皆さんは普段「サングラス」をかけますか?
私は度付きの眼鏡をかけているので、なかなか手軽にサングラスがかけらません。ただ、最近は屋外だとレンズに色が入る「調光レンズ」なるものがあると知人に教えてもらいました。これなら都度かけ直さなくて済むのでよさそうですね。
さて、ということで今回のテーマは「サングラス」です。カタカナの見た目から、明らかに英語由来の言葉のように見えますが、英語でも同じなのか違うのか、気になりますね。
また、記事の後半では英語圏でサングラスを表すスラングについても紹介します。テキストなどではあまり載ってない情報なので、この機会にぜひ覚えてみてください。
それでは、早速始めていきましょう!
「サングラス」は英語で何て言う?
「サングラス」を英語で表現すると “sunglasses(サングラシーズ)” となります。パッと見はそのままに見えますが、語末に “es” が付いている点に注意してください。
サングラスは右目と左目それぞれにレンズ(glass)が付いています。そのため、「レンズが2つある」という意味で glass は必ず複数形の glasses になります。日本語と同じ感覚で “sunglass(サングラス)” と発音するのは誤用なので、くれぐれもお気をつけください。
That shop didn’t sell a sunglass.
訳)あのお店にサングラス(a sunglass)は売ってなかったよ。
Wait, don’t they usually not sell single-eye sunglasses?
訳)え、片目用のサングラスなんて普通売ってなくない?
Oops, I meant to say sunglasses, not a sunglass.
訳)ああ、ごめん。サングラス(sunglasses)って言いたかったんだ。
Ah, I see. If they had single-eye sunglasses, they could give off an opera glasses vibe and look cool.
訳)そっかそっか。でももし片目用のサングラスがあったら、それはそれでオペラグラスっぽくてかっこいいよね。
Definitely. They would be quite stylish.
訳)確かに。それはだいぶおしゃれだろうね。
サングラスや眼鏡はどうやって数えるの?
サングラスや眼鏡は、前述の通り左右2つのレンズが付いています。そのため、1つであっても sunglasses や glasses と複数形で表しますが、数える際には “a pair of ~(1組の~)” や “two pairs of ~(2組の~)” と pair を使います。左右で1ペアになっているイメージですね。とはいえ、日常会話の場合は two sunglasses や three sunglasses などと pair of を省くこともあります。
なお、sunglasses は1つだとしても複数形なので、a sunglasses と言うのは文法的に誤りになります。ネイティブは日常会話で使う場合もありますが、あくまで非正式な言い方なので、真似しない方がよいでしょう。
My brother has around 100 pairs of sunglasses.
訳)うちのお兄ちゃん、サングラスを100個くらい持ってるんだ。
Seriously? But he only has two eyes.
訳)まじ?目は2つしか無いのにね。
メガネの英語表現については、下記の記事で紹介しています。
「サングラスをかける」って英語で何て言う?
「サングラスをかける」という行為は英語で “put on sunglasses” や “wear sunglasses” と言います。
put on と wear はそれぞれ「着る」「身に着ける」という意味の動詞ですが、そのニュアンスが少々異なります。
まず put on は、サングラスをかけるという「動作」を表します。たとえば、テーブルにサングラスが置いてあって、それをかける場合は put on が適切でしょう。
He quickly put on the sunglasses that were on the table.
訳)彼はテーブルの上にあったサングラスをサッとかけました。
その一方、wear はサングラスをかけている「状態」を表します。wear を使う場合、サングラスを日常的にかけているニュアンスが生まれます。
Americans tend to wear sunglasses more frequently in their daily lives compared to Japanese people.
訳)アメリカ人は日本人に比べて、日常的にサングラスをかける人が多いね。
That’s because some regions in America have extremely intense sunlight.
訳)アメリカの一部はめっちゃ日差しがきついからね。
「サングラスを外す」って英語で何て言う?
次に、「サングラスを外す」という行為は英語で何と言うのでしょうか。 “take off sunglasses” となります。
Aさん
It’s dazzling when you take off your sunglasses.
訳)サングラスを外すとまぶしいですね。
自分に似合うサングラスを選ぶコツ
サングラスがとてもよく似合う有名人がいますが、一般的に顔の形によって、似合うサングラスのフレームの形があるので、紹介します。
丸顔の人
丸顔の人は、顔の横の比率が縦より高めなので、全体的に柔らかい印象に見えます。
「丸顔」は英語で言うと、”round face”です。
そんな丸顔の人には、「スクエア」や「ブロー」などの直線的なものを選ぶと、バランスがとりやすいのでおすすめです。
また、「フォックス」を選ぶと、セクシーな印象が醸し出せます。
Aさん
If you have a round face, choose sunglasses with straight frames, such as “square” or “brow” frames, for balance.
訳)丸顔の人は、バランスをとるために「スクエア」や「ブロー」などの直線的なフレームを持つサングラスを選びましょう。
面長の顔の人
面長な顔の人は、ほっそりとシャープなフェイスラインが特徴的です。
「面長の顔」を英語で言うと、”long face” です。「楕円形の顔」の意味合いなら、”oval face” といいます。
面長の顔の人は、「ウエリントン」のように天地の幅があるフレームで枠とフェイスラインを近づけると、顔全体とのバランスがとりやすくなるのでおすすめです。
また、「ティアドロップ」も面長の顔の人によく似合います。そういえば、面長の顔のハリウッドスター、たとえばトム・クルーズも、『トップガン』で「ティアドロップ」のサングラスをかけていて、よく似合っていましたね。
Aさん
Sunglasses with a teardrop frame look great on people with a long face.
訳)ティアドロップのサングラスは、面長の顔の人によく似合います。
三角顔の人
三角顔の人は、シャープなフェイスラインが特徴的です。
「三角顔」は、文字通り英語にすると “triangular face” となりますが、”triangular face”という英語表現は不自然で、”heart-shaped face”(ハート形の顔)とう表現も度々使われます。
三角顔の人は、丸みを帯びた「ボストン」でも、「スクエア」「ブロー」などの直線的なものでも、「フォックス」でもよく似合います。
Aさん
Any glasses frames that are wider on the top than they are on the bottom will be flattering on a heart-shaped face.
訳)ハート型の顔には、上部の幅が下部より広いメガネフレームならどんなものでも似合います。
四角顔の人
四角顔の人は、直線的できれいな輪郭を持っているのが特徴です。
「四角顔」は英語で “square face”と言います。
角ばったメリハリのあるフェイスラインなので、あえて曲線的な「ボストン」、「オーバル」、「ラウンド」などをかけると、バランスがとりやすいのでおすすめです。
Aさん
For square faces, curvy “Boston,” “oval,” and “round” frames are easy to balance.
訳)四角顔の人は、曲線的な「ボストン」、「オーバル」、「ラウンド」などのフレームをかけると、バランスがとりやすいです。
サングラスのレンズの種類
サングラスのレンズは、その機能や働きによっていくつかの種類があるので、主なレンズの種類を紹介します。
偏光レンズ
偏光レンズはまぶしさを大幅に軽減してくれます。
「偏光レンズ」は英語で “Polarized lenses” と言います。まぶしさを大幅に軽減したい人は、「偏光レンズ」を使っているかを確認してみましょう。
場合によっては、偏光レンズが車のフロントガラスの色合いと反応して死角を作り、液晶表示の視認性を低下させるかもしれません。そのような場合は、まぶしさを軽減する代替案として、ミラーレンズを検討してください。
Aさん
I want polarized lenses because I’d like to reduce glare significantly.
訳)まぶしさを大幅に軽減したいので、私は偏光レンズが欲しいです。
調光レンズ
調光レンズは、光の強さや状況の変化に応じて自動的に調整されます。このレンズは明るい日には暗くなり、暗くなると明るくなる傾向があります。
調光レンズは、英語で “Photochromic lenses” といいます。寒冷の条件では、調光処理が機能するのにに時間がかかりますし、車の運転中は紫外線B波がフロントガラスを透過しないので、まったく機能しません。
Aさん
The photochromic process takes longer to work in cold conditions.
訳)寒冷の条件では、調光処理が機能するのにに時間がかかります。
交換可能レンズ
サングラスのスタイルによっては、異なる色の交換可能な(取り外し可能な)レンズが付いているものもあります。これらのマルチレンズシステムにより、活動や状況に合わせて目の保護を調整することができます。
「交換可能レンズ」は、英語で “Interchangeable lenses” といいます。
Aさん
If you need reliable performance in a wide variety of situations, consider the option of interchangeable lenses.
訳)さまざまな状況で信頼性の高いパフォーマンスのサングラスが必要な場合は、交換可能レンズのオプションを検討してください。
サングラスの歴史をみてみよう
サングラスは世界の多くの地域で使われていますが、いつ頃どこで誕生して世界に広がってきたのでしょうか。サングラスの歴史をみてみましょう。
サングラスの起源は?
サングラスの起源については諸説あります。
サングラスの原型とも言えるアイテムは、古代ローマや中国にまで遡ります。古代ローマ皇帝ネロは円形闘技場の催しを観戦する際に、エメラルドのレンズを入れた眼鏡を使っていたという記録が残っています。12世紀頃の中国では、裁判官がスモーキークォーツ(ブラウンカラーの天然石)を使用した眼鏡を判決前の表情を隠すために着用していたようです。
サングラスが最初に大量生産されたのは、1929年アメリカで光学的な観点から目を守るためのサングラスが開発され、サム・フォスターという実業家が発表しました。
サングラスの人気ブランド、アメリカのRay-BanもイタリアのPersolも1930年代に設立され、当時は空軍のパイロットのためにサングラスを開発していました。
ファッションとしてのサングラス
20世紀に入ると、サングラスはファッションアイテムとなりました。ファッションとしてはハリウッド映画の影響が大きく、オードリー・ヘプバーンやジェームズ・ディーンなど映画スターがサングラスをかけるスタイルが世界中に広がりました。
20世紀後半からは、ファッションブランドやデザイナーたちがサングラスのデザインをするようになりました。
世界各国のサングラス文化
欧米人は日本人と比べてサングラスをしている人が多いイメージがあります。それは、目の色の違いが影響しています。日本人の瞳は黒や濃い茶系ですが、欧米人の瞳は青など薄い色です。瞳が薄い色の欧米人は日本人と比べて光に弱く、目の病気になりやすいためにサングラスを使って予防しているのです。
しかし、瞳の濃い日本人も紫外線を浴び続けると目の病気を引き起こす可能性があります。紫外線が強い近年は、サングラスが必須アイテムと言っても過言ではありません。
もちろん、サングラスはファッションとして使う人も多く、その捉え方は世界各国で少しずつ異なっています。
ヨーロッパのサングラス文化
ヨーロッパでは、サングラスはファッションの象徴とされています。フランスやイタリアのファッションブランドのサングラスは、ファッショナブルなデザインと品質の良さで知られています。
Aさん
In European cities, many people wear sunglasses.
訳)ヨーロッパの街では、サングラスをかけた人が多い。
アメリカのサングラス文化
アメリカでは、サングラスはスポーツやアウトドア活動で欠かせません。紫外線の影響を受けるゴルフやスキーでは、サングラスが目の保護のためにも大切な役割を果たしています。また、有名なブランドRay-Banなどが日常のファッションに取り入れられ、広く愛用されています。
Aさん
In the United States, many people use sunglasses to protect their eyes from UV rays when playing sports.
訳)アメリカでは、スポーツをするときに目を紫外線から保護するためにサングラスを使う人が多い。
アジアのサングラス文化
アジアでは、紫外線が強い地域で目を守るためにサングラスが使われています。そのため、機能性が重視されています。また、韓国や日本などでファッションアイテムとして個性を表現するサングラスが人気となっています。
Aさん
Even in Asia, sunglasses have become a popular item of fashion.
訳)アジアでも、ファッションとしてサングラスが人気アイテムとなっています。
日本におけるサングラス文化
眼鏡は江戸時代以前に日本に入ってきました。戦国時代にキリスト教の宣教師が、戦国武将である大内義隆に眼鏡を献上したのが、日本での初めての眼鏡到来だとされています。
眼鏡は、江戸時代に日本でも生産されるようになりました。江戸時代の職人絵に眼鏡姿の職人が描かれていたり、俳諧に「めがね」という言葉が出てきたりします。
日本のサングラス文化の始まり~広がり
明治20年ごろ青眼鏡が流行し始めます。太陽光から目を守る道具でもあり、ファッションとして使う人についての記録もあるそうです。明治時代になると、ファッションの要素が加わってきます。
日本では、今でもサングラスは気取っている、怖そうに見えるというイメージから抵抗を感じる人が少なくありません。芸能人などが変装するためにサングラスをする印象が先行し、一般の人がサングラスをするのはハードルが高くなったことも理由の一つかもしれません。さらに、顔立ちがはっきりしている欧米人に比べて日本人はサングラスが似合わないともいわれています。
しかし、今や老若男女問わず紫外線対策の意識が高まり、サングラスを日常の必需品として持つ人が増えてきています。紫外線対策として使うとしても、上述したように自分に似合うサングラスを見つけてファッションの一部として楽しんでみたいものですね。
Aさん
If you want to wear sunglasses to protect against UV rays, find something that looks good on you and enjoy it as a part of your fashion.
訳)紫外線対策でサングラスをかけるなら、自分に似合うものを見つけてファッションの一つとして楽しみましょう。
夏の必須アイテムを英語で何て言う?
サングラスは、紫外線対策として使う人も多いですね。では、夏に欠かせない必須アイテムを英語で何と言うのかみていきましょう。
「日傘」を英語で何て言う?
「日傘」は英語で “parasol” や “UV parasol” と言います。
「パラソル」は日本語でも使いますね。
I can’t go through the summer without a parasol.
訳)夏は日傘なしでは過ごせません。
「日焼け止め」を英語で何て言う?
「日焼け止め」は英語で “sunscreen” と言います。
昨今のように猛暑が長く続く気候では、日焼け止めは手放せませんね。女性だけでなく男性や子どもも日焼け止めを使っているようですね。
If we don’t use sunscreen, our skin will be damaged.
訳)日焼け止めを使わないと、皮膚がダメージを受けてしまいますね。
「虫よけ」を英語で何て言う?
「虫よけ」は英語で “bug spray” と言います。
夏になると蚊に刺さされたり、ほかにもいろいろな虫に刺されたりすることが多くなりますね。その対策として、虫よけスプレーをしっかり塗っている人も多いのではないでしょうか。
Aさん
If you don’t want to get bitten by mosquitoes, you should use bug spray when you go outside.
訳)蚊に刺されたくないなら、外に出るときは虫よけスプレーを使うべきだ。
サングラスを表す英語のスラングは?
ここまで見てきたように、サングラスは英語で普通 sunglasses と言いますが、それ以外にもスラング的表現がいくつか存在します。代表的なのは “shades”、”sunnies”、”specs” の3種類です。
それぞれ詳細を確認していきましょう。
スラング①:shades
“shades(シェイズ)” は、アメリカの若者を中心によく使われるサングラスのスラングです。
shade とはもともと「日陰」の意味。そこから、目に日陰を作るというイメージでサングラスを表すようになったと考えられます。
なお、sunglasses と同様の理由から、1つでもshades と複数形になります。
Those shades look super cool!
訳)あのサングラス、めちゃくちゃかっこいい!
スラング②:sunnies
“sunnies(サニーズ)” は、オーストラリアでよく使われるサングラスのスラングです。
sunny は「晴れ」ですが、そこから晴れの日にかける眼鏡としてサングラスを表すようになったのでしょう。1年の中でも晴天の日が多いオーストラリアらしいスラングですね。
こちらもshades と同様、常に複数形のsunnies になる点には注意しましょう。
On such a sunny day, I can’t step out without my sunnies.
訳)こんな晴れた日は、サングラスがないと外出できやしない。
スラング③:specs
“specs(スペックス)” は、イギリス英語でよく使われるサングラスのスラングです。
spec はもともと「仕様、詳細」を意味する “specifications” の略語でしたが、そこから「詳細を見るためにかける眼鏡⇒サングラス」と意味が変遷していったものと考えられます。
In the UK, many young people choose to wear specs even on cloudy days.
訳)イギリスでは、曇った日に敢えてサングラスをかける若者が多くいます。
まとめ
今回は「サングラス」を表す英語表現について、詳しく確認してきました。
サングラスは英語でも sunglasses ですが、常に複数形で表現する点に注意しましょう。
「自分に似合うサングラスを選ぶコツ」や「サングラスのレンズの種類」も紹介したので、ぜひ参考にしてみてください。
また、shades や sunnies、specs などのサングラスを表すスラングも存在するので、国や地域に合わせて使い分けると、より生き生きしたコミュニケーションが実現するでしょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!