皆さん洋楽は聴きますか?洋楽がお好きな方など、洋楽を英語学習に用いようと思っている方も多いと思います。実は、洋楽はリスニングだけでなく英語の発音やリズムを身に着けるのにとても良い教材です。また、洋楽を聴いたり、口ずさんだりすることで日常の中に自然と英語を取り入れることもできます。しかし、残念ながら洋楽をただ聞いているだけでは英語を上達させることは難しいです。そこで今回は、洋楽を楽しみながら、英語も上達させるためのポイントをご紹介します。

洋楽を英語学習に用いる際の注意点

確かに洋楽は英語学習の教材となり得ますが、全ての英語学習方法に向いているわけではありません。洋楽の歌詞はどうしても日常会話ではあまり使われない詩情的な表現が多く使われていたり、韻を踏むために通常とは違った言い回しをしていたりすることもあります。そのため、英文の本やニュースの記事を英語学習に用いる時と同じように、洋楽の歌詞を英語学習に用いることはあまりおすすめできません。その曲や歌詞にとても興味がある場合を除いて、英語学習のために歌詞全体を精読や朗読してみる必要はないと思います。

洋楽から学ぶ英語の発音とリズム

ではどのような英語学習方法に洋楽は向いているのでしょうか。私は、洋楽は英語の発音やリズムを身に着けるための学習にとても役立つと思っています。以前の記事でもご紹介した通り英語にはアクセントやリズムがあります。アクセントやリズムは理解していても、自分の口から自然と出てくるようにするには何度も発音練習をしなくてはいけません。この発音練習を、洋楽のサビの部分やお気に入りの部分を口ずさむことですることができます。例えば、洋楽を聴きながら歌ったり、口ずさむことでどういった言葉が連なって発音されるのか(例:When I/ウェナイ)、どういった言葉にアクセントが置かれているのか/置かれていないのか(例:toなど前置詞は聞き取れないほど小さく発音されていることも)と言ったことを感覚として捉えながら学ぶことができます。

洋楽を用いた英語学習方法

それでは実際にどのように洋楽を英語学習に取り入れれば良いのか、私がおすすめする具体的な方法を5ステップでご紹介します。

好きな洋楽を日常的に聴いてみる

既に洋楽を聴く習慣のある方は、先ずはより日常的に好きな洋楽を聴いてみるようにして下さい。洋楽を聴く習慣がない方で、どのような洋楽を聴けばよいのか分からない方は、以下を参考にしてみてください。

洋楽選びのポイント

名曲やヒットチャート、映画などで使われた曲の中から、好きな曲や耳に残りやすい曲を選ぶのがお勧めです。歌の一節でも覚えて口ずさむことができそうなものを選んでみてください。歌のテンポは多少早くても、耳に残る部分があれば問題ありません。しかし、激しいロックやラップなどは避けた方が良いと思います。ここ数年のヒットチャートの中からお勧めのアーティストと曲をいくつかご紹介します。

おすすめの洋楽

  • We Don’t Talk Anymore by Charlie Puth (Ft. Selena Gomez)
  •  Something Just Like This by The Chainsmokers & Coldplay
  •  Photograph by Ed Sheeran
    *この他にもTaylor SwiftKaty Perryの曲などもお勧めです

洋楽の一部(サビや耳に残った部分)をディクテーションする

何となくサビなどが耳に残るようになったら、その部分のディクテーションをしてみます。曲全体をディクテーションしようとすると時間と労力がかかってしまうので、一部分のみから始めることをおすすめします。音楽を聴く際に歌詞付きのビデオを見ることは問題ありませんが、ディクテーションしてみる際は何度聞いても良いので音声だけで試してみてください。

洋楽の歌詞を確認

ディクテーションをした後は、答え合わせのために洋楽の歌詞を確認します。曲名とLyrics(歌詞)を入力しインターネットで検索してみると、大抵の場合洋楽の歌詞を見つけることができます。ここで聞き取れなかった部分や、聞き取りを間違えた部分を確認し、再度曲を聴いてみてください。また、歌詞の意味や文の大体の構造を理解できるまで、意味の分からない単語やフレーズがあれば調べます。

洋楽の一部分を歌えるようにする

ピックアップした洋楽の一部の歌詞や意味を確認した後は、洋楽を聴きながら音楽と一緒に歌えるようになるまで練習します。特にディクテーションの際に聞き取れていなかった部分や間違えてしまった部分を注意しながら発音の練習をしてみて下さい。

洋楽を聴きながら一緒に歌ってみる

最後に、洋楽の一部が歌えるようになったら、隙間時間(料理・掃除・入浴中など)に音楽を聴きながら一緒に歌ってみましょう。歌うときは歌詞の意味を考えながら歌うとより効果的です。また、英語のアクセントやリズムを気にしながら歌ってみましょう。

1~5のステップを様々なお気に入りの曲で試していくとこで、色々な表現や語彙をピックアップすることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。洋楽を楽しみながら英語を上達させる方法をご紹介しました。今回ご紹介した洋楽を用いた英語学習方法は、これだけをしていれば英語が上達するというものではありません。しかし、少し手間はかかってしまいますが、5ステップをしながら洋楽を楽しむことで、英語を上達につなげることができます。英語学習に疲れてしまった際や行き詰まってしまった際など、洋楽に興味がある方は是非取り入れてみて下さい。