皆さん、自己紹介の際などに、「あれ、I like to○○ とI like ○○ingどちらだったかな!?」と思ったことはありませんか(この場合どちらも大きい意味の違いはありません)。
英語では、動詞を使って「○○すること」の様に名詞の役割を持たせるため、動名詞-ingや不定詞to-を用います。そして、動詞の中には後ろ(目的語)に動名詞が続くもの、不定詞が続くもの、そしてどちらも後ろにくるが意味合いが違ってくるもの、あまり変わらないものがあります。

今回は動名詞が続く動詞と不定詞が続く動詞を日常会話のフレーズと共にご紹介します。動名詞と不定詞では「○○すること」にどのような違いがあるのかに注意しながら、それぞれの使い方を見ていきましょう。

動名詞-ingと不定詞to

それでは、動詞についてご紹介する前に、先ずは確認問題です。()の中の動詞を適切な形〈動名詞/不定詞〉にしてください。

問1
She promised (come) to the meeting.

問2
I don’t mind you (come) with us.

回答:

問1
She promised to come to the meeting. (彼女は会議に来ることを約束した)

問2
I don’t mind you coming with us. (あなたが一緒に来ることを気にしません)

いかがでしたか?同じ「来ること」でも、前に来る動詞(目的語を取る動詞)によって、動名詞-ing or不定詞to‐なのかが違ってきます。問1のpromiseは後に不定詞が続く動詞です。一方、問2の動詞mindは後ろに動名詞が続きます。

ここで、「来ること」という行動に注目して文の意味を考えてみてください。不定詞の「to come」の会議に「来ること」は少し先の行動について述べています。一方動名詞の「coming」の一緒に「来ること」は行動自体について述べています。この様に、どちらも「○○すること」という名詞的な内容を表す動名詞と不定詞ですが、少し先の行動を指しているのか、または行動自体(多くの場合現在や過去の行動)を指しているのかの違いがあります。

それでは、動名詞-ingが続く動詞/不定詞to-が続く動詞をそれぞれ、日常会話に出てきそうなフレーズと共にご紹介します。

動名詞-ingが続く動詞

動名詞-ing⇒「○○すること」という行動自体(今/過去)についての話をする時

  • Avoid: I’m on a diet. So, I’m trying to avoid eating sweets. (私はダイエット中です。なので、スイーツを食べるのを避けるようにしています)
    *「go on a diet/ダイエットをする」、そして「be on a diet/ダイエットをしている」という意味です。
  • Consider: I’m considering applying for a new job. (新しい仕事へ申し込むか検討しています)
    *同じ意味合いでconsidering の代わりにthinkingを用いた場合、thinking about applying for a new jobの様に、「think about/~を検討する」のaboutが入ります。
  • Deny: He denied saying such a strong word. (彼はそんな強い言葉は言っていないと否定した)
  • Enjoy: We really enjoyed hanging out together. (私たちは一緒に過ごすのを楽しんだ)
    *「hang out」は、一緒に過ごす/出かける/遊ぶという意味のカジュアルな句動詞です。
  • Finish: I’ll let you know when I’ve finished talking with them. (彼らとの話し合いを終えたら、連絡します)
    *ここで「when I’ve finished」の様に現在完了が使われているのは、「動作が完了したら(終えた時とは限らない)」という意味合いだからです。
  • Imagine: I can’t imagine traveling the world. (世界を旅するなんて想像できません)
  • Keep: It was so fun, so I kept watching it. (それはとても楽しかったので、見続けました)
  • Practice: I need to practice speaking English. (英語を話す練習をする必要があります)
  • Suggest: She suggested going there by train. (彼女は電車で行くことを提案した) *suggestは後ろに「that SV」を用いてthat以下を提案した、といった使われ方もします。
  • Mind: Would you mind closing the door? (ドアを閉めることを気にしますか?⇒ドアを閉めて頂けますか?)
    *「Would you mind~」の様に「mind」を使った質問へ答える場合は、注意が必要です。これは日本語の「して頂けますか?」に近い言い方ですが、厳密には「~を気にしますか?」と言う質問です。そのため、「気にしない→いいですよ」と言う場合は、Noで、「気にします→できません」と言う場合は、Yesと答える必要があります。

動名詞を用いた文では行動自体について述べられていることを、見て頂けたでしょうか。それでは、次に、不定詞to-が続く動詞を見ていきましょう。

不定詞to-が続く動詞

不定詞to-⇒「○○すること」という少し先の行動についての話をする時

  • Agree: She agreed to lend me her car. (彼女は私に車を貸すことを同意した)
    *「~について合意した」と言う場合は、「agree on the contract/契約に合意する」のように、agreeの後にonが続きます。
  • Arrange: They arranged to have dinner next Sunday. (彼らは次の日曜にディナーを手配した)
  • Refuse: He refused to answer the question. (彼は答えるのを断った→答えなかった)
  • Plan: I’m planning to travel to Europe next year. (来年ヨーロッパを旅することを計画しています)
  • Decide: In the end, we decided to go with the initial idea. (最終的に最初の考えを選ぶことを決めました) *「go with」と言う句動詞には「一緒に行く」など様々な意味がありますが、その中の1つに「選ぶ/選択する」という意味があります。カジュアルな場面の口語で使われます。
  • Hope: I hope to see you soon. (また直ぐにお会いできればと思います)
  • Manage: I managed to finish it on time. (何とかして時間通りに終えることができた)
  • Fail: I failed to make a good impression at the job interview. (仕事の面接で、良い印象を与えることに失敗した)
  • Promise: They promised to get married next year. (彼らは来年結婚することを約束した)
  • Learn: I’m learning to speak English. (英語を話すことを学んでいます)

まとめ

いかがでしたでしょうか。動名詞と不定詞の使い分け、そして動名詞が続く動詞と不定詞が続く動詞をフレーズでご紹介しました。是非動名詞と不定詞の違い「少し先の行動を指しているのか/行動自体(今/過去)を指しているのか」に注意しながら、文を見比べてみてください。日常会話では後ろに不定詞を用いる動詞を用いることが多いように思うので、おすすめは動名詞が続く動詞を中心的に確認することです。Happy Learning English!