onwardには副詞と形容詞の働きがありますが、皆さん使い分けできるでしょうか?また、onwardもそれに似た言葉であるforwardも「前方に」の意味を持ちますが、皆さん、2つの違いを明確に説明できますか?
このように考えると迷ってしまいますね。
そこでこの記事では、英語onwardの意味や使い方を解説します。この機会に、自信を持ってonwardを使えるようにしていきましょう。
onwardとonwardsの意味
本記事のテーマonwardについて理解を深めようとするとき、文法的に品詞がどうなっているかを考える必要があります。onwardの品詞とは、副詞または形容詞です。
onwardとonwardsの品詞
onwardとonwardsという2つの単語があります。
onwardは副詞であるとともに形容詞であり、名詞の前で使用されます。一方onwardsは副詞になります。
副詞とは文中で他の言葉をくわしく説明します。私たちがよく使う副詞にはvery/always/slowlyなどがあります。
一方、形容詞は名詞の状態などを説明します。従って名詞の前に持ってきます。
副詞と形容詞の違いは、何を修飾しているかです。名詞や代名詞には形容詞、それ以外を修飾していれば副詞と覚えましょう。
onwardとonwardsの意味
それでは、onwardとonwardsそれぞれの意味を紹介しましょう。
onwardは形容詞として「前へ」「先へ」「前方への」、またonwardsは副詞として「~以降に」「〜からずっと」といった意味を持ちます。
また、前者には前向きな方向の意味、後者には同じ方向に続くというニュアンスがあります。どちらも、継続的に目標に向かって進んだり、時間的に前進することを表しています。同義語としてはfurther(さらに先に・それ以上に)があります。
なかなか理解が難しいかもしれませんが、2つの違いに、onwardはアメリカ英語でよく使われ、onwardsはイギリス英語で使われるというものがあります。
形容詞onwardの使い方
次に、実際にonwardをどう使うのか例文を紹介しましょう。
onwardの使い方
まず、「前へ」「先へ」「前方への」や「前進する」の意味を持つ形容詞onwardの例文です。それほど使われることはないと考えて良いのですが、ひとつ例をみてみましょう。
訳)ロンドン行きの便が2便あり、さらにその後スコットランド行きの便もあります。
onward flightはonward ticketとも呼ばれ、乗り継ぎチケットと訳されます。初めのフライト、その先のフライトとしてonward flightが使われているんですね。
Onward(s) の副詞は?
ちなみにオンワードと言えば、onward樫山というファッションブランドもありましたね。ネーミングの由来は、讃美歌379番「オンワードクリスチャン・ソルジャーズ」であり、onwardの持つ「前へ」という前向きな意味、そして語呂も良いと創業者である故樫山純三氏が気に入っていたそうです。
副詞onward(s)の例文
次に、副詞onwardの例文です。副詞のときにはonwardsと-sがつく形を紹介してきましたが、アメリカ英語ではonwardとして使われることがあります。
意味は、継続的に目標に向かって進んだり、時間的に前進することでしたね。
訳)今日は10時以降、ずっとオフィスにいます。
訳)そのスポーツジムは通常、午前7時から営業しています。
これら2つの例文で注目すべきは、from ◯◯ onward(s)のパターンです。このパターンによって、どの時点からなのかという明確な言い方ができます。ぜひ、セットで覚えましょう。
Onwardとforwardの違い
onwardの同義語にforwardもあります。スペリングも似ているこの2つの単語の違いを紹介します。
onwardとforwardの違い
どちらの単語ともwardが共通して使われています。wardまたはwardsは接尾辞と呼ばれ、意味は「方向に・方向の・方向へ」になります。本記事のテーマonwardだけでなく、forward/backward/downward/eastward/inward/homewardなどなど、あらゆる方向に関する多くの単語が存在します。
このようなニュアンスから、forwardはfor(前に)+ward(向かう)になり、空間的・時間的に「前へ・前方に向かって」という意味として使われます。
では、onwardとforwardの違いがどのようなものか気になってきますね。以下、解説します。
onwardは、特定のある時間や場所に向かうことを意味する。これまで通りの方向を保ちながらといった継続したニュアンスがあります。これはonに「続けて・先へ」という意味があるためです。on and onといえば「延々と」ですし、carry onも「続行する・継続する」といってonのニュアンスがしっかり含まれています。
一方forwardは、漠然と前方へ向かっていくことを意味します。look forward toという有名なフレーズは「楽しみにしている」の意味ですが、漠然と会ったり話すことを楽しみにする意味合いがあります。
訳)私たちは前進し続けなければなりません。そうでなければ、国をより良くするための挑戦は終わりを迎えてします。
訳)この日から物事が変わることを願っています。
onwardのほうは続けて前進すること、forwardは継続性はないけれど良い方向へ(前へ)進むことを祈る内容になっています。
「Forwardする」とはどういう意味?
最後に、ビジネスでもプライベートでもよく使われるフレーズ「forwardする」「forwardして」の英語表現を紹介しましょう。
forwardで「転送する」
毎日のように使うメールやメッセージ。誰かから受け取ったものを他の人へ転送することもよくあるでしょう。
そんなときの英語がforwardであり、仕事でもフォーワードとしてカタカナ語が使われています。forwardを略したFw:がメールのタイトルに表示されていることもありますね。
「転送する」の例文
では、あらゆるシーンを想定して「転送する」の例文を紹介します。日常で使えるforwardを覚えましょう。
まずは、転送を頼む場合です。
訳)彼からのメールを転送してくれる?彼に返事する必要があるの。
次に、転送したという場合です。
訳)彼は、昨晩大切なメッセージを転送したと言った。
訳)彼女は、クライアントから受け取った添付ファイルを上司に転送し、上司がクライアントの要望を理解できるようにしました。
この例文ででてきたthe attachment file(添付ファイル)を転送することもよくありますね。forwardと合わせて覚えることをおすすめします。
まとめ
onwardは形容詞として「前へ」「先へ」「前方への」、またonwardsは副詞として「~以降に」「~からずっと」といった意味を持ちます。forwardと異なり、継続して前に進むイメージがあることも分かりました。
せっかくですので、wardのつく単語をいろいろ比べてみるのも面白いでしょう。
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