「お待たせしました」という言葉は、日常のさまざまな場面で使いますよね。

人を待たせた際は、相手に不快感を与えないためにも「お待たせ」「お待たせしました」と一声かけたいところでしょう。

英語でも日本語と同様に、人を待たせた際は「お待たせしました」と声をかけるのが一般的。

ただ、伝えたいニュアンスや相手によって、いくつかフレーズがあるので使い分けできると便利です。

そこで今回は、英語で「お待たせしました」のフレーズを紹介していきます。
誰に対して使うのか、どのようなニュアンスで伝わるのかについても解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

「待ってくれてありがとう」感謝のニュアンスを伝える場合

「待ってくれてありがとう」感謝のニュアンスを伝える場合

一口に「お待たせしました」と言ってもさまざまなシーンで使いますよね。

英語で「お待たせしました」を表現する場合は、「感謝」か「謝罪」かどちらのニュアンスで伝えたいかを考えるのがおすすめです。

たとえば、レストランやカフェでは感謝のニュアンス、遅刻したり、メールの返信が遅れたりした場合は謝罪のニュアンスを含むフレーズがよく使われます。

ここでは、感謝のニュアンスを伝える「お待たせしました」の英語フレーズを紹介していきます。

Thank you for waiting.

「お待たせしました」の基本となる表現が「Thank you for waiting.」です。

直訳すると「待ってくれてありがとう」ですが、日本語の「お待たせしました」と同様の意味を持ちます。

レストランで料理の提供に時間がかかったり、相手を待たせてしまったりした際、比較的カジュアルなシーンで使える便利な表現ですよ。

たとえば、レストランの店員さんとお客さんが以下のように使うシーンがあります。

Aさん
Excuse me, Is my order on its way?
すみません。私の注文したものはそろそろ来ますか?
Bさん
Oh, sorry. Let me check.
すみません、確認してきます。
Aさん
Thank you.
ありがとう。
Bさん
Here you are, thank you for waiting.
どうぞ、お待たせしました。
Aさん
No problem, thanks.
大丈夫です、ありがとう。

Thank you for your patience.

「Thank you for waiting.」をより丁寧な印象で伝えたい場合は「Thank you for your patience.」というフレーズを使いましょう。

patienceには「忍耐」「辛抱強さ」などの意味があり、「Thank you for your patience.」で「我慢していただきありがとうございます」「忍耐に感謝します」といった意味に解釈できます。

レストランで長時間顧客を待たせてしまった……というシーンなどで使える表現ですよ。

「お待たせしてすみません」謝罪のニュアンスを伝える場合

「お待たせしてすみません」謝罪のニュアンスを伝える場合

ここでは、謝罪のニュアンスを含む「お待たせしました」の英語フレーズを紹介していきます。

寝坊して待ち合わせに遅刻してしまった、自分のミスで相手を待たせてしまった場合などには、今から紹介するフレーズを使いましょう。

Sorry, I’m late.

カジュアルに「待たせてごめん!」というのを伝えたい場合は、「Sorry, I’m late.」を使います。

友人や恋人など親しい相手に対して使えるカジュアルな表現です。

I’m sorry for the wait.

友人や恋人に対して「待たせてごめんね」というのを伝える際、「I’m sorry for the wait.」というフレーズもよく使われるので覚えておきましょう。

waitだけだと「待つ」という動詞になりますが、the waitとすると「待つこと」という意味の名詞になります。

謝罪の気持ちを強調する場合は、「I’m so sorry for the wait.」がおすすめ。

“so”を付け加えるだけで、「本当にごめん」というニュアンスになります。

I’m sorry to keep you waiting.

フォーマルなシーンでは「I’m sorry to keep you waiting.」というフレーズを覚えておきましょう。

「I’m sorry to keep you waiting.」で「お待たせして申し訳ございません」という意味になります。

「keep+人+waiting」で「人を待たせている状態にする」という意味に解釈できます。

そのため、「I’m sorry to keep you waiting.」は、相手が何かをしなければならない(している)状況で待たせているのを謝罪する際に使われます。

I really apologize for the delay.

深く謝罪する場合に使われるのが、「I really apologize for the delay.」というフレーズです。

delayには「遅れ」「遅延」という意味がある名詞で、自分の責任で何かが遅れてしまった時はdelayを使うことが多いですよ。

また、「I’m sorry~」よりもapologizeのほうが丁寧に深く謝罪している印象になります。

そのため、「I really apologize for the delay.」で「お待たせして本当に申し訳ございません。」という意味で伝えられます。

たとえば、ビジネスシーンで納期の遅延や、計画が狂ってスケジュール調整が必要になったというシーンで使いましょう。

時間の考え方は国によって異なる

時間の考え方は国によって異なる

日本人は真面目で、時間の感覚がきっちりしているというのを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

社会人だったら会社に遅刻しない、会議は早めに席についておくのが常識と考えている方が多いかもしれません。
友人との待ち合わせも、1時間以上遅刻することはあまり考えられないでしょう。

しかし、このような感覚は日本の中での常識であり、国によって「時間の感覚」は異なります。

日本では約束のスケジュールをきっちり守るのが一般常識とされていますが、それは「時間は貴重で無駄にできない」という考えが基本となっているのです。
アメリカやドイツ、オランダも時間は貴重なものだと考える人が多い傾向にあります。

一方、アフリカやイタリア、インド、中国などは時間の優先順位が低めで、「時間は十分にある」と考える傾向が強いです。

そのため、海外に行った際、日本と同じ感覚で「お待たせしました」と言うと、不思議がられるかもしれませんね。

時間の感覚に関しては、相手の国の文化を理解するのが大切だといえるでしょう。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「お待たせしました」に関するさまざまな英語表現を紹介しました。

感謝のニュアンスを伝える場合は「Thank you for waiting.」、謝罪のニュアンスを伝える場合は「I’m sorry for the wait.」を基本の表現として覚えておきましょう。

また、ビジネスシーンではより丁寧な表現が必要となります。
シーンに応じて使い分けできると相手に失礼のない伝え方ができますよ。

ぜひ今回の記事を参考に、「お待たせしました」の英語表現を覚えてみてくださいね。