「2×3=6」

いきなりですが、この数式を声に出して読んでみてください。

おそらく、多くの日本人は「に かける さん は ろく」と読むはずです。ただ、言うまでもなくこれは日本語としての読み方なので、英語ではまったく違う読み方をします。

しかし、「=」はまだしも、「×」や「÷」などの記号を英語で何て読むか知っていますか?

ということで、今回のテーマは数学で用いる「記号」を英語で何と言うかです。

×や÷、+や-などの記号の読み方だけでなく、大小関係を表す不等号(≧、>など)についても確認します。

数学の記号を英語で上手く表現できずに困っていた人は、ぜひ参考にしてみてください。

それでは、早速始めていきましょう!

数式で使う記号、英語で何て読む?

数式で使う記号、英語で何て読む?

ここでは、数学でよく使う「=」「+」「-」「×」「÷」という5種類の記号を英語で何と読むのかを順番に確認していきましょう。

「=」in English

2つのものが等しいことを表し、あらゆる数式で使われる人気者「=」は、英語で “equal” と言います。

発音記号は「íːkwəl」、カタカナだと「イクォール」が近いです。日本でも「=」は「イコール」と読むことが多いですよね。

ちなみに、なぜ等しいことを表す記号として「=」が採用されたかというと、「2本の平行線ほど等しいものはないから」だそうです。16世紀の数学者ロバート・レコード(Robert Recorde)が論文を簡略化するために使ったのが最初だと言われています。

また、「=」の兄弟分である「≠」と「≒」はそれぞれ以下のように読みます。

記号 英語での読み方 日本語での読み方
does not equal ノットイコール
≈(≒) approximately equal ニアリーイコール

特に注意したいのは、「≒」という記号が日本でしか使われていないということ。

国際的には近似値を表す際は「≒」でなく「≈」を使う方が一般的です。読み方も「ニアリーイコール」でなく ”approximately equal(アプロクシメトリー)” となります。

Aさん
0.9 ≈ 1
訳)Zero point nine is approximately equal one.

「+」in English

「+」は英語では “plus(プラス)” と読みます。

また、「+」を用いる計算方法である「足し算」は英語で “addition(アディション)” と言います。そのため、かしこまった言い方で「+」を “add(アドゥ)” と読むこともあります。

Aさん
1 + 2 = 3
訳)One plus two equals three.

この例文のように、〇〇=△という数式の場合、〇〇を主語、=を述語(動詞)として考えます。そのため、equal は三単現の s が付いて equals となるので注意しましょう。

「-」in English

「-」は英語で “minus(マイナス)” と読みます。

また、「-」を用いる計算方法である「引き算」は英語で “subtraction(サブトラクション)” と言います。そのため、「-」を “subtract(サブトラクト)” と読むこともありますが、前述の add と同様にかしこまった場合に限られます。

Aさん
5 – 3 = 2
訳)Five minus three equals two.

「×」in English

「×」は英語だと “times(タイムズ)” と読みます。time には「回数」という意味があるので、「数字を複数回掛ける」というニュアンスですね。

また、「×」を用いる計算方法「掛け算」は “multiplication(マルチプリケーション)” と言います。そのため、「×」を “multiplied by” と読むこともありますが、専門的な響きがするため日常的には使いません。

Aさん
2 × 5 = 10
訳)Two times five equals ten.

「÷」in English

「÷」は英語だと “divided by(ディバイディド バイ)” と読みます。divide は「分割する」という意味なので、日本語の読み方「割る」と近いニュアンスですね。

+、-、×の場合はそれぞれ2種類の読み方がありましたが、割り算はこれらに比べて日常的にする機会が少ない計算方法なので、専門的な divided by という読み方しかありません。

ちなみに、「÷」を用いる計算方法「割り算」は “division(ディヴィジョン)” と言います。

Aさん
12 ÷ 4 = 3
訳)Twelve divided by four equals three.

「~以上(以下)」、「~超(未満)」を表す記号と、英語での読み方

「~以上(以下)」、「~超(未満)」を表す記号と、英語での読み方

ここでは、2つのものの大小関係を表す記号である「>」や「<」など、いわゆる不等号を英語で何と読むのかを確認していきましょう。

「>(~超え)」「≧(~以上)」in English

日本では「大なり」と読む「>」は、英語だと “more than” あるいは “greater than” と読みます。

「>」という記号は、直前の値が直後の値より大きいことを表します。そのため、たとえば「A > 10」とした場合、Aは10を含まないことになります。

その一方、「≧」は直前の値が直後の値以上であることを表します。そのため、たとえば「A≧」とした場合、Aは10を含むことになります。

ちなみに、「≧」は “greater than or equal to” と読みます。

Aさん
5 > 3
訳)Five is greater than three.
Aさん
X + 5 ≧ 10
訳)X plus five is greater than or equal to ten.

「<(~未満)」「≦(~以下)」in English

日本では「小なり」と読む「<」は、英語だと “less than” と読みます。また、=を含む「≦」は “less than or equal to” と読みます。

「<」と「≦」の関係は、前述の「>」「≧」の関係と同じです。そのため、「A < 10」ならAは10を含まず「10未満」となり、「A ≦ 10」ならAは10を含むので「10以下」となります。

ちなみに、「≧」「≦」と下に=を添える書き方は日本式で、国際的には「≥」「≤」と下に一本線を添える書き方が主流です。表す意味は同じですが、郷に入っては郷に従うようにしましょう。

Aさん
8 < 10
訳)Eight is less than ten.
Aさん
X × 3 ≤ 12
訳)X times three is less than or equal to twelve.

まとめ

今回は数学で用いる記号の英語での読み方を詳しく確認しました。

ここまでの内容を改めてまとめると、以下のようになります。

記号 英語での読み方 日本語での読み方
does not equal ノットイコール
≈(≒) approximately equal ニアリーイコール
plus / add 足す
minus / subtract 引く
× times / multiplied by 掛ける
÷ divided by 割る
> more than / greater than 大なり
≧(≥) greater than or equal to 大なりイコール
< less than 小なり
≦(≤) less than or equal to 小なりイコール

これらを使いこなせば、英語でも数式を自在に表現することができますね。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!