使えるお金の許容量を表す「予算」という言葉は、さまざまなシーンで使われます。しかし、いざ英語で予算を表すとなると、どのような表現を使えばいいかわからなくなってしまいがち。

ということで、今回のテーマは「予算」です。英語で予算を表す単語と、それを用いた関連表現について、詳しく確認していきます。

それでは、早速始めていきましょう!

「予算」は英語で何て言う?

「予算」は英語で何て言う?

「予算」は英語で “budget” と言います発音記号は「bˈʌdʒɪt」、カタカナで表すと「バジェット」です。

budget に含まれる “budge-“ という接頭辞は「袋(bag)」を意味していて、もともとは手持ちの袋、つまりお財布の中に入っているお金の量を意味していたようです。

budget は主に名詞として、a budget、the budget、your budget などと冠詞を付けた単数形で使われます。身近な例で言うと、”a family budget” で「家族の予算」、つまり「家計」を表します。

Aさん
My family budget is in the red.
訳)うちの家計は赤字です。

それに加えて、budget には動詞としての用法もあり、この場合は「予算を立てる」という意味で使われます。

Aさん
I need to budget for buying a new house.
訳)新しい家を買うための予算を立てる必要があります。

「予算はいくらですか」in English

「予算はいくらですか」と相手に尋ねたい場合は “What’s your budget?” が適切です

日本語の「いくらですか?」の感覚に引きずられると “How much ~?” を使いたくなりますが、What を使う方が自然です。budget が表すのが金額そのものではなく、お金を収めている概念上の袋だからでしょうか。

Aさん
What is your budget?
訳)予算はいくらですか?
Bさん
Up to 100,000yen.
訳)10万円までですね。

 

「予算内」「予算オーバー」in English

「予算内」は英語で “within the budget”、予算オーバーは “over the budget” と言いますそれぞれ、手持ちの袋の範囲内にある(within)か、それを超えている(over)というイメージ。また、予算オーバーは袋の外(out)と考えて “out of the budget” でもOKです。

Aさん
The price of this building is 100 million yen.
訳)この建物の値段は1億円です。
Bさん
It’s completely over my budget.
訳)完全に予算オーバーです。

 

ちなみに、「予算が無い」と言う場合は、袋の中にお金が無いと考えて “no budget” と表現します。

Aさん
Then, what is your budget?
訳)では、ご予算はいかほどで?
Bさん
In fact, I have no budget.
訳)実のところ、予算なんて無いんです。

 

Aさん
Don’t you ever come here again!
訳)おととい来やがれ!

「予算申請」「予算承認」in English

予算申請は “budget request”、そして予算の承認は “budget approval” と言います

request はもともと「要求」という意味。日本でも「リクエスト」というカタカナ英語でお馴染みですね。また、approval は “approve(認める、承認する)” の名詞形で「アプルーヴァル」と読みます。

Aさん
I did the budget request for the new project.
訳)新プロジェクトの予算申請をしました。
Aさん
I have to get the budget approval by tomorrow.
訳)明日までに予算承認を取らなければなりません。

 

日常会話で budget は大げさ?プライベートで予算を表す表現

日常会話で budget は大げさ?プライベートで予算を表す表現

ここまで見てきたように、英語で「予算」は budget を使って表しますが、日常会話で使う際には注意が必要です

というのも、budget は「国家予算」や「会社の予算」なども表すフォーマルなイメージの単語なので、「買い物の予算」などのカジュアルな意味で使うと不自然になってしまうからです。

ここでは、日常会話で budget の代わりに使える表現を確認していきましょう。

How much do you want to spend?

日常的な買い物で「予算はどれくらい?」と聞く際、”What’s your budget?” だと少々大げさに響きます。そのため、海外のお店の店員さんなどは “How much do you want to spend?” と聞くことが多いです

spend は「使う、費やす」という意味の動詞なので、この表現を直訳すると「あなたはいくら(お金を)使いたいですか?」という意味になります。

また、”want to(~したい)” は “would like to” にすると丁寧になるので、 “How much would you like to spend?” と言ってもOKです。

Aさん
How much do you want to spend?
訳)予算はどれくらい?
Bさん
About 5,000yen.
訳)5千円くらいかな。

What’s your price range?

“What’s your price range?” も「予算はどれくらい?」という意味で使うことができます

price range は「価格範囲」という意味なので、いくらからいくらまでなら許容できるかを尋ねる際には便利な表現です。

また、”within my price range” で「予算内」”over my price range” で「予算オーバー」と、基本的には budget と同じ使い方ができます。

Aさん
What’s your price range to buy a new camera?
訳)新しいカメラを買うための予算はどれくらい?
Bさん
It’s up to 20,000yen.
訳)2万円まで。

 

Aさん
I see. Then, this one is within your price range.
訳)なるほど。じゃあ、これが予算内だね。

I can afford.

商品などを買う際に金額が予算内、つまり買うことのできる値段なら “I can afford” と表現すると自然ですafford は「(購入する)余裕がある」という意味なので「これなら買える」というニュアンスです。

また、金額が高すぎて手が届かない場合は “more than I can afford” と言うこともできます。「予算オーバー」をカジュアルに表現できる便利な言い回しです。

Aさん
That coat is so cute, but more than I can afford.
訳)そのコートすごくかわいいけど、予算オーバーなんだよなー。

まとめ

今回は「予算」というテーマでお話ししてきました。

予算は英語で “budget” と言います。ただ、日常会話で使うと少し硬い印象になるので、”price range?” など、budget をカジュアルに言い換える表現も知っておくと安心です。

今回ご紹介したことを参考に、身の回りの予算について英語で表現していきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!