日常会話の中で頻繁に出てくるのが、位置関係を表す表現ですよね。
日本語・英語のどちらでも、位置関係を表す表現はよく使われます。
たとえば、「後ろの人」や「右斜め後ろの」など「後ろ」に関する表現や、「前」「隣」なども頻出といえます。
しかし、英語で細かな位置関係のニュアンスを表現するとなると、むずかしく感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、「後ろ」を中心とした位置関係の英語を紹介していきます。
「後ろ」の基本表現
「後ろ」を英語で表現する際、最初に思い浮かぶのがbackという単語ではないでしょうか。
しかし、英語で「後ろ」を表現する場合、ニュアンスの違いによって表現を変えなければなりません。
まずは基本的な3つの「後ろ」に関する表現が使い分けられると便利ですよ。
日常会話でもよく出てくる表現のため、一つずつ確認していきましょう。
「~の後ろに」behind〜
「~の後ろに」というニュアンスの後ろを表現する場合は、「behind〜」を使います。
木の後ろに人が見えます。
behindは、後ろに何かが隠れているシーンなどで使われやすい表現です。
また、behindは日本語で「ビハインド」と言われることもありますよね。
日本語で「ビハインド」という場合は、スポーツの試合で負けている状況を伝えるのに使われるのが一般的でしょう。
「後ろの方」「後方」back of〜
「後ろの方」「後方」という意味を表現する際は、「back of〜」というフレーズを使います。
「back of〜」は前後に対する後ろの方、列の先頭に対して後方といったシーンで使われることも多い表現です。
列の後方に行ってください。
「back of〜」と「behind〜」の違い
「back of〜」と「behind〜」の大まかなニュアンスの違いを説明しましたが、ここではより細かな違いを解説していきます。
まず、「back of〜」は、前、前方の物事に対しての後ろ、「behind〜」は特定の物事に対して後ろ側を表します。
たとえば、木には前後がありません。
そのため、木の後ろ側を表現する場合は、” 特定の物事に対して後ろ側”を表現できる「behind〜」を使います。
一方、列の後ろ側は先頭と後方がはっきり決まっていますよね。その場合は「back of〜」を使うのです。
たとえば、以下のような表現があります。
・sit behind the car
似たような表現に見えますが、
「sit in the back of the car」=「車の後部座席に座る」(車の中)
「sit behind the car」=「車の後ろに座る」(車の外)
という意味になるのです。
選ぶフレーズによって、どの位置を示すのかが変わってくるのがわかりますね。
違った意味で伝わってしまうのを防ぐためにも、違いに気を付けなければいけません。
「後ろにさがる」back up
少し派生する表現ですが、「後ろにさがる」は「back up」といいます。
そのままの状態・姿勢で後ろに下がるのを表現でき、車を駐車したり、写真を撮るときに後ろに下がってくださいというのを伝えたりする場合に使います。
また、「back up」は日本語の「バックアップ」と同じ意味で、「データ保存する、バックアップを取っておく」という意味でも使われます。
「後ろ」以外の位置関係に関する英語表現
ここでは、「後ろ」以外の位置関係を表現する英語について解説していきます。
~の前に:in front of
「behind〜」の対義語にあたるのが「in front of」というフレーズです。
「in front of」で「~の前に」という意味を表現できます。
私は玄関の前で待っています。
学校の前に門があります。
家の前でおろしてください。
~の下に:under
「~の下に」はunderを使って表現できます。
ただし、underは「”物理的なものの”下」「”何かに覆われているものの”下」を表し、「支配下」「影響下」といった意味でも使われます。
教科書は机の下にあります。
一方、混同されがちな表現にbelowがあります。
belowは「場所」ではなく「位置」を表現するのに使われるのがポイント。
「何かの基準よりも低い位置、下の位置」が表現できますよ。
下の表を見てください。
下に添付されています。
~の隣に:next to
「~の隣に」というのは「next to」を使います。
「next to」が使われる場合は、距離が近い、隣接している状態の「~の隣に」を表現できますよ。
the shop next to the my house:家の隣の店
私の友人がたまたま私の隣に座りました。
猫が私の隣で寝ています。
~の右(左)に:on the right of/ on the left of
位置関係を表現する際、「~の右に」「~の左に」などが言えると便利です。
たとえば、「on the right of」は「~の右に」を表現できます。
rightの部分をleftに変更すれば、「~の左に」という意味になります。
この通りの右側にお店があります。
メインステージの左に観客席があります。
~の間に:between
betweenは「~の間に」というのを表現できます。
betweenは「between A and B」というのを基本の形として覚えておきましょう。「AとBの間に」という意味になります。
between Monday and Friday:月曜日から金曜日までの間
between Tokyo and Osaka:東京と大阪の間
私は月曜日から金曜日に間は銀行で働いています。
名古屋は東京と大阪のです。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「後ろ」をはじめとする位置関係の英語表現を紹介しました。
位置関係の英語表現は種類が多く、単語によって少しずつ意味が異なります。
むずかしく感じられるかもしれませんが、位置関係を正しく表現できると英会話のレベルがぐっと上がります。
ぜひ今回の記事を参考に、「後ろ」や「前」など位置関係に関する英語表現を覚えてみてくださいね。