皆さん、未来を語る際に “will” を使うことが多いと思いますが、それ以外のシチュエーションではどうでしょうか?

実は旅行英会話からオンライン英会話、そして日常英会話でも「意志を表すWill」を使ったフレーズは本当によく出てきます。さらっと「~します」とwillを使って言えるように、「意志を表すwill」を使うシチュエーションを例文フレーズと共にご紹介します。是非、自分流にアレンジして、今日から使ってみて下さい。

I’ll do something/(今決めて)~します

まず始めに、「意志を表すwill」はその場で決めたことを意思表示する際に用いられます。

この意思表示のフレーズですが、日本語での表現とwillが結びつき辛く、現在形で表してしまう間違いも見受けられます。日本語の場合、習慣的に繰り返し行うことも、その瞬間に決定して行うこともどちらも「~します」と表すことができます。例えば、毎朝窓を開ける習慣について話している場合も、その場で空気の入れ替えの為に窓を開けようと話す場合も、どちらも「窓を開けます」と言うことができます。このため、英語でも全ての「~します」を現在形で表してしまいがちですが、その瞬間に決めて「~します」と言う場合には、意思を表すためのwillを用いる必要があります。

学校で、「未来を表す英語表現」で”will”と”be going to”を学びますが、”be going to”は、その場で決めた意思表示ではなく、予定を立てたことについて、「~する予定です、つもりです」という場合に使います。

では、実際に多くの人が経験しそうなシチュエーションと共に、”will”を使った例文を見ていきましょう。

レストランでの注文

Aさん
Are you ready to order? (注文はお決まりですか?)

Bさん
Yes, I’ll have Carbonara. (カルボナーラにします)


飲食店での注文は、通常その場でメニューを見て決める為、「I’ll have○○/○○にします」といったフレーズで注文することができます。

状況に応じて「~します」と言う時

Aさん
It’s getting dark. I’ll close the curtains. (暗くなってきました。カーテンを閉めます)

Aさん
I feel this room is stuffy. (この部屋は換気が良くないようです)

Bさん
I’ll open the window. (窓を開けますね)


Aさん
Did you lock the door? (ドアに鍵をかけましたか?)

Bさん
Oh, I forgot. I’ll go and lock it. (忘れていました。今かけてきます)


日常の様々な場面でよくある、状況に応じた「(では)~します」とその場で決めて言うときも、”I do”ではなく”I’ll do”のように”will”を用います。

状況に応じて「~すると思います」と言う時

Aさん
I think I’ll go to bed early tonight. I’m so tired. (今夜は早く寝ると思います。とても疲れているので)

Aさん
What are you doing after the class? (授業の後は何をしますか?)

Bさん
I think I’ll go to the library. (図書館に行くと思います)


“I think I’ll”はその場で考えて思いついたことについて「~すると思います」と言う時に使います。例えば上の2番目の例では「I think」があることで、「(特に決めていなかったが)図書館に行くと思います」の様に、今考えて思いついたことであるというニュアンスが含まれます。

I’ll/申し出る・同意する・約束するときの ~します

I'll/申し出る・同意する・約束するときの ~します

次に、「意志を表すwill」は何かを申し出る時、同意や約束の意志を示す時などにも用いられます。

ここでも、「~しますよ」・「分かりました、~します」・「(約束として)~します」等は、英語にする際現在形で言ってしまいそうですが、”will”を用いる点に注意してください。それでは、それぞれの例文を見ていきましょう。

申し出るとき

Aさん
That looks so heavy. I’ll help you with it. (それはとても重そうですね、手伝いますよ)

Aさん
I have so many things to do today. (今日はやることが沢山あります)

Bさん
I’ll help you. (私が手伝います)


Aさん
Excuse me, where is the metro station? (すみません、地下鉄の駅はどこですか?)

Bさん
I’m going there too. I’ll show you the way. (私もそこへ行くところです。ご案内します)


つい、”I help you” と言ってしまいそうですが、その場で「手伝いますよ」と言う時は “I’ll help you”となります。

同意の意志を示すとき

Aさん
Please say hello to your parents. (ご両親によろしくお伝えください)

Bさん
Yes, I will. (はい、分かりました)


Aさん
Can you tell him to come to my office later? (彼に後でオフィスに来るように伝えてもらえますか?)

Bさん
OK, I’ll tell him. (分かりました、伝えます)


何か頼まれごとをした場合等、「そうします」と相手に同意の意志を示す時も”I’ll”を用いて答えます。

約束の意志を示すとき

Aさん
Thank you for lending me your umbrella. (傘を貸してもらいありがとうございます)

Bさん
I’ll return it to you tomorrow. (明日返します)


Aさん
Please don’t tell anyone what happened. (何があったか誰にも言わないでください)

Bさん
I won’t tell anyone about it. (誰にもこのことは言いません)


上の例文の中に「promise/約束」という言葉は出てきませんが、どちらの「~します/~しません」にも「~すると約束します」の意味が含まれています。この様な場合にも、約束の意志として”will”が用いられます。

助動詞 will の過去形 would

助動詞 will の過去形 would

意志を表す “will”について解説してきましたが、”will”の過去形 “would”が使われることもあります。どういう場合に “would”が使われるのか、整理して見ていきましょう。

過去時制の文で未来のことを表すとき

ここまで例文はたくさん挙げてきたので、その中から1文を抜き出して説明します。

Aさん
I think I’ll go to bed early tonight.(今夜は早く寝ようと思う)

この文を過去時制にすると、次のようになります。

Aさん
I thought I would go to bed early that night.(あの晩は早く寝ようと思った)

think を thought にして、will も would にします。これを「時制の一致」といいます。

間接話法の過去の文で未来のことを表すとき

間接話法の過去の文でも、”will”が”would”に変わります。具体的な例を見ていきましょう。

Aさん
One of my classmates will go to Hawaii this summer. (私のクラスメートの1人は今年の夏ハワイに行くつもりです)

上記の文は「意志を表す will」を使った文ですが、これを間接話法に変えてみましょう。

Aさん
My teacher said that one of my classmates would go to Hawaii this summer. (私の先生が、クラスメートの1人が今年の夏ハワイに行くつもりだと言いました)

元の文の前に”My teacher said”をつけて間接話法にすると、that節の中で “will”が would”になります。これも「時制の一致」ですね。

過去の習慣を表すとき

意志を表すwill の過去形ではないのですが、過去の習慣を表す場合にも “would”が使われることがあります。

Aさん
I would play with my friends on the playground when I was a child.(子供のころはよく友達と運動場で遊んだものだ)

この文は、”would”を “used to” に変えて次のようにしても、同じ意味になります。

I used to play with my friends on the playground when I was a child.

「依頼を表すwill」

「依頼を表すwill」

「意志を表すwill」についてその意味と使い方について解説してきましたが、「依頼を表すwill」についても見ておきましょう。

“will”はもともと「意志を表す」意味があったのですが、それが発展して「頼んでいることをする意志はあるか?」という「依頼を表すwill」が使われるようになりました。つまり、「依頼を表すwill」は暗に意志を聞いているニュアンスがあります。

「依頼を表すwill」の例文をいくつか紹介します。

Aさん
Will you help me with my assignment?(私の課題で私を助けてくれませんか?)
Bさん
I’ll help you if I can. (私にできることなら、助けるよ)

「(学校の)宿題」という意味で”homework”をよく使いますが、”homework”を”assignment”に変えると、「仕事の割り当て」や「課題」という意味で使えます。Bさんは、その場で「助けるよ」と意思表示して答えていますが、どんな課題かもまだ知らなくて、助けられると断言できないので、”if I can”を付けています。

断る場合は、I’m sorry, but I can’t because I’m busy.(申し訳ないけど、忙しいのでできないよ。)等と言って丁重に断りましょう。もし、”I won’t.”と答えてしまうと、「手伝う意志がない」という意味になってしまいます。

一方、「依頼を表すCan」は、”can”がもともと<能力・可能>を表すので、「できるかどうか」を聞いています。ですから、Can you help me with my assignment? と聞かれたら、「私の課題を手伝うことができますか?」という意味になり、「できるかできないか」を聞いています。

できる場合は ”Sure, I can help you.” と答えればいいですし、できない場合は “I’m sorry, but I can’t.”と答えることになります。

Aさん
Will you lend me your notebook?(私にあなたのノートを貸してくれない?)
Bさん
Sure. I will.(もちろん、貸してあげるよ)

“lend”は「(無料で)貸す」という意味で、”borrow”は「(無料で)借りる」という意味になります。体調不良のため学校を休んだとき、友達からノートを借りたくなりますね。

Aさん
Will you do me a favor?(私の願い事をきいてくれない?)
Bさん
It depends on what it is.(願い事によるけど)

“do me a favor” で「私のお願い事をきく」という意味になり、”Will you”をその前につけると、「あなたは私のお願事をきく意志がありますか?」という意味になります。どんなお願い事がまだ聞いていないので、Bの答えのように、”It depends on what it is”として、「それはお願い事が何かによる」と答えるのが無難ですね。

  • Can you do me a favor?
  • Can I ask you a favor?

上記2つの表現で言い換えることもできます。上の文は「あなたは私の願い事をきくことができますか?」という意味になり、下の文は「私はあなたに頼み事をすることができますか?」という意味になります。

丁寧な依頼を表すwould

依頼を表す will について解説しましたが、丁寧な依頼をする場合には、”will”が”would”になります。

Aさん
Would you do me a favor?(私の願い事をきいていただけませんか?)

また、”Can I ask you a favor?”でも、”Can”を”Could”に変えると丁寧な依頼を表す文になります。

Aさん
Could you do me a favor?(私の願い事をきいていただけませんか?)

まとめ

いかがでしたでしょうか、日常英会話にもよく出てくる「意志を表すwill」についてご紹介しました。私のレッスンではよく、「なぜそこでwillが出てくるのか」「未来ではないwill が上手く使いこなせない」と言った質問や相談を受けることがあります。そういう時は、「意志を表すwill」の説明をした後、レッスンの中で出来るだけ多く“I’ll check”“I’ll practice”などのフレーズを使ってもらうようにして、“I’ll”のフレーズに慣れてもらいます。

もしも、“I’ll”のフレーズに自信がない場合は、是非 “I’ll practiceや “I’ll”のように「~するぞ!」といった”I’ll”のフレーズを作って独り言を言ってみて下さい。

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