たこと言えば、空高く舞う「たこ(凧)」。
日本では子供達が公園で遊ぶものから、大きくて伝統芸術を感じるものまで様々です。
一方で、海を自由に漂う海洋生物の「タコ(蛸)」もありますね。
今回は「たこ(凧)」と「タコ(蛸)」のそれぞれ英単語と関連表現を確認します。
タコ(蛸)の属する種族の英単語など、応用的内容にも触れているので参考にしてみて下さい。
タコ(凧)は 英語でなに?「凧揚げ」は?
凧は英語で「kite」です。日本語でも馴染みのある言葉ではないでしょうか。
幼い子供達が楽しそうに凧あげをする姿はどこか哀愁があります。
ちなみに凧揚げは、江戸時代には何と「イカ」揚げと呼ばれていたそうですよ。
ケンカになって問題になるので「イカ揚げ禁止令」が出たところ、呼び方を変えればいいだろうということで「タコ揚げ」になったとか。
一方、英語の「kite」は鳥由来だそうです。また、英語で凧は「揚げる」ではなく、「飛ばす」と表現するので「fly」を使います。
よって「凧揚げ」は「kite flying」です。
- My brother is flying a kite in the park.
訳)私の兄(弟)が公園で凧を揚げている。 - You should fly your kite against the wind.
訳)凧は風に逆らって飛ばすんだよ。 - There was a kite high up in the sky.
訳)凧が空高く揚がっていた。 - They watched the kite fall back to earth.
訳)彼らは凧が地面に落ちるのを見た。 - You are too much. Go fly a kite!
訳)あなたほんとひどいわね。どっか行って! - There’s a kite blowing out of control on a breeze.
訳)そよ風でコントロールできなくなった凧がある。
最後の例文はロックバンドU2の「Kite」というタイトルの曲の歌詞の一部ですよ。
ちなみに、以前住んでいた中東エリアでも意外に凧揚げを良く見かけました。
日が落ちて涼しくなってから、子供たちが海を背景に凧を揚げていた様子が印象に残っています。
タコ(蛸)は英語でOctopus?その由来は?
次に、生き物の「タコ(蛸)」は英語で「Octopus」です。こちらも日本でも一般化している言葉ですよね。
もともとギリシャ語のoktopousが由来で、oktoが「8」、pousが「足」という意味。
Octogonは「八角形」、Octoberは「8番目の月」を指します。古代ローマ歴では3月が年始だったので、3月から数えて8番目ということだそうですよ。
補足ですが、複数形は「octopuses」と「octopi」の二つでネイティブでも議論が分かれるところ。
厳密に言うと、普通の英語の文法に沿って「es」を付けた「octopuses」で良いとされている様です。
ちなみに、「タコの足」は英語で何ていうと思いますか?
Octopus armsです!
「足」ではないんですね。
また、足や手ではなく、「Octopus tentacles」と言って「触角」と捉える場合もありますよ。
I heard that octopuses are actually very intelligent.
訳)タコって実はすごく賢いって聞いたわ。
They are amazing creatures. Each arm of an octopus has a mind of its own.
訳)凄い生き物なんだよ。タコの一本一本の足には独立した意識があるんだ。
Is it true that Japanese people eat octopus raw!?
訳)日本人てタコを生で食べるって本当!?
Yes, they eat it as sashimi or a sushi top and I actually like it. It goes really well with soya sauce.
訳)そう、刺身とか寿司のネタとして食べるんだけど、結構美味しいよ。醤油とすごく合うんだよね。
日本通やグルメな人たちなら「tako sashimi」と言っても通じることもありますよ。
ところで、「My octopus teacher」というドキュメンタリー映画はご存知でしょうか。
2020年にリリース後、話題を集めました。タコと友情関係を築いた男性の実話です。
ぜひ英語のまま視聴してみてくださいね。
「たこ」を含むその他の表現を英語で確認
さて、日本語に「たこ」という言葉を含む表現がありますが、英語ではどういうのでしょうか。合わせて、タコ(蛸)を使った英語表現もご紹介します。
「たこ」を含む日本語表現の英語訳
- 書きすぎて中指にぺんだこができた。
A callus has formed on my middle finger from writing so much.
I’ve got a callus on my middle finger from writing so much. - 何時間も歩くと、足にたこができるよ。
If you walk for many hours, you’ll get a callous on your feet. - その話は耳にタコが出来る程聞いたよ。
I have heard about that so often that I’m sick of it.
ところで、ぺんダコも、足のタコも、耳タコも、「タコ」は漢字で「胼胝」と書きます。
なんども繰り返されて皮膚が固くなった状態のことを指し、海洋物のタコのことではないのです。
タコ(蛸)を含む英語表現
- An octopus adapter
複数のコードをさせる電源タップのこと
タコの所属「頭足類」まで英語で言ってみよう!
ところで、タコやイカなどの軟体動物の一部は「頭足類(とうそくるい)」と呼ばれています。
応用編の参考までですが、頭足類は英語で「Cephalopoda」です。発音記号は「/ˈsɛfalapɑd/」で、カタカナで書くと「セェファラァポッド」。最後から3つ目の「o」にアクセントがきます。
頭足類の生き物にはタコの他に下記の様なものがあります。
- イカ Squid(「スクィッド」)
- オウムガイ Nautilus(「ノーティラス」)
- アンモナイト Ammonite(「アモナイト」)
【例文】
- Ammonites are one of the most widely known fossils.
訳)アンモナイトは最もよく知られた化石の一つです。
補足ですが、日本語でタコの種類を調べると食用ダコのことが多く並びます。
スーパーで見かける様なタイプはだいたい4種類程度。食用でないものを含めると、日本近海では約60種類ほどもいると言われています。
一方で、タコの種類を英語で調べると、食用ではなく「生き物」としての種類についての記事が多く見られます。
【例文】
- There are currently more than 300 species of octopus recorded, and more get discovered every decade.
訳)現在300種類以上のタコが確認されており、10年毎にさらに発見され続けています。
まとめ
凧あげの凧は英語で「kite」です。「Go fly a kite」と言われても、凧探しは不要ですよ。どっか行け、という意味でしたね。
生き物のタコは「Octopus」です。接頭語の意味が分かると、初めて聞く単語も何となく意味が絞れたりして便利です。
タコの足を腕と表現するのも、見方の違いが出ていて面白いですよね。
その他もう一つの「たこ」である「胼胝」の英語表現も参考になると嬉しいです。