麦と言えば小麦や大麦、ハト麦などがありますが、大麦と小麦が代表的なものです。大麦や小麦からはたくさんのものが作られます。例えば大麦からはビールや焼酎、麦みそや麦茶などが作られますし、小麦からは強力粉、中力粉、薄力粉ができ、その粉からパンやお菓子、麺類などが作られます。さて、この「麦」は英語でなんて言うんでしょう。今回は麦にまつわる単語やフレーズをいろいろ紹介します。
麦は英語でなんて言う?
麦の中でも、大麦は英語で「barley」といいます。発音記号は「bάɚli」で、「バーリィ」と読みます。大麦は世界で最も古くから栽培されている作物のひとつで、厳しい環境でも育ちやすいため、世界中でたくさん栽培されています。大麦の品種は、二条大麦、四条大麦、六条大麦などがあり、二条大麦はビールの原料に使われるため、ビール麦とも呼ばれています。ちなみに二条、四条、六条の違いは、実る穂が何例あるかによって決まるそうですよ。
Oh, I’m so thirsty. Give me something to drink.
訳)あー、喉が渇いた。何か飲み物ちょうだい
Ok. Please enjoy a nice cold one.
訳)オッケー、キンキンに冷えたのをどうぞ
Hey, this is barley tea. I thought it was beer.
訳)ちょっと、これ麦茶じゃないの。ビールかと思って喜んだのに
小麦は英語でなんて言う?
小麦は英語で「wheat」といいます。発音記号は「(h)wíːt」で「ウィート」と読みます。
食パンやうどん、ケーキ、ラーメン、お好み焼き、などは小麦から作られますが、その他に味噌や醤油などの調味料、カレールウや唐揚げの衣といった、日々何気なく食べている様々な食品にも小麦が使われています。しかしたくさんの小麦を消費しているものの、小麦の自給率は15%ほどで、アメリカやカナダ、オーストラリアからの輸入に頼っています。
参考:農林水産省「その11:小麦の自給率」
I hear flour prices are going up again.
訳)また小麦粉の値段が上がるらしいわ
The yen is weak now.
訳)今、円安だからね
世界三大穀物って?
世界三大穀物とは、「コメ」「小麦」「トウモロコシ」のことを指します。この世界三大穀物とは、世界で最も多く生産、消費されている穀物3つを指します。つまり主食で多く食べられているもののことです。人口比率でみると、主食にコメを食べる人は全世界の約半数にも及び、次いで小麦、トウモロコシが続きます。4位はじゃがいもだそうですよ。これらの他に主食として食べられているものは、キャッサバやサツマイモ、大豆などがあります。
参考:Diamond Online「【食べ物の世界史】意外に知らない…「世界3大穀物」の第1位は?【書籍オンライン編集部セレクション】」
小麦粉って英語でなんて言う?
小麦から作る小麦粉は英語で「flour(フラワー)」といいますが、小麦粉には強力粉、中力粉、薄力粉などの種類があります。それぞれの粉から作られるものも含めて、表にまとめてみます。
粉の種類 | 英語名 | 用途 |
薄力粉 | cake flour | ケーキを作る時や天ぷらの衣を作るのに使われる |
中力粉 | All Purpose Flour | うどんやたこ焼きを作るのに使われる |
強力粉 | Bread Flour | パンやうどんを作るのに使われる |
小麦粉については、過去の記事でくわしく紹介しておりますので、ぜひ併せてお読みください。「アメリカでは小麦粉の種類が多い?英語で何て言うの?」
Oh no, I don’t have enough flour to make a cake.
訳)いけない、ケーキを作るのに薄力粉が足りないわ
Shall I go to the supermarket for you?
訳)スーパーに行ってこようか?
Thank you!
訳)助かるー!
麦の種類はどんなものがあるの?それらは英語でなんて言う?
麦には、これまでに紹介した大麦や小麦の他に裸麦、オーツ麦、もち麦などの種類があります。これらの英語名や用途は次のとおりです。
①「naked barley(裸麦)」
「naked barley」は、「hulless barley」ともいわれ、裸麦という名前は、揉むと簡単に皮が剥けて実が取り出せることが由来です。この裸麦は、かつてコメ不足を補うために押し麦などに加工し食べられていましたが、現在では麦焼酎や麦みその原料として使われています。チベットではこの裸麦を炒って粉にしたもの(ツァンパ)を団子状にしたものが主食として食べられています。また発酵してお酒としても利用されています。
②「oats(オーツ麦)」
オーツ麦は、和名は「エンバク」ですが、英語名が「オーツ」のため、「オーツ麦」と呼ばれることも多いです。オートミールにも使われます。食物繊維を多く含むため、ビスケットなどに用いられることもありますが、グルテンがないため、パンなどにはあまり使われません。他にビールやウイスキーの材料として使われることがあります。オートミールに麦やハチミツを混ぜて焼き、ドライフルーツなどを混ぜたものがグラノーラです。
③「pearl barley(もち麦)」
裸麦には「うるち性」と「もち性」があり、もち性のものをもち麦といいます。もち麦は、かつては餅米の代替品として餅や団子に加工されて自家消費されていました。
最近では健康志向の食品として、お米と混ぜて炊いたり、和菓子、クッキーやカステラなどの洋菓子、レトルトカレーなど幅広い用途で使われています。大麦は小麦と違って精白しても食物繊維が損なわれないため、健康を気づかう人には大変うれしい食材です。
「ビールの原料は麦」を英語で言いたい!
「ビールの原料は大麦です」と英語でいう場合、「Beer is made from barley.」と言えばOKです。過去にも紹介しましたが、原料を表す場合は「be made from ~」という表現を使い、材料を表す場合は「be made of ~」という表現を使います。例文を見てみましょう。
[原料]
Wine is made from grapes.
ワインはぶどうから作られます
[材料]
This table is made of wood.
このテーブルは木製です
両者の違いは、「原料」か「材料」かの違いです。使い分けを覚えるには、何でできているか見て分かるものは「of(材料)」、見ただけでは何でできているか分からないものは「from(原料)」を使います。
ちょっと問題を出してみましょう。「of」と「from」、どちらを使えば良いでしょうか。
①Cheese is made ( of / from ) milk.
チーズはミルクから作られます
②This shochu is made ( of / from ) sweet potatoes.
この焼酎は芋から作られています
③This toy is made ( of / from ) wood.
このおもちゃは木でできている
④This wallet is made ( of / from ) leather.
この財布は革製です
分かりましたか?答えは、①と②が「from」で、③と④が「of」です。
まとめ
麦にはいろいろな種類があり、そのどれもが私たちの生活に欠かせないものです。栄養面でも食物繊維やビタミン類などが豊富ですから、ぜひ積極的に摂りたいですね。でも同じ麦からできているものでも、ビールはほどほどにしておきましょう。今回紹介した単語やフレーズも機会を見つけて会話で使ってみてくださいね。使うことで知識がしっかり定着していきます。インプットとアウトプットが大切です。See you next time!