夕暮れどきや夜のトンネルの中などで見かける「コウモリ」。
ふとした瞬間に見かけることがありますが、意外と生態を知らない方も多いでしょう。
また「コウモリ」を英語で表現するとなると、パッと単語が出てこない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「コウモリ」の生態や英語表現について解説していきます。
コウモリの生態
意外と知られていないコウモリの生態から解説していきます。
コウモリの生態は不思議でおもしろい反面、人の生活区域をフンで荒らすことがあるため害獣として扱われることもあります。
コウモリの生息地や寿命
世界には約960種類のコウモリが生息しており、その中でも日本に生息しているのは約35種類です。
ただ、35種類のコウモリがいますが、日常で見かけるのは「アブラコウモリ」が大半です。「アブラコウモリ」は別名「イエコウモリ」という名前が付いている通り、人の家に棲みつくという特料があります。
アブラコウモリは蚊や蛾などの小さな昆虫を食べて生活しており、なんと一日に300匹もの昆虫を食べます。そのため、毎日大量のフンをするのですが、家に棲みつくと大量のフンをされてしまうのです。
また、生まれてから10か月ほどで繁殖期になり、7月初旬に1~4頭を出産します。オスの寿命は3年、メスの寿命は5年となっており繁殖力も非常に高いです。
コウモリは人間と同じ哺乳類
意外に知られていませんが、コウモリは人間と同じ哺乳類です。鳥類と思われがちですが、哺乳類に分類されます。
また、コウモリは哺乳類の中で唯一飛ぶことができる動物です。羽のように見える部分が前足であり、前足にある飛膜を器用に操ることで飛んでいます。
コウモリはなぜ逆さまなのか
コウモリといえば、飛んでいるとき以外は逆さまのイメージがあるでしょう。
逆さまの状態を好むのには大きく2つの理由があります。
1つはすぐに飛べることです。
コウモリは地上から飛び立つことができないうえ、歩いたり飛んだりすることもできません。一方逆さまの状態の場合、足を離すだけですぐに飛び立てるでしょう。
2つ目の理由は天敵に襲われにくいからです。
さらに逆さまの状態で前足を閉じていると、枯葉のように見えますよね。天敵であるフクロウやヘビに狙われないようにするために逆さまになっているのです。
「コウモリ」が英語で?
コウモリの生態について詳しくしれたでしょうか。
ここでは「コウモリ」の英語表現を紹介していきます。「コウモリ」を英語で表現する際、覚えておきたい単語が2つあります。
bat
「コウモリ」は英語でbatと言います。ちなみに野球のバッドや打つという意味でも同じbatが使われます。
「BATMAN」という映画が大ヒットしていたので単語を知っている方も多いでしょう。
日本人がコウモリを聞いてイメージするようなものはbatが使われます。batは「“小さい”コウモリ」というニュアンスがあります。「micro bat」と表現されることもありますよ。
吸血鬼のイメージがあったり、ウイルスを媒介するイメージがあったりするため、英語圏ではネガティブな印象のある動物です。
コウモリは鳥類ではなく哺乳類です。
コウモリが空を飛んでいます。
flying fox
二つ目の表現が「flying fox」です。直訳すると「飛ぶキツネ」ですが「コウモリ」を意味します。鼻の形がキツネに似ていることから「flying fox」と名付けられていますよ。
「flying fox」を使って表現されるコウモリは、コウモリの中でも熱帯地方に住んでいる大型コウモリを指します。前足を広げると全長1.5mにもなる大型のコウモリです。
ちなみに「flying fox」はフルーツを食べて生活することから、別名「fruit fox」とも呼ばれます。
(大きな)コウモリは果物を食べるコウモリの一種です。
世界のコウモリのイメージ
コウモリと聞いてどのようなイメージがあるでしょうか。人にとって異なるかもしれませんが、国によってもイメージが異なるので解説していきます。
西洋
コウモリは西洋ではネガティブな印象があります。
ヴァンパイアやドラキュラと繋がりがあり、不吉な印象を持たれます。
映画の「BATMAN」ではヒーロー役になっていましたが、一般的には悪いイメージがあるので覚えておきましょう。
中国
西洋とは真逆のイメージとなっているのが中国です。
中国ではコウモリに対して「縁起物」というイメージを持っています。中国語でコウモリは「biānfú」と言い、福に変わるという意味の「biànfú」と発音が似ているため縁起物とされているのです。
ちなみに日本も昔は中国の影響を受けてポジティブなイメージを持っていましたが、その後西洋の影響を受けてネガティブな印象を持つ傾向が強まっています。
実際にコウモリを見ると不吉な印象を持つ方が多いのではないでしょうか。
コウモリに関連する英語フレーズ
最後に「コウモリ」に関連する英語フレーズを紹介していきます。
(as)blind as a bat
「(as)blind as a bat」は直訳すると「コウモリのように盲目」となりますよね。
実際には「何も見えない」という意味で使われるフレーズです。コウモリは目が見えていないことからできたのがわかりますね。ちなみにasは省略できます。
何も見えないです。電気のスイッチはどこですか?
わたしはコンタクトレンズがないと何も見えません。
old bat
西洋ではコウモリに対してネガティブなイメージがあるため、「old bat」で「意地悪なおばあさん」という意味のイディオムになります。
よいイメージの言葉ではないため使うことはないかもしれませんが、覚えておきましょう。
have bats in the belfry
「have bats in the belfry」は直訳すると「頭の中にコウモリがいる」となります。belfryは「鐘の塔」「頭」という意味があります。
「コウモリが頭の中にいる」→「コウモリが頭の中にいるような変な人」→「変わった(人)」という意味になります。
彼は変わっている。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「コウモリ」について解説しました。
身近な動物ではないかもしれませんが、コウモリは英語で「bat」「flying fox」と言います。
ほかにもbatを使ったイディオムをいくつか紹介したので、少しずつ覚えてみてください。
イディオムは意味を直訳するだけでは本来の意味を掴むことがむずかしいため、成り立ちを知ってフレーズとして覚えておきましょう。