日本の「乾杯」という言葉は読んで字のごとく「飲んでグラス(杯)をカラにしよう(乾かそう)」という意味。なかなかに粋な表現ですよね。

日本の飲み会の掛け声は十中八九「乾杯」ですが、英語の場合は何と表現するか知っていますか?

ということで、今回のテーマは「乾杯」です。

乾杯の音頭を英語で何て言うかだけでなく、乾杯を促す際の決まり文句や、お酒の席で役立つフレーズなどもご紹介します。

これを読めば、いろいろなニュアンスの「乾杯」を英語で表現できるようになりますよ。

それでは、早速始めていきましょう!

「乾杯」の音頭は英語で何て言う?

「乾杯」の音頭は英語で何て言う?

乾杯の音頭①:”Cheers!”

「乾杯」の音頭として最も一般的なのは “Cheers!” です。発音記号は「tʃɪəz」、カタカナだと「チアーズ」となります。

“cheer” はもともと「相手を元気づける、応援する」という意味の動詞です。そこから、乾杯の席で「みんなで元気に乾杯しよう!」と音頭を取る定番表現となりました。

余談ですが、スポーツなどで選手を応援する女の子たちを日本では「チアガール」と呼びますが、英語だと “cheerleader(チアリーダー)” と呼ぶ方が一般的です。

Aさん
Cheers!
訳)乾杯!

乾杯の音頭②:”Toast!”

“Toast!” も、乾杯の音頭としてよく使われます。発音記号は「tóʊst」、カタカナだと「トースト」となります。

toast といえば、こんがりと焼けた「パンのトースト」を意味する単語です。それがなぜ乾杯を表すのかというと、ワインにトーストを入れて飲む、古代ローマの祝いの席での習慣が由来になっていると言われています。現代のもので言うと、コーンスープに入っているクルトン(crouton)のようなものでしょうか?

Aさん
Toast!
訳)乾杯!

乾杯の音頭③:”Bottoms up!”

“Bottoms up!” も軽快な乾杯の音頭として有名な表現です。発音は「ˈbɑtʌmz ˈʌp」、カタカナだと「ボトムズ アップ」となります。

bottom は「底」という意味ですが、乾杯の席での底と言えば「グラスの底」です。そのため、”Bottoms up!” は「グラスの底を(テーブルから)持ち上げろ!」という意味になります。乾杯は複数人でするものなので、bottoms と 複数形にするのを忘れないように。

Aさん
Bottoms up!
訳)乾杯!

乾杯の音頭④:”Here’s to 〇〇!”

「~に乾杯!」と言いたい場合は “Here’s to 〇〇!” と表現します。主役がいる飲み会や式典などで非常によく使われる表現です。

Aさん
Here’s to the bride and groom!
訳)新郎新婦に乾杯!

ちなみに、キザな男性のセリフの代名詞として有名な「君の瞳に乾杯」という言葉がありますが、これは “Here’s to your beautiful eyes!” と言います。往年の名作映画のセリフが由来となった言葉です。おしゃれなシチュエーションでの乾杯でぜひ使ってみてください。

乾杯の音頭⑤:”To 〇〇!”

上述の “Here’s to 〇〇!” を短縮した “To 〇〇!” も乾杯の音頭としてよく使われます。here’s が取れただけでカジュアルな印象になるので、仲間内での飲み会など、より砕けたシチュエーションで使い勝手の良い音頭です。

Aさん
Here’s to your success!
訳)君の成功に乾杯!

「乾杯する」は英語で何て言う?

「乾杯する」と動詞で表現したい場合は “make a toast” と言います。スピーチをすることを “make a speech” と言いますが、その speech が乾杯の挨拶(toast)に変わったイメージです。同様の意味で “give a toast”、”have a toast” もよく使われます。

ただし、”make toast” と冠詞 a を省いて言ってしまうと、文字通り「トーストを作る(焼く)」という意味になってしまいます。文脈で察してもらえるとは思いますが、なるべく恥をかかないようにご注意を。

Aさん
We made toast at the party.
訳)パーティーでトーストを焼いたんだ。
Bさん
It must be an innovative party.
訳)斬新なパーティーだね。

 

“make a toast” を使った慣用表現

Let’s make a toast.「乾杯しよう」

「乾杯しよう」と言うときは “Let’s make a toast.” を使います。みんなの “Toast!” を引き出すための切り出し文句としても使えます。

Shall we make a toast?「乾杯しましょうか」

“Shall we make a toast?” も乾杯を促す際の決まり文句です。前述の “Let’s make a toast.” とほぼ同義ですが、こちらの方が「さあさあ、グラスを持って」といった感じで、乾杯の準備を促すイメージがあります。

Will you make a toast?「乾杯をお願いできますか?」

乾杯の挨拶を誰かにお願いしたい場合は “Will you make a toast?” と言いましょう。カジュアルからビジネスまで、関係性問わずに使える表現です。

お酒の席で役立つフレーズ集

お酒の席で役立つフレーズ集

最後に、乾杯する際、ひいてはお酒の席での会話に役立つフレーズを、いくつかピックアップして確認していきましょう。

I’ll start off with a beer.「とりあえずビールで!」

“start off with 〇〇” は、一杯目のドリンクを注文する際の決まり文句です。もちろんビール以外でも使うことができます。

また、2杯目以降の注文の場合は “I”ll have a beer.” とすればOKです。

It’s on me!「今日は私のおごり!」

“It’s on 〇〇” は、会計を誰がするのかを表す際の決まり文句。自分がおごる際にはもちろん、相手におごらせる場合も “It’s on you.” と言うことができます。

また、会社の経費などで飲める場合は “It’s on the company.(今日は会社持ちです)” といった表現も使われます。

I’m getting drunk.「酔っぱらってきちゃった」

“be drunk” で酔った状態を表します。be getting とすることで、酔う途中であり、気持ちよくアルコールがまわってきている状態を表すことができます。

酔いがさらに進んで、「酔っちゃった(もうダメ)」と言いたい場合は “I’m drunk.” と言いましょう。立てないくらい酔ってしまった状態は “I’m wasted.” とも言います。くれぐれも、お酒はほどほどに。

I don’t drink alcohol.「お酒は飲みません」

飲み会の席だからといって、みんながみんなアルコールを飲むとか限りませんよね。「自分はお酒を飲まない」と言いたい場合は “I don’t drink(alcohol).” ときっぱり言うことが大切です。

ちなみに、アルコールの入っていないノンアルコールカクテルを頼みたい場合は、”non-alcoholic cocktail”、または “alcohol-free cocktail” と言えばOKです。

まとめ

今回は「乾杯」について詳しく説明していきました。

めでたい席で乾杯したくなるのは万国共通です。今回ご紹介したことを参考に、ぜひ乾杯の挨拶を自分から積極的にしていきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!