“out”は中学校で習う英単語です。日本語としても野球の際の「アウト」や、やってはいけないことに対して「それはアウトでしょ。」のような形で使われています。

しかし”out”単体では簡単に訳せても”move out”や”burn out”のように熟語になると途端にどう訳せばいいか分からなくなる方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、そんな“out”が持つ意味や使い方、”out”を使った英語表現についてまとめました。

「”out”の意味は『外』だけ」ではありません。記事を最後までチェックすれば、”out”が持つ意味や使い方が一通り分かりますよ。

“out”が持つ意味や使い方

"out"が持つ意味や使い方

“out”が持つ意味は、大きく以下の3つに分けられます。

  • 外へ
  • はっきり
  • すっかり

それぞれ例文付きで詳しく見てみましょう。

外へ

“out”の最も一般的な意味は「外へ」です。例えば野球のアウト・セーフの「アウト」は、ルールの「外」という意味です。

また”move out”を直訳すると”move”「動く」”out”「外へ」で「外へ動く」となり「出発する」という意味になります。

日本語では「出す」という表現を、様々な動詞とつなげることができます。例えば以下のような形です。

  • 持ち出す
  • 押し出す
  • 動き出す
  • 吐き出す

「外へ」という意味での”out”は、日本語での「出す」にあたります。”move out”=「動き出す」といった形です。

「外へ」という意味での”out”を使った例文について、いくつか見てみましょう。

Aさん
We’re moving out of this house soon.
訳)私たちはこの家をすぐに引っ越します。

Aさん
Detectives could bring out new, firm evidence.
訳)捜査員たちは、新しい動かぬ証拠を見つけ出すことができました。

Aさん
Please breathe in deeply and breathe out slowly.
訳)深く息を吸って、ゆっくり息を吐いてください。

はっきり

“out”には「はっきり」というニュアンスもあります。ものごとが「外」に出ることで、はっきり見えるようになると考えるからです。

例えば”find out”は「分かる」という英語表現ですが、”find out”を分解すると”find”「見つける」”out”「はっきり」となり、”find out”=「分かる」となります。

「はっきり」というニュアンスを持った”out”を使った例文をいくつか見てみましょう。

Aさん
I found out where they live.
訳)私は彼らがどこに住んでいるのかが分かりました。

Aさん
I pointed out the problem.
訳)私はその問題を指摘した。

上記の例文は”point”「指す」”out”「はっきり」で”point out”「はっきり指す」=「指摘する」となります。

Aさん
We should speak out our opinion.
訳)私たちは我々の意見をはっきり述べるべきです。

上記の例文は”speak”「話す」”out”「はっきり」で”speak out”「はっきり話す」となります。

すっかり

“out”には「すっかり」「完全に」というニュアンスもあります。元々中にあったものが「すっかり」外に出てしまうというイメージです。

「すっかり」「完全に」というニュアンスを持った”out”を使った例文をいくつか見てみましょう。

Aさん
This job is stressing me out.
訳)この仕事は私をすっかりイライラさせます。

Aさん
I’ve been kinda stressed out, worrying about the exam.
訳)試験のことが心配で重苦しい気分です。

Aさん
My enthusiasm has burned out.
訳)私の熱意は完全に燃え尽きました。

上記の例文では”burn”は「燃える」”out”は「すっかり」「完全に」という意味です。よって”burn out”は「完全に燃える」となり「燃え尽きる」という意味になります。

“out”を使った英語表現を3つ紹介

"out"を使った英語表現を3つ紹介

“out”を使った英語表現はいくつもあります。今回はその中でも特に使用頻度が高かったり、よく耳にしたりする英語表現を厳選して3つだけ紹介します。

今回紹介する英語表現は以下の3つです。

  • “get out”
  • “Opt-out”「オプトアウト」
  • “break out”

それぞれ例文付きで詳しく見てみましょう。

“get out”

“get out”は「外へ出す」「取り出す」という意味の英語表現です。”Get out!”のように命令形で「でていけ!」といった意味で使われることが多いです。

「取り出す」という意味で使われるときは”get A out of B”で「BからAを取り出す」といった意味で使われることが多いです。

“get out”を使った例文をいくつか見てみましょう。

Aさん
Please wait for a while after you get out of the bus.
訳)バスを降りたら私を少し待っていてください。

Aさん
He got out a cigarette.
訳)彼はタバコを取り出した。

Aさん
Get out and never come back!
訳)でていけ。そして2度と帰ってくるな!

Aさん
I said No! Go on, get out of here!
訳)私は嫌だと言ったの。出て行ってよ!

“Opt-out”「オプトアウト」

オプトアウトとは、ビジネスシーンでよく使われるマーケティング用語です。ユーザーが情報を受け取る際に自らに関する情報を利用される際に、そのことに対して許諾しない意思を示す行為をオプトアウトと言います。反対に許諾をします行為をオプトインと言います。

“break out”

“break out”は、「発生する」「勃発する」という意味の英語表現です。

“break out”を使った例文をいくつか見てみましょう。

Aさん
We can prevent the diseases from breaking out by immunization.
訳)予防接種を行うことで病気の(突然の)発生を防ぐことができます。

Aさん
A fire broke out in the forest.
訳)森林火災が発生しました。

まとめ

“out”が持つ意味や使い方、”out”を使った英語表現について解説しました。”out”に関する知識や理解は深まりましたでしょうか?

“out”を使った英語表現は、本記事で紹介したもの以外にもまだまだたくさんあります。この機会に”out”を使った英語表現をまとめて一気に覚えてみるといいですよ。

また”out”を使った英語表現を見かけた際は、本記事で解説した内容で訳せないかどうか考えてみてください。そして覚えた英語表現は、実際の英会話でも積極的に使ってみましょう。

知識として頭にインプットされているだけでなく、実際に会話の中で使えて初めて本当の英語力が高まったと言えます。

また今回のように、分からない英語表現に出会った際には、その場ですぐに調べる癖をつけましょう。分からない単語を放置せず、その場で調べて1つずつ知識を増やしていくことが、英語力上達への1番の近道です。