大根は「おでんの具で好きなもの」でいつも1位を争っていますし、サラダや大根おろし、漬物など幅広く使われることから、毎日のように私たちの食卓に並ぶ野菜です。また、スーパーでは葉のついた大根は見かけませんが、大根の葉は炒め物にすると美味しいんですよね。
さてこの大根、英語ではなんて言うのでしょうか?日本以外の国でも食べられているのでしょうか?今回は、大根にまつわる単語やフレーズをいろいろ紹介します。
大根は英語でなんて言う?
大根は英語で「radish(ラディッシュ)」といいますが、小さくて赤い二十日大根もラディッシュです。そのため、大根は「Japanese radish」、または「daikon radish」といいます。ラディッシュは赤いため、区別して「white radish」と言う場合もあります。
最近では「daikon」と言っても通じることが増えてきましたので、「daikon」と言ってみて、通じないようなら「Japanese radish」と説明してあげても良いかも知れませんね。
大根おろしってなんて言う?
大根をおろす作業は地味に大変ですよね。おろしそばを作るなんてことになったら、大量に大根をすりおろす必要があります。おろし金で手をすってしまうことも珍しくありません。
大根おろしは、英語で「grated daikon radish」といいます。この場合、「すり下ろされた大根」ですから「grated(過去分詞形)」になりますが、「大根をおろす」と言う場合には「grate daikon radish」となります。おろし金は「grater」といいますよ。
Can you grate some radish?
訳)大根をおろしてくれる?
What should I do?
訳)どうすれば良いの?
Use this grater. I’ll show you how to do it.
訳)このおろし金を使うの。やり方を教えるね
切り干し大根って英語でなんて言う?
切り干し大根は英語で「dried strips of daikon radish」といいます。細長く、薄く切った大根を乾燥させて作る切り干し大根は、天日干しにすることで旨味や栄養が凝縮されるため、生の大根よりも多くの栄養素を摂ることができます。
切り干し大根で摂れる栄養素には、カルシウムや鉄分、ビタミンB群、不溶性の食物繊維などがあり、動脈硬化や大腸がんの予防に加え、便秘の解消にも効果が期待できます。
I used to hate the smell of dried daikon when I was a kid.
訳)子供の頃は、切り干し大根の匂いが嫌いだったなあ
You like it now?
訳)今は好きなんだ?
I love it!
訳)大好きよ!
たくあんって英語でなんて言うの?
たくあんは英語で「pickled daikon radish(大根の漬物)」といいます。「pickle」は「漬物」という名詞で、たくあんを表す場合に使うのは「pickled(漬けられた)」という過去分詞形です。
ちなみに、たくあんは、江戸時代に「沢庵」という名前の僧侶が考案した食べ物だといわれています。
I can’t stop eating pickled daikon radish.
訳)たくあんって食べだすと止まらないよね
You’re eating too much.
訳)食べ過ぎだって
「radish」ってどういう意味があるの?語源は?
「radish」の語源は、「根」という意味を持つ「radix」というラテン語です。「root(根っこ)」と同じような意味を持っています。
そのため、「radish」がついていても、必ず「大根」を表す単語とは限りません。
例えば「horseradish」は「radish」がついていますが、大根ではなく、西洋わさびのことをいいます。ちなみにホースラディッシュは強くたくましく育つことから、その名前に「強い」ものを表す「horse」が付けられたといわれています。
Lately I’ve been into natto with horseradish.
訳)最近、ホースラディッシュを入れた納豆にハマっているの
Wow, that sounds delicious.
訳)わあ、それは美味しそうね
イギリスにも大根は売っている?「mooli」って何?
海外ではあまり大根は食べられていませんが、イギリスでは「mooli」という名前で大根が売られています。「mooli」とは、ヒンディー語で「大根」を表す単語です。
実際にmooliを買ったことがある人の話では、日本で売っている大根よりも細く柔らかいそうです。味は、「まさしく大根」と喜ぶ人もいれば、がっかりする人もいる、という感じです。ただ、元々の大根は細いものであったことから昔ながらの大根なのかも知れませんね。
大根足って英語でなんて言う?昔は誉め言葉だったって本当?
大根足は、英語で「fat legs(太った足)」とか、「beer-barrel legs(ビール樽のような足)」といいます。実際に使うことはないと思いますが。
足首のない、太い脚のことを「大根足」といいますが、昔は「白くてすべすべした足」という、誉め言葉だったんだそうです。
しかもその頃の大根は今と違って細かったので、白くてほっそりとした足のことを指していました。品種改良を重ねて今のような太くてしっかりとした大根になり、「大根足」という言葉も誉め言葉ではなくなってしまったということです。
また、イギリス英語には「calf(ふくらはぎ)」と「ankle(足首)」の二つの単語を組み合わせた、つまり「ふくらはぎと足首が繋がっているような太い足」という意味の「Cankles」というスラングがあります。
大根とカブは英語では同じなの?
「radish」は元々「大根全般」を表す単語ですが、日本では「二十日大根」のことをラディッシュと呼んでいます。二十日大根は、蕪(カブ)だと思っている方も多いですが、大根の一種で、大根の中では最も小さな種類です。
海外では大根というと、このラディッシュ(二十日大根)のことを指します。
ちなみに「蕪」は英語で「turnip(ターニップ)」といいます。
「大根は辛い」って英語で言いたい!
「大根は辛い」と英語で言いたい場合は、「Japanese radish is spicy.」のようになります。「spicy」という単語はイメージが合わない気もしますが、普通にネイティブは「spicy」を使っていますね。
また、「Japanese radish is pungent.」と言っても良いでしょう。
「pungent」は、舌や鼻を刺激するような辛さを表現する場合に使う単語で、発音記号は「pʌ’ndʒənt」です。読み方をカタカナにすると「パンジャントゥ」という感じになります。
大根役者って英語でなんて言う?
大根役者は英語で「ham actor」といいます。大根役者とは、演技が下手な役者のことをいいますが、大根は消化が良く、あたらないことから(あたらない=ヒットしない)そう言われるようになったという説があります。
英語の「ham actor」の方は「ham」に「道化者」という意味があり、演技が下手な役者は、自然に演技ができず道化者に見えてしまうことから「ham actor」と呼ばれるようになったという説があります。(どちらも諸説あります)
まとめ
大根は和食人気にともなって「daikon」でも通じるようになってきているようですね。
大根おろしなどは、外国人も大好きな天ぷらに欠かせないものですし、大根はこれからもっとメジャーな野菜になりそうです。日本人としてはうれしいことですよね。
今回紹介した単語やフレーズも、ぜひ覚えて会話してみてください。インプットばかりでは会話力が上がりませんし、アウトプットだけでもボキャブラリーが増えていきません。
どんどんインプットとアウトプットを重ねていきましょう。See you next time!