英語を勉強していると「”a”と”the”ってどう違うの?」「”a”と”the”ってどうやって使い分ければいいの?」という悩みに直面します。

“a”「ひとつの」”the”「その」と訳すことは知っていても、それらをどう使い分けるのかまで知っている方はそれほど多くありません。

何となくの理解のまま放置してしまっている方も多いはずです。

そこで本記事では、“a”と”the”の意味の違いや使い分け方について徹底解説します。

“a”と”the”はどちらも”a desk”のように名詞の前に付きます。名詞の前に付く冠のような役割を果たすことから、両方とも「冠詞」と呼ばれます。

“a”と”the”の意味の違いや使い分け方について、何となくの理解でここまで来てしまった方は、ぜひ記事を最後までチェックしてみてください。

“a”と”the”の意味の違いや使い分け方について一通りのことが分かるはずです。

“a”の意味と使い方

"a"の意味と使い方

“a”の意味と使い方は以下の3つです。

  • 数えられる名詞に付く
  • 単数形に付く
  • 例外的に”an”になる

それぞれ例文付きで詳しく見てみましょう。

数えられる名詞に付く

“a”は数えられる名詞(=可算名詞)に付きます。数えられない名詞(=不可算名詞)には付きません。

例えば車は1台2台と数えられますよね。よって車を英語で表記するときは以下のようになります。

  • a car, two cars…

他にも以下のように可算名詞はたくさんあります。

  • dog
  • apple
  • table

一方で以下の名詞は、数えることができない不可算名詞です。

  • Water
  • Milk
  • Air
  • Information

水はどこからどこまでが1つなのか分かりませんし、他の名詞も同様です。こういった名詞には”a”をつけることができません。

数えられる名詞に付く”a”を使った例文をいくつか見てみましょう。

Aさん
I have a pen.
訳)私はペンを持っています。

 

Aさん
This is a desk.
訳)これは机です。
“pen”は1本2本、”desk”は1台2台と、どちらも数えられる名詞ですよね。

単数形に付く

1つ前の項目でも簡単に触れましたが、名詞には単数形と複数形があります。

単数形は1つだけの状態を指し、複数形は1つ以上である状態を指します。

そして”a”は単数形に付く冠詞で、複数形には付きません。

例えば”desk”が1台の場合は”a desk”となりますが、”desk”が2台の場合は”two desks”となります。

“a”があった箇所に数字を表す英語が入り名詞の後には複数形を表す”s”が付きます。

「複数形だと”two””three”となるのに、単数形の場合はなぜ”a”なの?」と疑問に思う方がいるかもしれません。

その場合は”a”は”one”が変化したものだと考えるとしっくりくるはずです。

例外的に”an”になる

“a”は例外的に”an”になる時があります。それは名詞の最初の文字が母音であるときです。

母音とはa/i/u/e/oの音のことです。母音で始まる名詞は以下のようにいくつもあります。

  • apple
  • idea
  • uncle
  • egg
  • orange

これらの場合は”a”が”an”に変化するので以下のように表記します。

  • an apple
  • an idea
  • an uncle
  • an egg
  • an orange

“a”は例外的に”an”に変化した時の例文についていくつか見てみましょう。

Aさん
I have an apple.
訳)私はりんごを持っています。

Aさん
I have an idea.
訳)私に考えがあります。

Aさん
I have an uncle.
訳)私には叔父がいます。

Aさん
This is an egg.
訳)これは卵です。

Aさん
This is an orange.
訳)これはオレンジです。

“the”の意味と使い方

"the"の意味と使い方

“the”の意味と使い方は以下の2つです。

  • 世界でたった1つのものを表す
  • 複数形や数えられない名詞にもつけられる

それぞれ例文付きで詳しく見てみましょう。

世界でたった1つのものを表す

“the”は世界でたった1つのものを表す際に使われます。例えば以下のような表現があります。

  • The United States of America
  • The sun
  • The Atlantic Ocean
  • The world

上記のものは、どれもこの世に1つしかありませんよね。”pen”のように「太陽が1つ、太陽が2つ」とは数えられません。

“a”について説明した際は、名詞の最初の文字が母音の際は”a”が”an”に変わると説明しました。実は”the”にも同じようなルールがあります。

それは名詞の最初の文字が母音であるときは”the”を「ザ」ではなく「ジ」と発音するということです。

つまり”the earth”は「ザ アース」ではなく「ジ アース」と発音します。この機会に覚えておきましょう。

複数形や数えられない名詞にもつけられる

“the”は複数形や数えられない名詞につけることもできます。”a”は単数形で数えられる名詞にしかつけられないので、これが”a”と”the”の違いです。

複数形や数えられない名詞に”the”をつけた例をいくつか見てみましょう。

 

  • The dogs
  • The women
  • The information
  • The cheese

 

“a”と”the”の違いや使い分け方

"a"と"the"の違いや使い分け方

“a”と”the”の違いをまとめると以下のようになります。

不定冠詞“a” 定冠詞“the”
不特定の人・物・場所などを表すときに使う 特定の人・物・場所などを表すときに使う
初めてふれる話題で使う 2回目以降の話題で使う
可算名詞にしか使えない 不可算名詞にも使える
単数形の名詞にしか使えない 複数形の名詞にも使える
母音の発音で始まる名詞の前では“an” 母音の発音で始まる名詞の前では発音が変わる
量を表す定型句でよく使われる 最上級表現で使われる

本記事で触れたものもあれば、本記事では触れられなかったものもあります。

本記事で解説した”a”の使い方をまとめると以下の通りです。

  • 不特定の人・物・場所などを表すときに使う
  • 可算名詞にしか使えない
  • 単数形の名詞にしか使えない
  • 母音の発音で始まる名詞の前では“an”

本記事で解説した”the”の使い方をまとめると以下の通りです。

  • 特定の人・物・場所などを表すときに使う
  • 不可算名詞にも使える
  • 複数形の名詞にも使える
  • 母音の発音で始まる名詞の前では発音が変わる

また本記事で解説したこと以外にも”a”と”the”の違いはあります。上記で箇条書きでまとめたものさえ知っておけば問題ありませんが、もっと詳しく知りたい方は調べてみてください。

まとめ

“a”と”the”の意味の違いや使い分け方について徹底解説しました。”a”と”the”の意味の違いや使い分け方について理解できましたでしょうか?

“a”と”the”の意味の違いや使い分け方が分かったら、次は早速実際の英会話の中で”a”と”the”を使い分けることを意識してみましょう。

最初は意識しなければ”a”と”the”を使い分けられないはずです。しかし慣れてくれば、意識せずとも”a”と”the”を使い分けられるようになりますよ。

また今回のように、分からない英語表現があった場合はその場ですぐに調べる癖をつけましょう。そうやって1つ1つ分からない英語表現を調べていくことが、あなたの英語力を伸ばす最短の方法です。