流れるような美しい文体で、オシャレに英語が書かれているなあと感じた時、多くの場合が筆記体で書かれています。

筆記体はもともとローマ字を素早く書くために、一筆書きで書くように形が変化したものです。

昔は日本の英語教育でも、中学校で筆記体を習っていましたが、現在では筆記体を学ぶ学校はかなり少数でしょう。

しかし筆記体を学ぶメリットは少なくありません。むしろとても魅力的な文体だと言えます。

この記事では、英語の「筆記体」について、詳細に、なおかつわかりやすく紹介します。

筆記体とは?

筆記体とは、英語などのローマ字ベースで書かれる言語で使われる「書体」のひとつです。

平たく言うと、筆記体は英語などで使われる「書きやすいように崩した文字」です。

なお、英語の教科書や英字新聞で書かれているような「崩していない、筆記体ではない文字」を「ブロック体」と言います。

筆記体はブロック体と比較して、文字と文字をつなげて一筆書きでサラサラと書いていけるのが特徴です。

筆記体は一筆書きでサラサラと書いていけるので、電話中にメモを取る時や、頭の中に浮かんだことをサラサラと書いていく時にとても役に立ちます。

その反面で、学校の宿題、大学のレポート、会社で使われる資料などの「人に見せる」ことが想定される場面では使わないので注意が必要です。

筆記体は使われなくなった?

「筆記体」を英語で言うと?

筆記体は昔に比べてほとんど使われなくなってきています。

日本の英語教育でも筆記体は中学英語で習っていましたが、学習指導要領の改訂により学校英語で筆記体が必修ではなくなりました。

その結果、学校の授業で筆記体を教える学校はガクッと減りました。

筆記体が必修でない学習指導要領になったのは2002年度なので、おおよそ平成生まれの生徒の多くが筆記体を経験しないことになります。

また日本で筆記体が学ばれなくなったのも、英語のネイティブスピーカーが筆記体を使う機会が少なくなったことも一因として挙げられるでしょう。

タイプライターが普及し、手書きするよりも速く書き留める手段ができたからです。

タイプライターでは、手書きのようにローマ字同士をつなげて書いても速さに直結することがないので、当然ブロック体(筆記体ではない書体)が用いられます。

この流れは現在もパソコンの普及で続いていますから、英語圏のネイティブスピーカーも筆記体を使うことがかなり少ないといえます。

英語のネイティブスピーカーが筆記体を使う機会が少なくなり、日本でも学校で学ぶ機会がグンと減ったことから、「筆記体は昔に比べてかなり使われなくなった」と言えます。

「筆記体」を英語で言うと?

筆記体は英語で「Cursive」と言います。

「Cursive」だけで筆記体を意味しますが、他にも「Cursive writing」、「Cursive handwriting」、「Cursive script」と言ったりもします。

筆記体ではない「ブロック体」は「Print」もしくは「Block letters」と言います。

例文↓

  • Try writing in cursive, rather than print.
    活字体ではなく筆記体で手書き入力してみる。
  • I can’t read cursive, so could you write in block letters, please?
    筆記体は読めないので、ブロック体で書いてもらえませんか?

筆記体が書ける、読めるメリットとは?

筆記体が書ける、読めるメリットとは?

前項で「筆記体は昔に比べてほとんど使われなくなっている」とお話しましたが、「筆記体は全く使われなくなった」わけではありません。

筆記体が書ける、読めると得られるメリットもしっかりあります。

美しい書体が書ける

筆記体が書けると、英語に代表されるローマ字の言葉を美しい書体で書くことができます。

特に筆記体はカリグラフィーとの相性がとても良いです。

カリグラフィーとは、日本で言う書道のように「文字を美しく見せる手法」で、ウェルカムボードやグリーティングカードなどでよく用いられています。

カリグラフィーについてはiPhoneで有名なAppleの会長スティーブ・ジョブズ氏が、大学でカリグラフィーの授業を受講し、大変感銘を受けたと母校でスピーチをしたことが有名です。

それくらいに、書体の美しさは人の心を惹きつけます。

そして筆記体は美しい書体で書く上で非常に役立ちます。

いざ筆記体を目の当たりにした時に困らない

筆記体がわからないと、いざ筆記体を目の当たりにしたときにとても困ります。

同じ「英語」が書かれているはずなのに、全く読めないのです。

不意に筆記体を目の当たりにした時、筆記体を勉強しているとスラスラと読むことができ困ることが少ないですよ。

スマホで簡単に筆記体に変換出来るアプリ

スマホで簡単に筆記体に変換出来るアプリ

Aさん
スマホで簡単に筆記体を書きたいな

そう思うことはありませんか?

スマホで簡単にローマ字を筆記体に変換出来る便利なアプリが多数出ているので、使いこなせると役に立ちますよ。↓

筆記体変換(iOS)

LETTY テキストをかわいいフォント、筆記体に変換 (iOS)

Fonts Art(Android)

筆記体 フォント 5選

筆記体 フォント 5選

書類をオシャレに彩りたい時、広告やグリーティングカードを作りたい時などに「オシャレな筆記体を書けるフォントが欲しい!」と思ったことはありませんか?

この項ではこの希望を叶えるオシャレな筆記体が書けるフリーフォントを特徴別に紹介します。

力強い筆記体フォント

筆で書いたような力強いフォントには以下のフリーフォントがあります。↓

Eustache Brush Handwritten Font
↑細い筆で書いたような手書き感のあるフォントです。

Rockville Brush Font
上述のEustache Brush Handwritten Fontよりも筆感の強い、力強さのあるフォントです。

可愛い系の筆記体フォント

オシャレながらも可愛らしさがあるフォントには以下のフリーフォントがあります。

Honey Bee
↑英語で「ミツバチ」を意味するHoney Bee。名前の通り甘く可愛らしい印象が強いフォントです。

味のある筆記体フォント

味のある筆記体フォントは以下のフリーフォントがおすすめです。↓

MademoiselleNS Script
味のあるレトロなイメージを演出したいときにピッタリのフォントです。

まとめ

この記事では、学校で習わなくなって久しい英語の「筆記体」について、以下の点からお伝えしました。

  • 筆記体とは、もともとは英語を素早く書くために「一筆書き」でローマ字を書くための手法だった
  • タイプライターの普及で、英語のネイティブスピーカーもあまり使わなくなった
  • 筆記体を英語で言うと「Cursive」、一般的な書体の英語は「ブロック体」で「Print」もしくは「Block letters」と言う
  • 筆記体を学ぶことで、筆記体が読めるようになったり、美しく英語を書けるメリットもある
  • パソコンやスマホでも簡単に筆記体に変換できるアプリ、フォントがある

ここまでお読みのあなたは、筆記体について深く理解し、筆記体を使って文字を書いたり、書類や広告などのデザインに用いることもできるでしょう。

この記事でお伝えしたことが、あなたの英語への理解をより深めることができたら幸いです。