「ごめんなさい」「申し訳ありません」「お詫びいたします」などなど、日本語にはさまざまなお詫びの表現があります。
英語も同様で、軽く失礼を詫びるものから、責任を認めて公式に陳謝・謝罪するまで、立場や場面に応じてふさわしい言い方があります。
ひとと接するなかには、謝らなければならないことがあったり、逆にお詫びされる機会もあるでしょう。この記事ではapologizeを中心に、英語の謝罪の表現を説明します。
apologizeはどういう意味か
まずはapologizeという単語にはどういう意味があるのか確かめましょう。
『ケンブリッジ英語辞典』ではこのように説明しています。
to tell someone that you are sorry for having done something that has caused problems or unhappiness for them:
“apologize” Cambridge Dictionary
訳)だれかに迷惑をかけたり、不快な思いをさせてしてしまったことを謝る
つまり、apologizeには何か好ましくないことが起きたことについて、自分の側の落ち度・責任があることを認めて詫びる意味合いがあるということです。
例として、日常生活ではこういう使い方ができます。
訳)僕は、授業に遅れたことを謝った。
訳)お詫びしなくてもいいですよ。
前を横切ったり、体が触れたときに使うExcuse me. (失礼します/失礼しました)とは謝る度合いが違うわけです。
「お詫び」「謝罪」に使うapology
これに対して、apologyはapologizeの名詞形です。
apology(名詞) お詫び、謝罪
お詫びする場面で、このような言い方をすることができます。
訳)申し訳ありません。
または、第三者の立場で事実を述べるときにも使うことができます。
The passenger accepts the company’s apology and compensation for his lost luggage.
訳)乗客は荷物の紛失に対する会社の謝罪と補償を受け容れた。
apologize forとapologize toは何が違うのか?
apologizeを使うときに、間違いやすい表現があります。
apologize for ~について謝る
apologize to ~に謝る
apologize forには、謝罪する事柄が続きます。
訳)返信が遅れたことを謝ります。
これに対してapologize toは、謝罪する対象(人物)が続きます。
訳)わたしは彼女に謝るつもりです。
うっかり取り違えることのないように覚えておきましょう。
We apologize for the inconvenienceの意味
英語圏では、たとえば道路工事や、エレベーターの点検のときなどに、このような看板を見かけることがあります。前項で説明した、apologize forの表現です。
We apologize for the inconvenience.
Thank you for your cooperation.
訳)ご不便をおかけして申し訳ありません。
ご協力をお願いいたします。
日本語でもおなじみの表現で、利用者が道路を迂回しなければならなかったり、階段を使わなければならなかったりする不便をわびて、理解を求める表現です。
I apologize for the trouble という表現の意味
さて、誰かからこのように声をかけられたら、あなたはどう対応したらよいでしょうか。
訳)ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
たとえば仕事の上で何か問題が生じていて、相手はその経緯に責任を感じているのかもしれません。
まずは状況を知ることが先ですが、「だいじょうぶ」「気にしないで」という心情を伝えるなら、以下の表現が使えます。
It’s all right. 訳)だいじょうぶですよ。
It could happen. 訳)こういうこともありますよ。
Don’t worry about it. 訳)気にしないでください。
I apologizeとI am sorryの違い
冒頭で「ごめんなさい」「申し訳ありません」「お詫びいたします」という謝罪の表現に触れました。
sorry とapologizeはいずれも謝る表現に使われます。
sorry(形容詞) すまないと思って、申し訳ないと思って
apologize(動詞)謝る、詫びる、謝罪する
品詞が違うだけでなく、sorryは日常的によく使う「ごめんなさい」ですが、apologizeはもう少し重みのある「謝罪する」です。
Chief minister apologises over tax return issues
訳)税金の還付問題について首席大臣が陳謝
(参考:BBC, 5 February 2025)
イギリスのBBCのニュースの見出しですが、つづりがapologiseになっていることは後段で説明します。
apologizeに似た意味の表現は?
「詫びる」「謝罪する」意味のあるapologizeに似た表現としては、このような言い方があります。
say sorry 訳)詫びを言う
ask forgiveness 訳)許しを乞う
Ken should ask her for her forgiveness. 訳)ケンは彼女に許しを乞うべきでしょう。
apologizeとapologiseでは何が違うのか
apolo-と書きかけて、つづりに迷ったことはありませんか? 実は英語の「謝る」には、apologizeとapologiseの二種類のつづりかたがあり、どちらも一般に使われます。
apologize(アメリカ英語)/əpάlədʒὰɪz/
apologise(イギリス英語)/əpˈɔlədʒὰɪz/
apologizeとapologiseの違いは、アメリカ英語とイギリス英語の違いによるもので、つづりだけでなく発音も少し異なります。
いずれも間違いではないのですが、その地域でよく使われるつづりはありますので、合わせたほうがよいでしょう。その場合、たとえばスペルチェッカーを使うときなどに「アメリカ英語」なのか「イギリス英語」なのか設定を確認しておくと安心です。
わたしは、シンガポールの人に英語でEメールを送った際、わたしの書いたアメリカ英語とは違ったつづり(イギリス英語)で相手が返信してきて、「しまった!」と思った経験があります。シンガポールは旧英領です。
まとめ
あいさつやお礼、お詫びのことばは、どこに暮らしていても、どの言語を使っていても、コミュニケーションとして欠かせません。日本語の感覚とは少し違うこともありますが、必要なときにお詫びしたり、または謝罪されたときに受ける表現は、覚えておくと役に立ちます。
英語の小説や映画・ドラマなどで実際に使う場面に接していると、きっと参考になりますよ。
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