“let”は「好きなようにさせる」という基本イメージを持つ英語表現です。

”Let me~”というフレーズを、一度は聞いたことがある方は多いはずです。

英文や英会話の中でも頻出の“let”ですが「使い方や意味がいまいち分からない。」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では「”let me”について詳しく知りたい。」という方に向けて、“let me”の基本的なイメージ、意味や使い方、”let”の注意すべき表現について例文付きで詳しく解説しています。

記事を読んでいただければ、”let me”について一通り整理できます。”let me”について知りたくてこの記事にたどり着いた方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

“let”の基本イメージ

”let”の基本的なイメージは「好きなようにさせる」です。

”let”は使役動詞に分類されますが、他の使役動詞”make”や”have”のように強い強制力がある「させる」というニュアンスはありません。

状況や使い方によってニュアンスが異なることがありますが、「することを止めずに放っておく」というイメージは同じです。

“let”の意味や使い方

“let”の意味や使い方

”let”は「放す」、「~するのを止めない」、「~することを許可する」という意味を持つ動詞です。

“let”+人/物+動詞の原形の形で、「人/物に~させる、させておく」、「人/物が~することを許す」という意味で使われます。

Aさん
I let my dog free every day.
訳)私は毎日、犬を放してやります。
Aさん
My mother let me stay late last night.
訳)母は昨晩、夜ふかしをさせてくれました。
Aさん
I’m just letting you know. 
訳)念のため知らせておきます。

“let me”の意味や使い方

“let”+人/物+動詞の原形の形の人/物にあたる部分を”me”「私に」にして”let me”とした場合、「私に〜させて」、「(あなたに代わって) 〜してあげよう」という意味になります。

“let me” には文中、命令形で使用する方法があります。

それぞれ例文付きで確認しましょう。

文中での“let me”の意味や使い方

文中での“let me”の意味や使い方

文中で”let me”を使う場合、”let”の基本イメージ同様に以下の3つの意味で使用されます。

  • 「許可される」
  • 「何もしないで放っておく」
  • 「放り出される」

文中での“let me”「許可される」

人や物などが、「私」がする行動を「許可する」という意味で使用します。

「(人などが)~させてくれる」、「(人などが)~するのを許してくれる」という比較的ポジティブな状況で使う表現です。

Aさん
She lets me use her car anytime I want.
訳)彼女はいつでも好きな時に、彼女の車を使わせてくれます。

Aさん
My father let his daughter go to the amusement park with only her classmates.
訳)父親は娘がクラスメイトだけで遊園地に行くことを認めました。

文中での“let me”「何もしないで放っておく」

「(人などが)~するのを(何もしないで)放っておく」というニュアンスを含み、「放置」に近いイメージの表現です。

「良くない状況の自分を止めてくれなかった」もしくは結果的にそのような状態になってしまった場合にも使われます。

Aさん
My mother let me smoke when I was 17 years old.
訳)母は私が17歳の時にタバコを吸うのを止めなかったです。

文中での“let me”「放り出される」

”let”には強い強制力はないものの、強制力がある場面で使用されることもあります。

Aさん
My boss will let me go if I’m late again.
訳)もう一度遅刻したらボスにクビにされます。

命令形での“let me”の意味や使い方

文中での“let me”の意味や使い方

”let”から始まる命令文の形で、「私に~させて」という意味から、下記の使い方ができます。

  • 許可を求める依頼の表現
  • 止めないようするに伝える表現
  • したいことをする意思
  • 強い申し出
  • 否定文

許可を求める依頼の表現

「私に~させて」とちょっとしたお願いやリクエストなど、気軽にお願いするときに使える表現です。

Aさん
Let me introduce myself.
訳)自己紹介させてください。

Aさん
Let me think about the agenda.
訳)議題について考えさせてください。

日常英会話でも頻繁に使う便利なフレーズです。

止めないように伝える表現

相手に行動制限をしないように伝える表現で、自分が行動をすることを「放っておいて」、「止めないで」というニュアンスが含まれます。

Aさん
Let me go.
訳)放してください。

Aさん
Let me just eat my lunch.
訳)ランチ食べさせてください。

ご飯を食べるという行為を相手が止めないようにするために訴えるニュアンスがあります。

したいことをする意思

許可されることを前提にしており、たとえ許可されなかったとしても「~させてもらう」「~するから」という強い願望や希望、意思を宣言する意味で使用する方法です。

相手が許可するかは関係なく「~させてもらう」と、今からすることを宣言するときにも使います。

Aさん
Let me tell you something.
訳)ちょっと言わせてください。

Aさん
Let me say just one thing.
訳)一言だけ言わせてください。

強い申し出

何かの申し出をするときのフレーズとしてよく使われます。

自分自身のためではなく相手のためにすることを、自分の強い希望として「ぜひ~させて」「~しましょう」と伝える表現です。

相手が遠慮をしないよう配慮して、申し出るニュアンスです。

Aさん
Let me close the door for you.
訳)ぜひドアを閉めさせてください。

Aさん
Let me do the work.
訳)その仕事をやらせてください。

否定文

“Don’t let me”の形で否定を表します。

「そのまま放っておくことをやめてほしい」、「好ましくない状況にしておくことをやめてほしい」などのニュアンスを含めることができます。

Aさん
Don’t let me down.
訳)がっかりさせないでください。

注意すべき”let”を用いた表現

注意すべき"let"を用いた表現

日常会話で頻繁に使用される“Let’s”と間違いやすい“Let us”の表現の違いについて確認しましょう。

勧誘の表現“Let’s”

“Let’s”は”Let us”を省略した形で、「~しましょう」とカジュアルに誘うときに使う表現です。

“Let’s”+動詞の原形の形で使用します。

Aさん
We have long vacation next winter. Let’s go to Kyoto.
訳)次の冬に長い休暇があります。京都に行きましょう。

Aさん
Let’s go shopping this weekend.
訳)今週末、ショッピングに行きましょう。

提案・許可・申し出を表す“Let us”

勧誘を表す表現”Let’s”の元の形ですが、省略した”Let’s”と比べフォーマルな印象を与える表現です。

“Let’s”とは少しニュアンスが異なるので注意が必要です。

「~するのはどうでしょう」と提案やお願いするとき、「私達に~させて」と許可を得るときに使います。

Aさん
Let us go to the party.
訳)パーティーに行かせてください。

Aさん
Let us buy a new bag.
訳)新しい鞄を買わせてください。

まとめ

“let me”の基本的なイメージ、意味・使い方、注意すべき”let”を用いた表現について解説しました。

”let me”の意味や使い方は理解できましたでしょうか?

日常会話で頻繁に登場する”let me”ですが、文中や文頭の命令形など様々な使用方法があります。わからない表現を見つけたらその都度、確認するように習慣化しましょう。

実際に英会話や英作文で使い、使える知識を身に付けることが大切です。ひとつひとつを積み重ね、着実に英語力を上げていきましょう。