犬の鳴き声といえば、ほとんどの方が「ワンワン」と表現するでしょう。
子どもに犬のことを教えるときには「ワンワンだよ」と言い、幼児向けテレビ番組のキャラクターも「ワンワン」という名前です。
日本語では、「ワンワン」=「犬」というのが定着しており、それ以外の言葉はあまり思い浮かんでこないほど浸透しています。
では、この「ワンワン」を英語で伝えるには、どのように表現したら良いのでしょうか。
今回は、さまざまな意味を持つ擬音語「ワンワン」について、英語での正しい表現を例文とともに紹介していきます。
「ワンワン」が表す意味
日本語の「ワンワン」は、犬の鳴き声のほかにもいろいろな意味を持っています。
- 犬の鳴く声を表す語
- 大声をあげて泣くさま
- 大きな音や声が響くさま
- 犬を意味する幼児語
犬だけでなく、人の泣いている様子や、大きな音が響き渡る様子なども意味する「ワンワン」。
たった4文字の「ワンワン」ですが、文脈によっていろいろな意味に捉えられます。
「ワンワン」を英語にするときは、どのように表現すれば良いのでしょうか。
犬の鳴き声の「ワンワン」

犬が鳴いている様子を表す「ワンワン」は、英語で”bowーwow”と表現するのが定番です。
他にも、”woofーwoof”や”ruffーruff”のように表す場合もあります。
それぞれの鳴き方の特徴を例文とともに紹介します。
bow wow
“bow wow”は、犬の鳴き声を表す最もオーソドックスな英語です。
カタカナでは「バウワウ」のように読みます。
おもに中型犬や大型犬など、比較的体の大きな犬の鳴き声の鳴き声を表すほか、子ども相手に大人が犬のまねをするときにもよく使われる定番表現です。
訳)彼は犬のまねをしてワンワンと言いました。
woof woof
“woof woof”も、犬の鳴き声を表す英語表現の一つで、中型犬くらいの大きさで、特に低いうなり声のような鳴き声を表す際によく用いられます。
カタカナにすると「ウフウフ」と読みます。
訳)隣人の犬は毎朝、ワンワンと大きな声でほえてきます。
ruff ruff
“ruff ruff”も、犬の鳴き声を意味する一般的な英語表現です。
読みは「ラフラフ」で、体の大きさや犬種などを問わずに、幅広い文脈において使用できます。
訳)あの犬は1日中ずっとワンワンワンワンほえています。
arf arf
“arf arf”は、小型犬の甲高い鳴き声を表す英語表現です。
読みは「アフアフ」ですが、日本語でいう「キャンキャン」に近い意味を持っています。
ちなみにこの”arf arf”は、世界的にも有名なアニメ「PEANUTS」のスヌーピーの鳴き声としてよく使われています。
訳)郵便配達員を見ると、犬は「ワンワン」とほえ始めました。
yip yip
“yip yip”は、子犬の鳴き声を表すときの英語表現です。
「イィプイィプ」と読み、聞き慣れていないと、少し発音が難しいかもしれません。
“arf arf”と同様に、子犬の「キャンキャン」と似たような意味合いで使われます。
訳)こうやってワンワン鳴く小さな犬は、あまり好きではありません。
犬が鳴く様子を表した擬音語は、上記以外にもまだあり、人々は鳴き声をまねしていろいろな音を出しながら、声色や表情、仕草などを変えてオリジナリティあふれる表現をします。
英語で犬の鳴き声を表す際には、決まった表現にとらわれず、身ぶり手ぶり、目つきなど、自分の素直な気持ちを込めて表現してみるのも面白いですよ。
人の泣き声の「ワンワン」

日本語では、人が泣くときにも「ワンワン」が使われます。
人の場合は、もしかしたら「わんわん」とひらがなで表記されることも多いかもしれません。
では、人がワンワン泣いている様子を表すときの英語を紹介していきましょう。
cry loudly
“cry loudly”は、”cry”(泣く)と”loudly”(大きく)を組み合わせて「ワンワン」と大声で泣くさまを意味する英語です。
cry
to produce tears as the result of a strong emotion, such as unhappiness or pain
不幸や痛みなどの強い感情の結果として涙を流す
感情的になって、非常に強く泣き、止まらない様子を表しています。
とても悲しい、あるいはとても幸せな瞬間において、強い感情とともに泣き出す状況でよく使われます。
訳)2階で赤ちゃんがワンワンと大きな声で泣き出しました。
cry one’s eyes out
“cry one’s eyes out”は、「大量の涙を流して激しく泣く」という意味を持つ成句です。
cry one’s eyes out
to cry a lot
たくさん泣く
非常に感情的な場面において、大きな悲しみや苦痛を経験して泣いている様子を表します。
失恋や親しい人の死など、心がとても痛む状況で使われることが多いです。
訳)その小さな男の子は、その小さな子供は膝を擦りむいて大泣きしていました。
bawl one’s eyes out
“bawl one’s eyes out”は、「激しく音を立てて泣く」という意味を表す成句です。
bawl
to cry loudly
大声で泣く
“cry one’s eyes out”と似ていますが、「大声で泣く」や「叫ぶ」の意味を持つ”bawl”を使うことで、泣き声の大きさに焦点を当てた表現となります。
悲しみや怒りなど、強いフラストレーションによって引き起こされる感情的な泣き方を指しています。
日本語にすると「ギャン泣き」や「号泣」、「泣き喚く」とも言い換えられるでしょう。
訳)今日、姪っ子が公園でギャン泣きしていて、どうしたらいいかわかりませんでした。
weep buckets
“weep buckets”は、”weep”(涙を流す)と、”buckets”(バケツ)を組み合わせた英語で、「大量の涙を流しながら泣く」様子を表します。
weep
to cry tears
涙を流す
バケツにたまるほど涙を流して泣いているようなイメージで、特に涙の量を強調した表現です。
悲しみだけでなく、大きな感動、喜びで涙を流す際にも用いられます。
訳)その映画を観るたびに、結末で大泣きしてしまいます。
まとめ
さまざまな意味を持つ擬音語「ワンワン」について、英語での正しい表現を例文とともに紹介しました。
犬の鳴き声は英語で、”bow wow”や”woof woof”などと表現されるのが一般的です。
ほかにも、”ruff ruff”や”arf arf”、子犬には”yip yip”を用いることもよくあります。
日本語ではどんな犬もほとんど「ワンワン」で表しますが、英語では体の大きさや声の高さによって表現が細かく分かれています。
なお、人が「ワンワン」泣く場合には、”cry”や”bawl、”weep”を用いて表現しますので、どちらも正しく使えるよう分けて覚えておくと良いでしょう。
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