「英語で何て言う?」コーナー、今回は「帽子」についてです。
「帽子」には様々な種類があり、特徴で大別すると、英語では「cap」と「hat」に分けられます。「cap」は、ふちのないやわらかい帽子で、「hat」は、ふちのある帽子を指します。
今回は「帽子」に関する単語や、帽子にまつわる英語表現まで解説します。
「帽子」に関する英単語まとめ
まずは、「帽子」に関する英単語を紹介します。
「cap」と「hat」をつかった帽子の種類と2つの違い
「帽子」は、大きく分類すると「cap」と「hat」に分けられます。
「cap」は、「ふちのないやわらかい帽子」を指し、複数形は「caps」です。
「cap」を使った単語
a school cap | 学生帽 |
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a baseball cap | 野球帽 |
a college cap | 角帽 |
a swimming cap | 水泳帽 |
a shower cap | シャワーキャップ |
つづいて、「hat」は「ふちのある帽子」を指し、複数形は「hats」です。
「hat」を使った単語
a straw hat | 麦わら帽子 |
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a hard hat | (工事現場などの)ヘルメット |
a cowboy hat | カウボーイハット |
a top hat | シルクハット |
「a collage cap(角帽)」は大学生が着用する、上部がひし形の帽子です。アメリカの大学の卒業式で、卒業生が角帽を投げるシーンは有名ですね。角帽を空に向かって投げることによって、「卒業への喜び」と「解放感」を表現していると言われています。
「straw」は「わら、麦わら」という意味です。名詞の前に用いると「麦わら製の」という意味で使うことができます。
「A drowning man will catch at a straw.(おぼれる者はわらをもつかむ。)」ということわざが英語にはあります。これは「非常に苦しんだり困ったりしたときは、どんなに頼りないものにでもすがろうとする。」という意味です。あまり聞き馴染みのないことわざですが、似た言葉で「藁にもすがる思い」はよく耳にしますね。
その他の「帽子」を意味する単語
「cap」や「hat」がつかない帽子もあります。
a helmet | (バイクの)ヘルメット |
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a beret | ベレー帽 |
a derby | 山高帽 |
「ヘルメット」は日本語では言い方を分けませんが、英語では「a hard hat」と「a helmet」の2つに分けられます。
「a hard hat」は建築現場等で使用される保護用ヘルメットを指し、「a helmet」はバイクに乗るときにかぶるヘルメットや警察官や消防士が使用するヘルメット、またアメフトで使用されるヘルメット等を指します。
「山高帽」はアメリカでは「a derby」と言いますが、イギリスでは「a bowler hat」と言います。この帽子の制作者の名前「ウィリアム・ボーラー」から「a bowler hat」と名づけられました。他にも名前の由来として、帽子の形状がボウル(bowl)に似ているからという説があります。
「帽子」の部位の名称
「帽子」には様々な形があり、それぞれ部位に名称があります。その名称を紹介します。
a brim | つば |
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a visor | まびさし |
a crown | 頭を覆う部分 |
「a hat with a wide brim」は「つばの広い帽子」です。
「a sun visor」は頭につけるサンバイザーだけではなく、車のフロントガラスに取り付ける日よけという意味もあります。
「a crown」は多義語であり、「王冠、君主」や「栄冠、栄誉」など様々な意味があります。「a crown cap」は「ビール瓶などのキャップ」です。
「帽子」を使った英語表現
この章では「帽子」を使った英語表現を解説します。
「帽子」を使った基本表現
まず、「帽子」を使った例を紹介します。
put on a cap | 帽子をかぶる |
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take off a cap | 帽子をぬぐ |
「put on」や「take off」は帽子だけではなく、洋服や靴、めがね等を身に着けたり、はずしたりする時にも使う重要な英語ですので、ぜひ覚えておきましょう。
また、「take off」の「take」を自動詞として働かせると、「(飛行機などが)離陸する」という意味で用いることができます。「We will be taking off very shortly.」は「当機はまもなく離陸いたします。」です。飛行機内のアナウンスをしっかり聞いてみると、聞こえてくるかもしれませんね。
次に、より具体的な表現方法を例文で紹介します。
例文
水泳帽をかぶってください。
彼女は白い帽子をかぶっていた。
その子は麦わら帽子をかぶっていた。
あの赤いベレー帽をかぶっている女性はだれですか。
野球帽をぬいでください。
前4つの文はすべて「帽子をかぶる」という意味ですが、全て表現方法が違います。「put on」は身に着ける動作を表し、「wear」「have~on」は身に着けている状態を表します。
重要!「動作動詞」と「状態動詞」
ここで補足ですが、動詞には「動作動詞」と「状態動詞」に分けることができます。 「動作動詞」は「動作や変化」を表し、「状態動詞」は「状態、所有、感情」など、継続した状態を表します。ここでの「put」は動作動詞、「wear」「have」は状態動詞として働いています。
動作動詞の例
- eat
- go
- play
- run
- white
状態動詞の例
- be (am, is, are等のbe動詞)
- know
- like
- live
- need
- want
「動作動詞」と「状態動詞」の見分け方は、「進行形にできるかどうか」です。
「I am eating a hamburger now.(私は今ハンバーガーを食べています。)」は、現在進行形の文です。「eat」は動作動詞のため、進行形にすることができます。
一方、状態動詞は何かが継続した状態を指し、すぐにその動作をとめることが出来ないものを表すため、進行形にすることはできません。
「I know how to make a hamburger.(私はハンバーガーの作り方を知っています。)」を例に考えると、「know」は「知っている」という状態を表しており、すぐにその状態をやめることはできません。したがって、「know」を進行形にはできず、状態動詞であると見分けることができます。
しかし、動作動詞にも状態動詞にもなる動詞もあるので注意しましょう。
動作動詞にも状態動詞にもなる動詞の例
- have
- look
- stand
また、「with」を付帯状況を表す前置詞として用い、「かぶっている」と表現することもできます。
まとめ
今回は「帽子」に関する英単語や英語表現を紹介しました。
「帽子」には様々な種類があり、「cap」や「hat」だけでなく、形や素材などの特徴によって、それぞれ固有名詞があることがわかりましたね。「帽子」に関連する動作表現も、日常生活で頻繁に耳にしますので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
では、次回をお楽しみに!
参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行(株式会社学研プラス)