日本とその他の国では時差があり、アメリカのような広い国では都市で時差があることをご存じの方は多いのではないでしょうか。
- 日本とその他の国で共通の時間はどのように表すの?
- ビジネスで会議があるけど、日本時間の何時のこと?
- 誤解のないように会議の日時を知らせたいけど表記の仕方がわからない
と不安や疑問を感じている方は多いのではないでしょうか?
そこで記事では、「海外の基礎知識を確認したい方」に向けて、世界の時間表記の仕方、時差、サマータイムについて紹介しています。
記事を最後まで読んでいただければ、時間の表記の仕方が理解でき時間を間違える心配がなくなりますよ。
時間の表記の仕方や時差について知りたくて、この記事にたどり着いた方はぜひ最後まで記事をチェックしてみてください。
世界の標準時間
まずはじめに世界の標準時について確認しましょう。
”UTC”
現在、世界の標準時間の基準として使用されているのは、協定世界時”UTC”です。
”UTC”と表記されており、”Coordinated Universal Time”のことです。
セシウム原子の振動数を元に導かれた時間です。
「UTC -0900」といった表記を見たことがあるのではないでしょうか。
これは協定世界時から9時間引いた時間のことを示しています。
UTCは他の記号と併記して時差を表すこともあれば、単独で使われることもあります。
”GMT”
イギリスのグリニッジ天文台の時間を基準とする”GMT”(”Greenwich Mean Time”)は、学校で習った方が多いのではないでしょうか。
“GMT”は、国際的な標準時間のひとつで、グリニッジ天文台を通る子午線(南北線)を基準としています。
現在はこの”GMT”に代わり、世界の標準時として”UTC”を使用することがほとんどです。
日本の標準時間と時差
日本の標準時は、”JST”と表記され”Japanese Standard Time”です。
兵庫県の明石市立天文科学館を通る東経135度線の時刻を指しています。
日本の標準時はUTCから9時間進んでおり、「UTC+0900」と表記します。
日本の標準時を基準として時間を表記する場合は、「JST-1600」のように表記します。
アメリカの時間表記、時差
アメリカのような広い国では、都市ごとに時差が発生します。
例えば、アメリカの東に位置するニューヨークと西に位置するサンフランシスコでは3時間の時差があります。
異なる時間帯はタイムゾーンと呼ばれ、その区間に時間が設定されています。
アメリカは6つのタイムゾーンに区切られ、以下のように記号で表記されています。
- 東部標準時”EST”
- 中部標準時”CST”
- 山岳地帯標準時”MST”
- 太平洋標準時”PST”
- ハワイ標準時”HST”
- アラスカ標準時”AKST”
これらの6つのタイムゾーンについて詳しくみていきましょう。
東部標準時”EST”とは
東部標準時は“Eastern Standard Time”のことを指し、”EST”と表記されます。
このタイムゾーンには、ボストン、ニューヨーク、アトランタなどの都市があります。
州によっては地域で一部タイムゾーンが異なることがあります。
世界標準時の”UCT”との時差は「UTC-0500」と表記され、5時間マイナスした時間になります。
中部標準時”CST”とは
”CST”と表記される中部標準時は”Central Standard Time”のことです。
このタイムゾーンには、シカゴやヒューストン、ダラスが含まれます。
世界標準時の”UCT”との時差は「UTC-0600」と表記され、6時間マイナスした時間になります。
山岳地帯標準時”MST”とは
山岳地帯標準時である”MST”は、”Mountain Standard Time”のことです。
このタイムゾーンはアリゾナ州が対象地域でソルトレイクシティ、デンバーなどの都市があります。
世界標準時の”UCT”との時差は「UTC-0700」と表記され、7時間マイナスした時間になります。
太平洋標準時”PST”とは
”PST”は”Pacific Standard Time”を表しており、太平表標準時を意味します。
サンフランシスコ、ラスベガス、シアトルなどアメリカ本土の西側に位置している地域がこのタイムゾーンの対象となります。
世界標準時の”UCT”との時差は「UTC-0800」と表記され、8時間マイナスした時間になります。
ハワイ標準時”HST”とは
”Hawaiian Standard Time”であるハワイ標準時は”HST”と表記されます。
ハワイ州のホノルル、マウイ島がこのタイムゾーンに該当します。
世界標準時の”UCT”との時差は「UCT-1000」と表記され、10時間マイナスした時間になります。
アラスカ標準時”AKST”とは
”AKST”はアラスカ標準時の表記で、”Alaska Standard Time”のことを指します。
アラスカ州が対象地域のタイムゾーンです。
世界標準時の”UCT”との時差は「UTC-0900」と表記され、9時間マイナスした時間になります。
サマータイム
サマータイムという言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
欧米を中心に取り入れられているシステムで、夏季の期間に1時間時計の針を進めることです。
夏の期間は太陽の昇る時間が早くなるため、日の登っている時間を有効活用できるように設定されました。
アメリカでは、”Daylight Saving Time”と呼ばれ、”DST”と表記されています。
サマータイム導入地域
サマータイムを実施している国、地域は様々で、期間も国や地域によって異なりますので注意が必要です。
アメリカでは、山岳地帯標準時”MST”とハワイ標準時”HST”を採用しているタイムゾーンではサマータイムが実施されていません。
サマータイムの期間
サマータイムの期間も国や地域によって異なるので、確認が必要です。
一般的にアメリカでは、開始日と終了日は以下のように設定されています。
- 開始日:3月の第2日曜日午前2時
- 終了日:11月第1日曜日午前2時
開始日は、時計の針を1時間進めます。
終了日は、時計の針を1時間戻します。
開始日は1日が23時間、終了日は逆に25時間になります。
特に開始日と終了日には注意が必要です。
サマータイム期間の時差
サマータイム期間の時差は通常時とは1時間異なります。
そのため、サマータイム期間の時間表記も変更されます。
サマータイム実施中のアメリカの地域では以下のように表示されます。
- 東部標準時”EDT”
- 中部標準時”CDT”
- 太平洋標準時”PDT”
- アラスカ標準時”AKDT”
例えば東部標準時のタイムゾーンではサマータイム実施期間になると、”EST”の表記から”EDT”に変更になります。
このように表記が変更されていれば、サマータイムが導入された対象期間であることがわかります。
まとめ
本記事では、知っておいて損はない世界の時間表記の仕方、時差、サマータイムについて紹介しました。時間表記の仕方、時差やサマータイムについて理解は深まりましたでしょうか。
日本ではアメリカのようにタイムゾーンによる時差やサマータイムがありませんので、馴染みのない習慣に戸惑う方が多いのではないでしょうか。
基礎知識を身に付けておけば、海外との会議や出張、旅行で時間を間違え失敗するリスクは大きく減らすことができます。