お腹の袋が印象的なカンガルー。

お母さんカンガルーのお腹から、赤ちゃんカンガルーが顔をのぞかせているのを動物園やテレビなどで見たことがある方も多いのではないでしょうか。

ただ、カンガルーはお腹に袋があるという見た目の印象が強いものの、特徴や生態について詳しく知らない方も多いでしょう。また、英語表現も意外に知られていない傾向にあります。

そこで今回は、「カンガルー」の特徴や生態について解説したうえで、英語表現についても解説します。ぜひ最後までご覧ください。

カンガルーの特徴と生態

カンガルーの特徴と生態

カンガルーといえば、日本の動物園で見かける「アカカンガルー」をイメージしますが、なんと65種類もいます。

オーストラリア大陸とオーストラリアのタスマニア島、そして、パプアニューギニアに生息しており、日本では見られない種類のカンガルーも多く生息しています。

カンガルーは前にしか進めない

カンガルーは脚の構造上、前に進むことしかできません。オーストラリアは長く独立した島国だったため、独自の生物が進化しており、カンガルーは敵から逃れる必要がなかったため後退機能が退化したと考えられています。

また、オーストラリアの道路を車で走っていると、「カンガルー注意!」と書かれた看板を目にします。

カンガルーと車が接触する事故が少なくないためこのような看板があります。カンガルーは一回のジャンプで10mもの距離を飛び、最高で時速70kmものスピードを出して走るので、急に飛び出してきて車とぶつかることも少なくないのです。

カンガルーは有袋目カンガルー科の哺乳類

カンガルーは哺乳類の中でも、袋を持った有袋目カンガルー科に分類されています。

メスのカンガルーのお腹には「育児嚢(いくじのう)」と呼ばれる袋があります。育児嚢には乳頭があり、赤ちゃんが成長できる環境になっているのです。カンガルーの赤ちゃんは体毛も生えておらず目も開かない状態で生まれますが、自力で育児嚢に入り、袋の中の守られた状態でおっぱいを飲んで成長し、約1~1年半ほどで大人になります。

基本的に育児嚢には一匹しか入りません。ただ、子どもがいるときでも妊娠することがあり、そのような場合は受精卵が子宮に着床するのを遅らせて出産のタイミングをコントロールするという、人間では考えられない能力があります。

カンガルーの寿命

種類によりますが、カンガルーの平均寿命は10年程度です。なかには20年以上生きるカンガルーもいますが、野生では10年以下、飼育下では15年以下とされています。

環境への適応能力が高いので、動物園でも飼育可能です。ただ、本来は大草原を動き回って生活しているため、ある程度広い範囲を確保したうえで飼育する必要があるでしょう。

カンガルーとワラビーの違い

カンガルーと似た動物に「ワラビー」がいますが、ワラビーもカンガルー科に分類される動物です。そのため、カンガルーとワラビーは生物学上の違いはありません。

ただ、身体の大きさによって呼び名が分けられており、体長25~75cm、平均体重25kg以下の小型のカンガルーをワラビーといいます。

「カンガルー」は英語で?

「カンガルー」は英語で?

カンガルーは英語で「kangaroo」と言います。

1776年ジェームズ・クック率いる探検隊がオーストラリアに上陸した際、初めて見たカンガルーの名前を先住民のアボリジニに聞いたところ、「gangurru」と答えたそうです。

「gangurru」とは、現地の言葉で「飛び跳ねるもの」という意味なのですが、これが英語で「kangaroo」になったと考えられています。

なお、カンガルーやウォンバットなどオーストラリア固有の有袋類やコアラの赤ちゃんのことを英語でjoeyと言います。

「カンガルー(kangaroo)」の発音

kangarooの発音記号は「kæŋgɜ:ˈu:」であり、カタカナで発音を表現すると「カァン(グ)ガァルゥー」となります。

4文字目のgはあまり強く発音せず、6文字目のrをアクセントとするのがポイントです。

「カンガルー(kangaroo)」の種類別の英語

野生のカンガルーは主にオーストラリアに生息していますが、日本でも飼育・繁殖に成功しており、全国の動物園で11種類のカンガルーが見られます。

ここでは、日本で見られるカンガルーの種類別の英語表現を紹介します。

日本語 英語
アカカンガルー Red kangaroo
アカクビワラビー Red-necked wallaby
オオカンガルー Eastern Gray Kangaroo
オグロワラビー Ogro wallaby
クオッカワラビー Quokka wallaby
クロカンガルー Western Gray Kangaroo
ケナガワラルー Common wallaroo
シマオイワワラビー Yellow-footed rock wallaby
セスジキノボリカンガルー Goodfellow’s Tree Kangaroo
ダマワラビー Dama wallaby
パルマワラビー Parma Wallaby

カンガルーと聞いてイメージするのは「アカカンガルー」ですが、そのほかにもさまざまな種類があります。ちなみに、「ケナガワラルー(Common wallaroo)」で出てくる「ワラルー(wallaroo)」は、カンガルーとワラビーのちょうど中間くらいの体長をしています。

カンガルー以外の有袋類を英語で表現してみよう

カンガルー以外の有袋類を英語で表現してみよう

有袋類といえばカンガルーのイメージが強いかもしれませんが、オーストラリアにはなんと140種類以上の有袋類が生息しています。

というのも、オーストラリアは歴史上長く独立した大きな島国だったため、オーストラリア独自の生物が進化したのです。その中で、有袋類も進化したと考えられていますよ。

有袋類は英語で?

「有袋類」は英語でmarsupialsと言います。

Aさん
Kangaroo is iconic Australian marsupials.
コアラはオーストラリアの象徴的な有袋類です。

「象徴的な」という意味のiconic、「有袋類」という意味のmarsupialsを使った文章です。

コアラ

コアラはお腹に袋がある「有袋類」ですよね。コアラは英語でもそのまま「koala」と言います。

Aさん
Koalas are iconic Australian marsupials.
コアラはオーストラリアの象徴的な有袋類です。

ウォンバット

オーストラリア固有の有袋類で、穴を掘るのが得意なウォンバット。

ウォンバットは英語でwombatと言います。英語の名前がそのまま日本語の名称として使われているのがわかりますね。

Aさん
Wombats are native to Australia.
ウォンバットはオーストラリアが原産です。

まとめ

今回は「カンガルー」の英語表現について解説しました。

カンガルーは英語で「kangaroo」と言いますが、発音は「カァン(グ)ガァルゥー」のようになるので練習してみてください。カンガルーの赤ちゃんは英語でjoeyと言いますよ。

また、カンガルーの仲間に「ワラビー」がいますが、生物学上の違いはなく身体の大きさによって呼び名が分けられています。体長25~75cm、平均体重25kg以下の小型のカンガルーをワラビーといいます。

そのほかにも、オーストラリアには珍しい動物がたくさん生息しており、140種類以上の有袋類が生息しています。

ぜひ今回の記事を参考に、オーストラリアに旅行にいって英語を活用してみてくださいね。