりますね。

魔女のイメージができたのはいつ?

魔女のイメージができたのはいつ?

典型的な魔女のイメージといえば、良い印象ではなく、どちらかというと不気味で怖いイメージがあるのではないでしょうか。

また顔がしわくちゃの老婆が黒いマントを着て、山奥で魔法薬を大きな鍋で煮ている、さらには空を飛べるといった様子を想像するでしょう。

このような魔女のイメージは、13世紀以降のヨーロッパの歴史が影響しています。

「魔女狩り」とは

13世紀頃のヨーロッパでは、「正統派のキリスト教徒」が絶対的な存在とされ、キリスト教徒以外の人、さらにはキリスト教徒であっても “異端”と呼ばれる人は殺しても構わないと考えられていました。

このような流れは「魔女」にも波及し、14世紀後半ごろから「魔女・魔法使いは悪魔と契約を結んでおり、異端だ」とされ、「魔女狩り」が行われるようになってしまったのです。

ただし、「魔女狩り」にあった人の中に本当の魔女がいたかどうかは不明です。
当時は魔女のイメージに近い人、ちょっと怪しい人などが魔女とされ、多くの人が処刑されました。

このような魔女は異端だと考える歴史的背景から、現在でも魔女は不気味なでネガティブなイメージが定着したのです。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「魔女」の英語について紹介しました。
空想上の存在とされる魔女ですが、一般的にはネガティブな印象が強いかもしれません。それは13世紀以降のヨーロッパの歴史が影響しているといえるでしょう。

なお、魔女はwitch、魔法使いはwizardになるので、シーンに応じて単語を使い分けましょう。

・良い魔女:a good witch
・悪い魔女:a wicked witch
・良い魔法使い:a good wizard
・悪い魔法使い:a wicked wizard

また、魔女に関連して「呪文=spell」「呪い=curse」などの単語も解説しているので、普段あまり使わないかもしれませんが一緒にチェックしてみてくださいね。

ぜひ今回の記事を参考に、「魔女」に関する英語を覚えて会話で活用していきましょう。