“but”は「しかし」という意味で使われる英語表現です。英文や日常英会話の中で登場する機会も多いので、使いこなせるようになっておくに越したことはありません。

しかし実は”but”には「しかし」以外の意味もあります。

そこで本記事では、“but”が持つ3つの意味を紹介します。また記事の最後の方では、“but”と意味が似ている英語表現についても紹介しています。

“but”の意味や使い方について詳しく知りたい方は、ぜひ記事を最後までチェックしてみてください。記事を最後までチェックすれば、”but”を使いこなせるようになり、英会話や英文読解のレベルがワンランク上がりますよ。

“but”が持つ3つの意味

"but"が持つ3つの意味

“but”が持つ3つの意味を以下のように品詞ごとに解説します。

  • 接続詞:しかし
  • 前置詞:〜を除いて
  • 副詞:ほんの〜だけ

それぞれ詳しく見ていきましょう。

接続詞:しかし

まず最も一般的で、使用される頻度も高い”but”の意味が「しかし」です。接続詞として、文と文をつなぐために使用されます。

接続詞の”but”を使う際は、前の文と後の文が逆説・反対の関係になっていなければなりません。

接続詞の”but”の例文は以下のとおりです。

Aさん
It sounds nice, but it’s not a workable plan.
訳)それはいいですね。しかし実行可能な計画ではありません。

 

Aさん
I went to Japan, but I didn’t go to Hokkaido.
訳)私は日本に行きました。しかし北海道には行きませんでした。

 

Aさん
I saw Tom, but I didn’t talk to him. 
訳)私はトムを見かけました。しかし話しかけませんでした。

 

接続詞の”but”は最も使う表現ですので、覚えられていない方はぜひ覚えておきたいところです。

前置詞:〜を除いて

“but”は前置詞では「〜を除いて」「〜以外」という意味になります。

前置詞としての”but”は、every / all / any /no / the last といった強い限定語とともに使用されることで「〜を除いて」「〜以外」という意味になります。

“except”「〜を除いて」と同じように使うことができます。

例文は以下のとおりです。

Aさん
No one but me agreed to the plan.
訳)私を除いて誰一人その計画に賛成しませんでした。

Aさん
Everybody arrived there but her.
訳)彼女以外の全員がそこに到着しました。

Aさん
There was nothing for it but to leave Tokyo.
訳)東京を去る以外何もありませんでした(=東京を去るより他なかった)。

副詞:ほんの〜だけ

“but”は副詞では、「ほんの〜だけ」という意味になります。この用法はあまり見聞きすることがありませんが、覚えておくと一気に表現の幅が広がりますよ。

ただし大学入試などでは出題されるケースが多いので、受験生の方は絶対に覚えておきたいところです。

“but”を副詞として使用する場合の例文は以下のとおりです。

Aさん
She is but a child.
訳)彼女はほんの子供です。

Aさん
Life is but an empty dream.
訳)人生はむなしい夢にすぎません。

Aさん
Man can learn anything if he will but try.
訳)少しやってみるだけでなんだって習得できます(=その気になればなんだって習得できます)。

“but”と意味が似ている英語表現2つ

"but"と意味が似ている英語表現2つ

“but”と意味が似ている英語表現は以下の2つです。

  • although
  • however

それぞれ詳しく見ていきましょう。

although

“although”は従属接続詞で「〜だけれども」という意味です。

従属接続詞とは、主節に続く補足説明となる文章をつなげるための接続詞のことです。一方”but”のような等位接続詞は、前文と後文が対等となります。

等位接続詞は、以下の5つの種類があります。

  • and
  • but
  • or
  • nor
  • for

“but”は文中でのみ使用されるのに対し、”although”は文中でも文頭でも使用できるという違いがあります。

また”although”に似た英語表現として”though”がありますが、どちらも用法は同じです。ただし”although”はフォーマルな場面で使われることが多いのに対し、”though”はカジュアルな場面で使われることが多いという特徴があります。

“although”を使った例文について見てみましょう。

Aさん
He was exhausted, although sleep didn’t come.
訳)彼はひどく疲れていたが、眠気は訪れませんでした。

“although”は文中のみならず、文頭につけることもできるため、以下のような例文も成り立ちます。

Aさん
Although he was exhausted, sleep didn’t come.
訳)彼はひどく疲れていたが、眠気は訪れませんでした。

however

“however”は、「しかしながら」という意味の英語表現です。品詞は接続副詞に分類されます。

接続副詞とは、副詞であるにも関わらず、等位接続詞とおなじような働きをする英語表現のことです。文章の中で対等な関係にある「 節と節 」「 文と文 」 を結び付けます。

接続副詞は、原則として文頭におかれます。原則として文中に置かれる”but”や、文頭にも文中にも置ける”although”や”though”とは異なります。

“however”を使った例文は以下のとおりです。

Aさん
She was supposed to have a concert in Manila. However, it was cancelled due to typhoon.
訳)彼女はマニラでコンサートを開催するはずでした
。しかしながら台風の影響によってキャンセルされてしまいました。

「上記の例文だと文頭ではないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、ピリオドの後ですので問題ありません。

またコンマで囲んであげれば文中であっても使用可能です。

Aさん
She was supposed to have a concert in Manila, however ,it was cancelled due to typhoon.
訳)彼女はマニラでコンサートを開催するはずでした。しかしながら台風の影響によってキャンセルされてしまいました。

まとめ

まとめ

“but”が持つ4つの意味や、”but”と意味が似ている英語表現について解説しました。再度本記事で解説した内容をまとめておくと、以下の通りです。

“but”が持つ4つの意味

  • 接続詞:しかし
  • 前置詞:〜を除いて
  • 副詞:ほんの〜だけ
  • 名詞:異議

“but”と意味が似ている英語表現

  • although
  • however

“but”について分かったら、早速英会話などで使ってみましょう。

頭の中で理解するだけではなく、実際に使ってみなければ、本当に”but”を使いこなせるようになったとは言いません。

 

また今回のように、何か分からない英語表現があったら、すぐにその場で調べてみましょう。こういった地道な積み重ねこそが、英語力を伸ばす最短ルートです。