英会話を学ぶ際、多くの人が課題として抱えているのが「スピーキング」です。
スピーキングは英語4技能の中でも、日本人が最も苦手にする能力だといわれています。そのため、「読み書きは自信あるけど、話すのはちょっと……」と及び腰な人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、英会話のスピーキングをテーマにお話ししていきます。スピーキングを身に付けるメリットから、練習時の注意点、おすすめの勉強法などを詳しくご紹介します。
英語のスピーキングに関する悩みがある人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
英会話のスピーキング能力を身に付けるメリット
英語力にはリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能があるといわれていますが、そのうち日本人が最も苦手にしているのがスピーキングです。
ここでは、英語学習者がスピーキング能力を身に付けるメリットについて、詳しく確認していきましょう。
メリット①:外国人と話せるようになる
スピーキング能力を身に付ける最大のメリットは、外国人と英会話を楽しめるようになる点です。
英会話を学ぶ目的は人それぞれ異なりますが、その根底の「外国人と話したい」という気持ちは共通でしょう。いくら読み書きができて、相手が話していることが耳で理解できても、自分で話すこと無しにはコミュニケーションは成り立ちません。
そのため、スピーキング能力は、英語4技能の中でも特に重要な能力だといえます。せっかく英会話を学ぶのであれば、早い段階でスピーキング能力を身に付けておきましょう。
メリット②:効率よく英語脳をつくれる
スピーキング能力が身に付くと、英語脳をつくるうえでも役立ちます。
英語脳とは、いったん日本語に置き換えることをせず、英語を英語のまま理解する姿勢を表します。簡単な例を挙げると、目の前に机があって、「机は英語でdeskだから」と考えるのは日本語脳、そのまま見たものを desk と捉えられたら英語脳ということです。
英会話を上達させるためには、英語脳をつくることが必要不可欠。スピーキングは頭の中で瞬時に英語を組み立てるため、効率的に英語脳を形成するのに役立ちます。
メリット③:リスニング能力も向上する
スピーキング能力が向上すると、併せてリスニング能力も向上するというメリットが得られます。
人間の耳は、自分の口で表せない音は聞き取れないといわれています。そのため、スピーキング練習をして発音できる語彙が増えれば、それだけ聞き取れる英語の量も増えることになります。
「外国人が話す英語がなかなか聞き取れない」と悩んでいる人は、聞き取りだけに躍起になるより、自分が話すことを重視する方が近道になるかもしれませんよ。
英語を話す練習をするときの注意点
英語のスピーキング能力を高めるためには、継続的に英語を話す練習をする必要があります。しかし、せっかく高いモチベーションで練習に臨んでも、志半ばに挫折してしまう人も少なくありません。
ここでは、スピーキング練習をする際に挫折しないよう、代表的な注意点を確認しておきましょう。
注意点①:中学レベルの英単語・英文法の知識が必要
英語を話すためには、そこで使われる英単語と、それらを組み立てる英文法の知識が不可欠です。それら必要な材料がないままにスピーキング練習を始めたとしても、なかなか上達せず挫折の原因になってしまいます。
とはいえ、必要な英単語・英文法の知識はそこまで多くありません。高校で習うような小難しいものは必要なく、中学3年レベルのもので充分です。自分の知識量が不安な場合は、本や動画などで簡単に中学英語を復習してみるとよいでしょう。
注意点②:最低限の発音ルールを理解する
スピーキング練習をする際、間違った発音のままでは上達が遅れてしまうので、最低限の発音ルールは理解しておくことが重要です。
まずは単語単位で発音の練習をし、慣れてきたら文を発声してみましょう。このとき、単語が繋がる過程で音が消えたり(リダクション)、それぞれの音が混ざったり(リンキング)といった発音のルールにも注意が必要です。
とはいえ、最初から完璧にルールを把握する必要はありません。スピーキング練習をしながら、日々少しずつ発音を磨くことを意識するようにしましょう。
注意点③:自分の英語を客観的にチェックする
スピーキングの練習時、自分では上手く発音できていると思っても、現実は違っていることが少なくありません。そのため、ただ発声するだけの練習に終始せず、自分の英語を客観的にチェックする工夫をすることが重要です。
具体的なチェック方法としては、録音したり、動画に撮ったりするのがおすすめ。また、改善のためのアドバイスをもらうために他人からアドバイスをもらうのも効果的です。身近に英語が話せる人がいない場合は、オンライン英会話などを利用するのもよいでしょう。
注意点④:恥ずかしがらずに自発的に発言する
最後に注意しておきたいのが、スピーキング練習時には羞恥心を捨てるということです。
日本人はとかく、英語を発声することを恥ずかしく思いがちです。しかし、恥ずかしがって話すことを遠慮していては、いつまで経っても上達はできません。
また、恥ずかしさの主な原因に「発音への自信の無さ」がありますが、ネイティブのような流暢な発音を目指す必要はありません。世界の英語話者の8割はノンネイティブなので、多少ぎこちない発音だとしても充分コミュニケーションは可能です。
今まで恥ずかしさでスピーキングを避けてきた人は、この機会に無用な羞恥心は捨て去ってしまいましょう。
英会話のスピーキング能力を鍛えるおすすめ勉強法
最後に、英会話のスピーキング能力を高めるにあたって、おすすめの勉強法を6種類ご紹介します。
これからスピーキングを練習してみようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
勉強法①:シャドーイング
シャドーイングとは、お手本の音声の直後に自分で発声する練習方法です。もともとは通訳の方がしていた専門的なトレーニングでしたが、学習効果が高いことから、最近では英語学習でも重宝されています。
シャドーイングはただ行うだけでも効果的ですが、自分の発声を録音して確認すると、さらに高い効果が得られます。
勉強法②:ディクテーション
ディクテーションとは、耳で聞いた音声を文字に起こす練習方法です。「スピーキングなのに文字起こし?」と怪訝に思う人もいるかもしれませんが、ディクテーションは自分の耳で得た情報を客観的に確認できるので、スピーキング能力を高めるためにも役立ちます。
ディクテーションでお手本と違っていた場合は、それに注意してシャドーイングを行えば、リスニングとスピーキング双方の能力を向上させられます。
勉強法③:英作文・英語日記
スピーキングをしようにも言葉が上手く出てこない場合は、英作文や英語日記を習慣化してみましょう。
英語が出てこない原因は、頭の中で英語を組み立てられないことにあることが多いです。そのため、英作文で知識を組み立てる練習をすれば、口で発声する際もスムーズに言葉が出てくるようになります。
勉強法④:英会話アプリ
独学でスピーキングを勉強したいなら、英会話アプリを利用するのも1つの手です。
最近では無料で学習できるアプリも増え、スマホの音声マイクを利用して発音確認などもできるので、スピーキング能力を手軽に鍛えられます。
また、特別なアプリを入れずとも、Apple製品の「Siri」やGoogleの「Googleアシスタント」など、音声AI相手にスピーキング練習することも可能です。
勉強法⑤:オンライン英会話
以上の手段を使えば、独学でもある程度スピーキング能力を高めることができますが、やはり実際に人と話すのが上達への一番の近道です。その際、スクールなどに通わず手軽に受けられる「オンライン英会話」が非常に便利です。
オンライン英会話を利用すれば、自分の発言に対してレスポンスが返ってくるので、瞬間的に頭で英作文をする訓練にもなります。また、自分の発音が正しいかどうかチェックしてもらいたい場合は、”Would you check my pronunciation?” などと言えば、改善ポイントを教えてもらえるでしょう。
勉強法⑥:スピーキングテスト
自分のスピーキングレベルがどれくらいか確認したい人は、スピーキングテストを受けて確認するのもおすすめです。
スピーキングテストとは、電話やPCのマイクなどを利用し、発音や言葉のスムーズさなどを測る試験のこと。テスト結果が客観的なデータとして確認できるので、それをもとに弱点を潰し、スピーキング能力をさらに高めていくことができます。
これからスピーキングテストを受けるのであれば、Kimini英会話が実施している「Kiminiスピーキングテスト」がおすすめです。
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まとめ
今回は、英会話のスピーキング能力について、身に付けるメリットや具体的な勉強方法などを確認してきました。
スピーキングは多くの日本人が苦手視している技能ですが、英語で外国人とコミュニケーションを取るためには、最も重要なものです。
今回ご紹介したことを参考に、スピーキング能力を効率的に向上させ、英語での会話を楽しんでいきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!
中学では英語が大の苦手で、偏差値30台。高校時代に詰め込み勉強に嫌気がさして一念発起。独学で勉強を進めるうちに「大切なのは覚えることではなく、イメージを理解することだ」と気づき覚醒。模試の偏差値は最高80に。 苦手を得意にした経験を活かし、約10年の学習塾講師経験(+人見知り克服のためのアパレル店員経験)を経て、現在はWEBライターとして独立。「何故がわかる英語学習」をモットーに活動を続けています。