キク英文法は、英語を話せるようになるための英文法を効果的に学習できる参考書です。
またキク英文法は英会話に必要な文法項目だけでなく、TOEICや大学入試にも頻繁に出題される項目も網羅(もうら)しています。
この記事では、キク英文法について以下の視点からお伝えします。
- なぜ英語を話すために英文法知識が必要なのか
- 具体的にキク英文法をどのように取り組むと効果的か
英語を話せるようになるために文法学習は必要か
英語を話すために文法学習は必要不可欠です。
なぜなら、英文法を使えなければ、英語の「文章」を作ることが出来ず、英語の文章を作ることが出来なければ、会話する相手に大きなストレスを強要することになるからです。
よく「日本の英語教育は、座学や文法を重視しすぎている」という声を聞きます。
確かに、これまでの日本の英語教育では、会話よりも座学に重きを置かれ、特に高校で習う高度な英文法は「英会話の中のどこでこの知識を使うんだ……?」と感じる方も多いでしょう。(今これを書いている筆者も、かつてはそうでした。)
しかし、「だから英文法は不必要なのか」と聞かれれば、それは別問題だといえます。
英文法は英語で「文章」を作るための要です。そして英語を「話す」ためには、「単語の羅列」で相手に意図を伝える姿勢から脱する必要があります。
「単語だけで話しても、伝わればそれで良いじゃん!」と主張する方もいらっしゃいますが、英語は「単語だけ」で話すと、日本語に比べて強い違和感を与えてしまうのです。
例えば、How was the meeting?(会議はどうだった?)と聞かれた際、日本語では「ほんと退屈」と答えてもさほど不自然ではないでしょう。
しかし、英語では「Very boring(ほんと退屈)」という句だけでは、意図は伝わるものの、日本語よりも強い違和感を与えてしまいます。
英語では通常、「It was very boring.(ホントに退屈だった)」と、主語と動詞を備えた文章で話すのが原則だからです。
少しの違いに感じるかもしれませんが、文章で伝えることを意識するだけで、英語を話す外国人にとっては非常に理解しやすく、また話しやすくなります。
そのため、英語を話すためにも、文章を適切に形作るための英文法は必要だといえます。
キク英文法とは?
キク英文法とは、良質な英語学習参考書を数多く輩出している「アルク」が、2007年より出版している英文法の学習参考書です。(筆者がTOEICの対策に使う参考書や模試も、多くがアルクが出版しているものです。)
「”キク”英文法」の名前の通り、音声を聞くことで英文法を学ぶことをコンセプトとしています。
キク英文法が取り扱う英文法事項は非常によく厳選されていて、主要な100校の大学入試問題・センター試験(現大学入学共通テスト)の過去に出題された問題や、書き言葉・話し言葉のデータの「コーパス」を分析したものを元に編集されているのが特徴です。
キク英文法を使うメリット
キク英文法を使う最大のメリットは、圧倒的な継続のしやすさだといえます。
キク英文法が圧倒的に継続しやすい根拠は以下のとおりです。
- 無理なく短期間で必須文法項目を網羅できる
- スキマ時間学習に最適
- 反復学習に最適
順番に見ていきましょう。
1.無理なく短期間で必須文法項目を網羅できる
キク英文法を使えば、無理なく短期間で必須文法項目を網羅できます。
なぜなら、キク英文法が「1日の勉強時間は最長9分、最短3分でも7週間で212項目を完走できる」設計をしているからです。
評価の高い英文法書には、600ページを超える分厚いものも多いです。
いくら良書でも、あまりに分厚く通読するのに時間がかかると挫折のリスクが高いですよね。
しかしキク英文法は、1日最長9分、最短3分でも7週間、つまり2ヶ月足らずで完走できる設計になっています。
さらに、この「1日最長でも9分、最短で3分」という性質が、次に紹介する「スキマ時間の学習に最適」という性質とマッチして、さらなる継続のしやすさを生み出します。
2.スキマ時間の学習に最適
キク英文法は、スキマ時間の学習に最適です。
なぜなら、以下の要素があるからです。
- 最長で9分、最短で3分の学習時間の短さ
- 持ち運びしやすいサイズ感
まず、学習時間の短さがスキマ時間の学習を助けます。
「毎日まとまった学習時間を取れない!」という方にも、通学や通勤時間、お昼休みの食後や飲食店で食事が届くまでの時間など、「ちょっとだけ空いた時間」は多くの人が持っているでしょう。
そんなちょっとした「スキマ時間」に、3分〜9分という学習時間設定はかなり取り入れやすいですよね。
さらに、キク英文法はカバンに忍ばせて不意にパッと取り出しやすいサイズ感をしています。
電車や喫茶店のカウンター席でも気軽に広げられるので、スキマ時間が出来たときに即勉強に移れます。スキマ時間の勉強を継続するのに勉強へ即移れるかは非常に大きな要素です。
さらにキク英文法の特色である”聞いて学ぶ”性質を活かせば、さらにスムーズにスキマ時間を勉強時間に移行できます。
3.反復学習に最適
キク英文法は反復学習に最適だといえます。
なぜなら、反復学習する際には”音声だけ”を用いた勉強もできるからです。
英語は”学ぶ”だけではなく”身につける”ことが大切です。”身につける”ためには反復学習が欠かせません。
新しい英文法を学ぶときには書籍でのテキストでしっかりと勉強したいところですが、反復して練習する際は音声だけでもかなりの学習効果を発揮できるでしょう。
なぜなら、音声を聞きながらこれまでの学習で覚えたことを「あぁ、ここはこの要素が大切だったな」と反復することができるからです。
周回を重ねるたびに、初回の何倍もの情報量が同時に頭に浮かんで処理できるようになるので、※Audible感覚で身につけるまでの反復練習をこなせるようになりますよ。
※Audibleとは:書籍を文字で読むのではなく、朗読の音声で取り入れるサービス。ビジネス書をAudible音声で聞いて学ぶ人も。
キク英文法の効果的な使い方
キク英文法を効果的に使うには、以下の使い方がおすすめです。
- 最初は暗記よりも理解を優先する
- 1回で完璧にしようとしない
- 音声は”定着用”のツール
順番に見ていきましょう。
1.最初は暗記よりも理解を優先する
キク英文法を使うときは、初回は暗記事項より文法事項の理解を優先すると効果的です。
なぜなら、文法事項の理解の土台の上に、初めて暗記が活きるからです。
確かに例文などを暗記することで効果的に英作文などで応用することも可能ですが、それは文法項目をしっかりと理解していることが前提になります。
暗記項目は周回を重ねるうちに自然に定着してくるので、まずは英文法をしっかりと理解することに注力しましょう。
「文法理解も暗記もちゃんとやる!」と意気込むとバテて挫折するリスクが増すので、力を入れる項目を集中したほうが効果的だと言えます。これは後述する「1回で完璧にしようとしない」にも言えることですね。
2.1回で完璧にしようとしない
キク英文法に取り組むときは、1回の学習で完璧にしようとしない意識が大切です。
なぜなら、英文法は”学ぶ”ことよりも”身につける”方が結果に繋がるからです。
1回で完璧に文法事項を理解しようとしても、頭のいい人ですら難しいことが多いです。
さらに、自分の脳の能力以上のことを一度で詰め込もうとすると挫折のリスクを大きくします。
むしろ、一回英文法の全体像を掴んでから理解できなかった部分を読むことで、より深いレベルで理解できることを期待するほうが効果的です。
3.音声は”定着用”のツール
キク英文法に取り組むとき、音声は”定着用”のツールとして使うと効果的です。
「キク英文法を使うメリット 反復学習に最適」の項で先述したように、新しい知識を取り入れる際は、しっかりと書籍で”理解すること”に注力したほうが効果的です。
音声は一度理解した内容を”定着させるために”、スキマ時間に反復学習として活用するのが効果的です。
まとめ
この記事では、英文法を無理なく短期間で習得できる「キク英文法」についてお伝えしました。
ここまでお読みのあなたは……
- 英語を話すために、なぜ英文法が必要なのか
- キク英文法が継続力に優れていること
- 無理なく続けられること
- スキマ時間の学習にぴったりなこと
- 音声の使い方
について十分に知識をお持ちのことでしょう。
この記事でお伝えしたことが、あなたの英語学習をより豊かにできれば幸いです。