海外生活や旅行をする上で、どうしても避けて通れないのがお買い物です。そして、お買い物をするにはお会計が必要です。
今はほとんどのレジやレシートでいくらかを目で見て把握することができます。それでも、値段の付いていない商品があったり、商品にぶら下がっている値段と棚に書いてある値段が違って結局どっちなの?と確認が必要な場面がよくあります。
そのような場面に備えて、お金をちゃんと声に出して英語で読めるようになっておきましょう。とはいえ、それほど難しくないので構えなくても大丈夫です。
通貨単位を表す「ドル」はアメリカで使わない!?
先にネタ晴らしをしておくと、正確にはアメリカでもお金の単位であるドルを表すためにdollarは使います。しかし、会話で使う時にはもっと使いやすい表現を使う、もしくは単位に相当するものを言わないことが多いのです。
会話の中でよく聞くbucks
まず、会話でよく聞くdollarの代替表現とはbuckです。複数形になるとbucks、発音は「バック(ス)」です。文章のなかではdollarが入る場所にそのまますっぽりと収まります。
Your shoes are super cute and good stuff. How much was it?
訳)その靴めっちゃ可愛いじゃん!しかも質もよさそうだね。いくらしたの?
Thank you! It was about 200 bucks.
訳)ありがとう!200ドルくらいだったよ。
buckはお金の単位として使われるので、アメリカ国内だけでなく他の国にいても、その国のお金の単位としてbucksを代わりに使うこともあります。
例えばインドにいるアメリカ人同士が会話していて、お会計についてfour bucksと言っていたら、それは4ドルではなく4ルピーについて話しているでしょう。
buckって何?
元々buckには牡鹿という意味があります。
その昔、アメリカではお金の代わりに牡鹿の皮も商品やサービスを買うときに受け入れられていたから、牡鹿がドルを意味するようになったと言われています。
日本でも昔、貝がお金として使えたためにお金に関わる漢字には貝へんが残っていますから、それと似たような感覚なのかもしれませんね。
dollarとbuckの使い分けはある?
かしこまった場面ではbuckは使いません。公の場やビジネスミーティングではdollarを使うことの方が圧倒的に多いです。
普段の会話の中での使い分けはあまりはっきりしていません。bucksと聞こえたと思ったら、次の瞬間には同じ人がdollarsと言っていることもよくあります。
もちろん、dollarを使っても何も間違ってはいませんが、日常会話の中でこなれているのはbucksの方なので使ってみたい方はどんどん使ってみましょう。
一般的なのは単位を付けないこと
確かにdollarよりもbuckが日常会話の中でよく使いますが、それよりも頻度が高いのはどちらもつけずに数字だけを並べることです。
日本人は150円に単位をつけずにただの150とは言いませんから、慣れていないと「それでいいの!?」という気分になるかもしれませんが、それでいいんです。
次の見出しでどのように読むかを説明しますね。
英語の金額の読み方
では、実際に値段を声に出して読んでみましょう。
比較的小さいお金の時
$30.55、$1.10を例にとってみましょう。
一番丁寧な読み方はそれぞれ
- $30.55・・・thirty dollars and fifty five cents
- $1.10・・・one dollar and ten cents
となります。
buckを使いたいときには基本的にはdollarと入れ替えてください。$1のときにoneではなくaになることが多い以外はdollarと同じです。
- $30.55・・・thirty bucks and fifty five cents
- $1.10・・・a buck and ten cents
どちらにしても、これほど丁寧に読む機会はなかなかありません。
まず、centは省略される率ナンバーワンです。
- $30.55・・・thirty dollars and fifty five
- $1.10・・・one dollar and ten
さらに、andも省略されるので、
- $30.55・・・thirty dollars fifty five
- $1.10・・・one dollar ten
となっていきます。
さらにさらに、一番多いパターンはdollars/bucksも省略してしまうことです。
- $30.55・・・thirty fifty five
- $1.10・・・one ten
「本当にこれでいいの?」と不安かもしれませんが、そのうち慣れますよ。
大きいお金の時
大きいお金も仕組みは変わりません。今度は$3860.99を例にとりましょう。
一番丁寧なのは
- $3860.99・・・thirty eight sixty dollars and ninety nine cents
です。
しかし、これもdollars、and、centsは省略できてしまうので、
- $3860.99・・・thirty eight sixty ninety nine
が一般的な表現です。
ここで「$3860も$38.60もthirty eight sixtyなのに混乱しないのか」という質問が出てくるかもしれませんが、少しいい「Tシャツ」が4千円なのか40万円なのかは考えなくてもわかることなので、誰も問題視していません。
「千ドル」を英語でいうと
千ドルにも2つ特別な言い方があります。
一つは、grandです。grandには大きい、という意味があります。$2000は2 grandと言うことができます。
もう一つは、Kです。最近SNSのフォロワー数に1.3Kなどの表記を見ることがあるかもしれません。Kは1000の単位です。日本で使う単位にも1kmは1000mなので、ピンときますね。口頭ではそのままケーと読んで、
Holy cow, this speaker costs 20K!
訳)おいおい、このスピーカー20,000ドルもするぞ。
再度になりますが、年収の話をしているときなど、わかりきっている場合はgrandやKを省略することも非常に多いです。
How much do you earn?
訳)収入はどれくらい?
About 200.
訳)200,000ドルくらい。
アメリカのコインの種類
アメリカのコインには数字表記がありません。しかも、コインの大きさも額とはあまり関係ありません。事前に慣れておかないとどれがいくらかをすぐに判断するのは難しいんです。
それぞれのコインとその呼び方
アメリカには1ドルから1セントまでの6種類のコインがあります。さらに、それぞれには特別な愛称がついています。
- 1ドル硬貨・・・・・・・Golden dollar (ゴールデンダラー)
- 50セント硬貨 ・・・・・Half dollar (ハーフダラー)
- 25セント硬貨 ・・・・・Quarter (クォーター)
- 10セント硬貨 ・・・・・Dime (ダイム)
- 5セント硬貨 ・・・・・Nickel (ニッケル)
- 1セント硬貨 ・・・・・Penny (ペニー)
例えば、コインランドリーやアーケードなど一番使用頻度が高いのは25セント硬貨なのですが、25 cent coinではなく、
Do you have a quarter?
訳)25セント硬貨持ってる?
と使うのが一般的です。
ちなみに、1ドル硬貨と50セント硬貨はほとんど見かけることはありません。価値が高い可能性があるので見かけたら取っておくのもいいですよ。
お札にもニックネームがある
日本でも1万円札を「諭吉」と呼びますね。
アメリカ紙幣も100ドル札はベンジャミン・フランクリンがデザインされているので、Benjaminと呼ぶこともありますよ。
まとめ
アメリカは日本よりキャッシュレスが進んでいます。全てがスマホで済むので、現金だけでなくカードも持ち歩かない人も増えてきたようです。
とはいっても、確認や値段交渉をするときには、やはり数字が読めた方が断然便利です。しっかり覚えて使えるようにしておきましょう。