公開前から観たいと思っていた映画を映画館に観に行ったら、周りがヒソヒソとおしゃべりを始めた。
やっと静かになったと思ったら誰かのスマホが鳴り出す…こんな時は本当にうんざりしちゃいますよね。
もちろん映画館で「うるさい!」と叫ぶわけにはいきませんが(そうしたい時もありますけどね)「うるさい!」って英語で何というのでしょう?
「うるさい」という言葉にはいろいろな意味があります。
今回は様々な場面での「うるさい」を表すワードやフレーズを紹介します。
「騒がしい」を英語で表現するには?
「騒がしい」とは「声や物音が盛んにして、うるさい」という意味です。
英語にすると「noisy」や「loud」になりますが、この2つの意味は少し違います。
- noisy ➡色々な声や音がしてうるさい(不快な気持ち)
- loud ➡大きな音がしてうるさい
もちろん、「うるさい」という時点でどちらも「不快」なのでしょうが、「noisy」の方が自分にとって不快な音、という意味合いで使われることが多いようです。
そもそも「noise」(雑音)が元になったワードだからでしょうか。
一方「loud」はただ「音が大きい」というイメージで、「不快」な気持ちが必ずあるわけではありません。
相手の声が小さくてよく聞こえない、という場合にも「loud」を使いますよね。
Pardon me? Could you speak a little louder, please?
訳)何ですって?もう少し大きな声で話して頂けませんか?
Sure.
訳)わかった
この場合の「loud」は「騒がしい(うるさい)」わけではなく、「大きい(声)」という意味で使われています。
では「騒がしい(うるさい)」という意味の「noisy」と「loud」についてもう少し会話形式で確認してみましょう。
「noisy」と「loud」を使った会話例
Hey, what’s wrong? You look really tired.
訳 やあ、どうしたの?すごく疲れてるみたいだけど
I couldn’t get enough sleep because it was so noisy outside last night.
訳)昨夜は外が騒がしくてよく眠れなかったんだよ
I dislike living in such a noisy apartment.
訳)こんなうるさいアパートに住むのは嫌だわ
What? Are you going to move again?
訳)え?また引っ越すの?
Hey, what’s up? You look sleepy.
訳)やあ、どうしたの?眠そうだね
I couldn’t sleep because my brother snored so loudly.
訳)弟のいびきがうるさくて眠れなかったんだよ
The TV is too loud. Could you please turn it down a little?
訳)テレビの音が大きすぎます。もう少し音量を下げてもらえませんか?
Oops, sorry about that.
訳)おっと、ごめん
「noisy」は「うるさい」以外にどんな意味がある?
「noisy」は「騒がしい」とか「うるさい」の意味で使われる単語ですが、違った意味でも使われます。
例えば「(色や服装が)派手」とか「(色や服装が)目立つ」という使い方もします。
この「派手」という意味の場合でも「noisy」と「loud」は使われます。
- noisy shirt ➡派手なシャツ(色がけばけばしい)
- loud shirt ➡派手なシャツ(毒々しい、どぎつい)
I bought this shirt yesterday. What do I look?
訳)このシャツ、昨日買ったんだ。どうかな?
Hmmm, I think it looks good on you. (That loud shirt is just like you.)
訳)そうね、似合ってると思うわ。(その派手(うるさい)なシャツはあなたらしいわ)
「やかましい」を英語であらわすと?
「喧しい(やかましい)」とは、「うるさい」と比べると「声や物音が騒がしく、不快に思っている」場合に使う言葉ですが、英語では「noisy」であらわすことができます。
「loud」でも「やかましい」という意味になりますが、やはりここでも「noisy」の方が不快な気持ちが根底にあるイメージですね。
「loud」の方は「音量がとにかく大きくてやかましい」というイメージです。
Isn’t this restaurant noisy?
訳)このレストラン、やかましくない?
Um, It’s a live music club.
訳)えっと、ライブハウスだからね
「うるさい」と「賑やか(にぎやか)」は紙一重?
同じ音でも「うるさい」と感じる人もいれば、「賑やか」と感じる人もいます。
たしかに「賑やか」といえば「お祭り」などがありますが、人によっては「騒音」と感じる場合もあるでしょう。
では「賑やか」を英語でどのように表現するのでしょうか。
We have a large family, so the house was lively when I was a kid.
訳)うちは大家族だったから子供のころは家の中が賑やかだったんだ
I can imagine.
訳)想像できるわぁ
There’s a festival going on in the street over there.
訳)向こうの通りでお祭りをやってるよ
So it’s bustling.
訳)だから賑やかなんだね
このように「lively」(賑やか、元気がいい、はつらつとした)や「bustling」(賑やか、人がごった返している、活気がある、にぎわっている)を使って表現します。
「味にうるさい」って英語でなんていう?
「うるさい」って「騒がしい」とか「やかましい」とは別に「味にうるさい」という場合にも使いますよね。
この場合は英語でどう表現すれば良いのでしょうか。
She is particular in her tastes.
訳)彼女は味にうるさいんだよ
That’s because she’s a foodie.
訳)彼女、グルメだからね
味にうるさい(選り好みがはげしい)
She’s very picky about food.
訳)彼女は食べ物にうるさいよね(選り好みがはげしい)
That’s why it’s so hard to choose a restaurant.
訳)だからお店選びが大変なんだよ
味にうるさい(神経質でこだわりが強い)
She’s really fussy about food.
訳)彼女は食べ物に本当にうるさいよね
So she doesn’t eat out much.
訳)だからあんまり外食しないよね
このように「味にうるさい」といっても、どのように「うるさい」のかによって、使われるワードが変わります。
- こだわりが強く味の良し悪しにうるさい ➡ particular
- 好き嫌いが多くてうるさい、選り好みが激しくてうるさい ➡ picky
- 神経質でなかなか満足しなくうるさい ➡ fussy
「煩い(うるさい)」と「五月蠅い(うるさい)」の違いを英語でどう表現する?
「うるさい」って本当に色々な意味合いがありますよね。
そもそも「煩い(うるさい)」と「五月蠅い(うるさい)」の意味は同じ「うるさい」ですが、日本語での意味合いはちょっと違うようです。
では、それらを英語ではどう表現すれば良いでしょうか?会話形式を交えて紹介します。
◆煩い(うるさい)
煩わしい(わずらわしい)という漢字を使うことから、面倒で煩わしい、という意味合いの「うるさい」
How many times have I told you to clean up your room?
訳)何度言ったら部屋を片付けるの?
You’re so annoying.
訳)煩いなあ
◆五月蠅い(うるさい)
五月になるとハエが多くなりうっとおしい、からきている「うるさい」人や物に対してイライラさせられる、というイメージです。
Flies annoy me.
訳)ハエが五月蠅いんだけど
Why not use bug spray?
訳)殺虫剤を使えば?
日本語では「五月蠅い」と「煩い」の意味合いが少し違いますが、英語になると両者の間に違いはなく、場面による使い分けをすれば良いですね。
「うるさい!」と伝えたいときは何て言う?
うるさい人に「うるさい!」と伝えたい場合、英語ではどう表現すれば良いでしょうか。
相手によってはトラブルに発展することもあるでしょうし、出来れば穏やかに、かどを立てないように伝えたいですよね。
「Shut up.」は真っ先に思いつく表現ですが、きつい表現なので明らかに冗談だと分かるように言う以外はあまりおすすめしません。
※海外ドラマでは友達にからかわれて「Shut up!」と冗談ぽく言う場面を観ることがありますね。
ではよく使われる表現を紹介します。
You’re noisy. Be quiet in class.
訳)うるさいよ。授業中は静かにして
Sorry.
訳)ごめん
You’re loud. Please lower your voice.
訳)うるさいよ。もう少し声を小さくして
I didn’t notice that. Sorry about that.
訳)気づかなかったよ。ごめん
まとめ
今回は「うるさい」にまつわるワードやフレーズを紹介しました。
「うるさい」と感じてしまうとだんだん腹が立って感情的になってしまうものです。
トラブルに発展しないように、気持ちを切り替えて場所を移動するとか、かどを立てないように迷惑に感じていることを伝えるようにしたいですね。
自分ももしかしたら「うるさい」と思われていることがあるかもしれませんし。
今回紹介したフレーズも是非会話の中で使ってみて下さいね。See you next time!