先日行きつけのカフェが閉店してしまい、不要になった調度品(家具)を売るフリーマーケットが開催されました。
覗いてみると、そこには長年お世話になったテーブルと椅子が…。10年来通った思い出が脳裏に蘇り、今にも涙が溢れそうでした。
そんなテーブルと椅子も、今では私のタイピングとお尻を支えてくれています…。
はい、ということで今回のテーマは「家具」です。英語で家具を何と言うのか、そしてテーブルや椅子、箪笥など、具体的な家具を表す英語表現について詳しく確認していきましょう。
「家具」は英語で何て言う?
「家具」は英語で “furniture” と言います。発音記号は「fˈɚːnɪtʃɚ」、カタカナだと「ファニチャー」が近いです。
furniture はもともと、部屋などに備え付けられた(furnished)ものを表す言葉。椅子や机といった移動可能な家具だけでなく、暖炉などの部屋と一体化した家具まで、家具全般を広く表します。
英語で家具は数えられない?
furniture という単語の最大の注意点は、これが数えられない名詞(不可算名詞)であるという点。「何で家具が数えられないの?」と、私たち日本人の感覚からすると、とても不思議ですよね。
furniture が数えられない理由は、「家具」というものが存在しないから。家具を想像しようとすると、椅子や机など、具体的な家具ばかりが浮かんできてしまい、家具という物体は想像できないですよね。
このように、furniture は家具の集合体を表す「集合名詞」であるため、a furniture と単数形にしたり、furnitures と複数形にしたりできないんです。
それでも家具を数えたい場合は、”a piece of furniture” とします。piece は「欠片(かけら)」という意味なので、家具という集合体から1つを切り取るようなイメージになります。
I need about two pieces of furniture.
訳)家具が2つくらい必要です。
「家電」は英語で何て言う?
エアコンなどの家電は、英語で “home appliance” か “household appliance” と言います。
appliance はもともと装置や器具を表す単語ですが、現在では主に家電を指して使われます。そのため、home や household を省いて appliance とだけ言ってもOKです。
また、appliance はあくまで個々の製品を表すため、1つ2つと数えられる可算名詞です。furniture と異なり、単数形なら an appliance、複数形なら appliances と形が変わるので、混同しないように注意しましょう。
There’re a lot of furniture and home appliances in my house.
訳)私の家には、家具や家電がたくさんあります。
具体的な家具の名前や、家具に関連する英語表現
furniture は家具全体を表す集合名詞であるため、個々の具体的な家具を指すためには、それぞれの名称を知っておく必要があります。ということで、ここからは代表的な家具の名前を英語で何て言うか、詳しく確認していきましょう。
また、「家具付き」や「家具職人」など、家具に関連する表現についても併せて説明するので、ぜひ参考にしてください。
「ソファー」in English
「ソファー」は英語でも “sofa” ですが、アメリカ英語の場合は “couch(カウチ)” と呼ぶのが一般的です。
本来は sofa が背もたれや肘掛が付いたタイプ、couch がそれらの付かないタイプを表しており、イギリス英語ではしっかり分けて使われます。しかし、アメリカでは両者を含めて couch と呼びがちで、sofa という表現はあまりされないようです。
「椅子」in English
「椅子」を表す英語は “chair(チェアー)” と “stool(ストゥール)” の2種類です。
chair は主に背もたれの付いた椅子を、stool は背もたれの付かない椅子を表します。レストランにあるのが chair、バーにあるのが stool といったイメージですね。
日本人は「椅子= chair」と思いがちなので、この機会にぜひ stool も覚えておきましょう。
「テーブル」in English
「テーブル」は英語でも “table” です。特に食事の際に使う「食卓」は “dining table”、座布団などと一緒に使う「ちゃぶ台」は “low dining table” と言います。
ちなみに、個人で仕事や勉強などに使うものを “desk(デスク)” と呼びますが、table は「引き出しが付いていない」、desk は「引き出しが付いている」という明確な違いがあります。ぜひ覚えておきましょう。
「箪笥(タンス)」in English
「箪笥(タンス)」は英語で “chest of drawers(チェスト オブ ドロワーズ)” と言います。
chest は「収納箱」、drawers は「引き出し」という意味なので、chest of drawers を直訳すると「引き出し収納」となります。まさに箪笥を辞書で説明したような意味ですね。
「棚」in English
「棚」は英語で “shelf(シェルフ)” と言います。本を入れるための “bookshelf(ブックシェルフ)” が特に有名ですね。
shelf を複数形にするときは、発音と綴りに要注意。発音しやすいように語末の f が v に変わって “shelves(シェルヴズ)” となります。
「家具付き」in English
「家具付き」と言いたいときは、”furnished” という単語を使います。発音記号は「ˈfɝnɪʃt」、カタカナだと 「ファーニッシュト」が近いです。
furnished は、「(家具などを)備え付ける」という意味の動詞 “furnish” の過去分詞形です。動詞を過去分詞にすると「~される」と受け身を表すので、furnished は「(家具などが)備え付けられた」という意味になります。具体的な使い方は、以下の2通りです。
- a(the) furnished 〇〇:家具付きの〇〇
- 〇〇 is furnished:〇〇は家具付きだ
I’m looking for a furnished place.
訳)家具付きの物件を探しているんです。
This apartment is fully furnished.
訳)このアパートは全部屋、家具付きですよ。
「家具職人」in English
家具を作る「家具職人」は、英語で “upholsterer” と言います。発音記号は「ʌphóulstərər」、難しい発音ですが、カタカナだと「アプホウルスタラー」が近いでしょう。
upholsterer とは、もともと「室内装飾(upholster)をする人(-er)」という意味。昔は職人が家に合わせて個々の家具や装飾をオーダーメイドしていたので、このような言い方がされていたようです。
とはいえ、upholsterer はちょっと古風な言い方なので、普段の会話で使うことは少ないです。使う場合も、昔ながらの伝統的な家具を作る職人さんといったイメージになります。
「家具工場で働いている人」というニュアンスを表したい場合は、「大工」を表す “carpenter(カーペンター)” や “craftman(クラフトマン)” の方がしっくり来ます。
My father work as a carpenter in a large furniture factory.
訳)私の父は大きな家具工場で家具職人として働いています。
まとめ
今回は「家具」について詳しく確認してきました。
家具は英語で “furniture” と言います。いろいろな家具を含んだ集合体を表し、複数形にできない点には注意が必要です。また、個々の家具を表す場合は table や chair など、それぞれ具体的な名前で呼ぶ方が一般的です。
今回ご紹介したことを参考に、身の回りの家具を英語でも表現できるようにしていきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!