人間、誰しも「勘違い」はあるものです。

私の場合は、幼少期に「東名高速」を「透明な高速道路」だと勘違いしていました。ただ、本当に透明な道路があると思っていたわけではなく、「下道と料金所無しに接続する、いつの間に入ったかわからない高速道路を透明高速と呼ぶ」という謎の理論武装で理解していた記憶があります。いやはや、今となっては良い思い出です。

話が少々脱線しましたが、今回のテーマは「勘違い」です。

一括りに「勘違い」といっても、どう勘違いしたのかによって、そのニュアンスは結構異なります。この記事では、英語で「勘違い」を表す6種類の表現をピックアップして、それぞれの表す意味の違いについて、とことん深掘りしていきます。

これを読めば、あらゆる勘違いを区別して表現できるようになりますよ。

それでは、早速始めていきましょう!

「勘違い」は英語で何て言う?

「勘違い」は英語で何て言う?

「勘違い」を表す英語表現には、以下の6種類があります。

  • misunderstand
  • I thought ~
  • I mixed up ~
  • get ~ wrong
  • get the wrong idea
  • under the impression that ~

一括りに「勘違い」といっても、それぞれに表すニュアンスが少しずつ異なるので、文脈によって適したものを選ぶ必要があります。

それでは、1つずつ詳しく確認していきましょう。

misunderstand

“misunderstand” が表すのは、「理解が不足していることを原因とする勘違い」です。

misunderstand という単語は「mis-(誤り)+-understand(理解する)」で成り立っているので、直訳するとまさに「誤解」になります。自らの理解の仕方に間違いがあったことを表すため、ビジネスシーンなどで謝罪と一緒に使われるケースが多いです。

Aさん
I’m sorry, I misunderstood what you said.
訳)申し訳ありませんが、あなたのおっしゃったことを勘違いしてしまいました。

また、misunderstanding の形にすると「勘違い、誤解」という名詞で使うこともできます。

Aさん
I think there is a misunderstanding between us.
訳)我々の間には何か誤解があると思います。

さらに、勘違いの原因が音情報なら “mishear(聞き間違い)”、文字情報なら “misread(読み間違い)” と具体的に示すこともできます。

Aさん
I misheard his instruction.
訳)彼の指示を勘違い(聞き間違い)してしまいました。
Aさん
She often misreads the document.
訳)彼女はよく書類の内容を勘違い(読み間違い)します。

ただし、misunderstand はちょっと硬いニュアンスの表現なので、日常会話での出現頻度は少なめ。そのため、日常的なちょっとした勘違いの場合は、以下に挙げる misunderstand 以外の表現を使うと良いでしょう。

I thought ~

“I thought ~” が表すのは、「思い違いをしていたことによる勘違い」です。

thought は think の過去形なので、I thought ~ を直訳すると「~と思った」という意味。直接「勘違い」と表現はしていないものの、「そう思い込んでいた」と伝えることで、間接的に勘違いしていた事実を伝えることができます。「勘違いしてた!」とカジュアルに伝える際には打ってつけの表現です。

Aさん
I thought it was Monday today.
訳)今日は月曜日だと勘違いしてたよ。

I mixed up ~

“I mixed up ~” が表すのは、「頭の中で情報がごちゃ混ぜになった結果起こる勘違い」です。

mix up はもともと「混ぜる」という意味の動詞で、この場合では頭の中にある情報が混ざってしまったことを意味します。脳内の引き出しが整理できていない状態ですね。

そのため、主に時間や日程、集合場所などのデータに関する勘違いを表すことが多いです。

なお、具体的にどう勘違いしていたかを表す際は、上述の I thought ~ とセットで使われます。

Aさん
I mixed up the date. I thought the party was tomorrow.
訳)日程を勘違いしてた。パーティーは明日だと思ってたよ。

get ~ wrong

“get ~ wrong” が表すのは、「捉え方そのものを間違えた勘違い」です。

get ~ wrong を直訳すると「~を誤って受け取る」という意味。受け取り方を間違えてるため、先述の misunderstand と似たイメージですが、get ~ wrong の方がカジュアルな表現です。

Aさん
I heard that there is a invisible highway in Japan. It’s really cool!
訳)日本には目に見えない高速道路があるって聞いたよ。めっちゃかっこいいね!
Bさん
I think you got it wrong. A Japanese highway “Tome-Kosoku” doesn’t mean invisible one.
訳)勘違いしてると思うんだけど、日本の「東名高速」は透明って意味じゃないよ。

 

get the wrong idea

“get the wrong idea” は、「情報そのものを取り違えた勘違い」を表します。

先ほどの get ~ wrong とほとんど同じ意味ですが、強いて違いを挙げると、こちらは情報自体に間違いは無いのに、それをもとに得た理解や解釈が間違ってしまったイメージです。

Aさん
Hey, I heard the mayor will give us meal tickets. Let’s go to the city hall!
訳)ねぇ、市長がお食事券くれるってさ。市役所行こうよ!
Bさん
You got the wrong idea. The Japanese word “Oshoku-jiken” doesn’t mean meal tickets. It’s a sort of corruption scandal.
訳)君は勘違いしてるよ。「汚職事件」という日本語はお食事券じゃなくて、汚職スキャンダルのことだよ。

 

under the impression that ~

“under the impression that ~” が表すのは、「先入観が原因になっている勘違い」です。

under the impression that ~ を直訳すると、「~という印象の下にある」という意味。印象というのは事実に関係なく、個々人が勝手に思い込んだ結果生まれるものです。そのため、何の根拠もない思い込みや先入観を原因とした勘違いを表す際に使われます。

また、その印象が明らかな間違いだと強調する場合は、”under the wrong impression that ~” と言うこともあります。

Aさん
I was under the wrong impression that the last scene of this movie was totally different from it.
訳)この映画のラストシーンは全然違うものだと勘違いしてたよ。
Bさん
I thought the same as you. Is that really the wrong impression?
訳)僕も同じだよ。それって本当に勘違いなのかな?

 

「誤解を招く〇〇」in English

「誤解を招く〇〇」in English

「誤解を招く表現」「誤解を招く情報」などと、「誤解を招く〇〇」と言いたい場合は、名詞の前に “misleading” を付ければOKです。

misleading を分解すると「mis-(誤った)-lead-(方向に導く)-ing(こと)」という意味で、誤った理解をさせる恐れがあることを表します。

Aさん
We should prohibit someone spreading misleading information in accordance with the law.
訳)誤解を招く情報を広めることは、法に則って取り締まるべきです。

まとめ

今回は「勘違い」を表す英語表現について、詳しく確認してきました。

「勘違い」という意味で真っ先に出てくるのは “misunderstand” ですが、少々堅いイメージの表現なので、日常会話では I thought ~ などの表現を使った方が良いでしょう。

今回ご紹介したことを参考に、自他ともの勘違いをしっかりチェックし、あらぬ誤解を招くことのないように注意しましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!