英語で「久しぶり」を伝える場合、さまざまな表現方法が存在します。この記事では、シチュエーションごとに応じた「久しぶり」の正しい表現方法について、具体的な例文を交えながら紹介していきます。また、挨拶としての「久しぶり」のみでなく、「久しぶりに~をした」という表現方法についても、微妙なニュアンスの違いを含めて説明します。
シチュエーションによって「久しぶり」の表現を変える必要性について
皆さんは久しぶりに会う人とまず挨拶をする場合、どのような表現を用いますか?どのような表現を用いても、お互いに「会うことが久しぶりであることを確認する」という点では共通なのですが、相手が誰であるのか、また時と場合によって選ぶ言葉は変わってくると思います。友達同士であれば、「久しぶり!」「元気だった?」といった気さくな表現を選びますし、ビジネスの関係や職場の上司等であれば「お久しぶりです」「ご無沙汰しております」「お変わりありませんでしたか?」といったかしこまった表現を用います。
英語の場合も、シチューエションに応じ表現を変える必要がある点に変わりはありません。では、時と場合に応じどのような表現を用いるのが適切なのでしょうか?ネイティブスピーカーが用いる適切な「久しぶり」の表現を、メールやsns、日常会話や手紙などのシチュエーションごとに、例文とともに見ていきましょう。
友人に「久しぶり」と挨拶をする場合
しばらく会えなかったこと伝える方法
まずは頻繁に用いる例として、友人などの親しい間同士で「久しぶり」と挨拶をする場合です。広く知られている表現としては、「Long time no see.」 がありますが、実はこの表現、ピジン英語という非ネイティブの貿易商人同士が意思疎通を行うために作られた造語であり、必ずしも適切とは言えません。そのため、代表的な以下の表現を用いましょう。
It’s been a while.
It’s been a long time.
It’s been ages.
この3つを、どのくらい「久しぶり」であるかによって使い分ける必要があります。まず「It’s been a while.」は数カ月ぶりの再会である場合、「It’s been a long time.」は半年程度、「It’s been ages.」は数年の開きがある場合に用います。日本語でも、数カ月ぶりであれば「最近あってなかったね」といった表現になったり、数年ぶりであれば「かなり久しぶりだね」という言葉使いを選んだりと、状況に応じ自然と変わってくるのではないでしょうか?英語においても同様です。
会えて嬉しいという気持ちを伝える方法
久しぶりであるという表現のみでなく、「会わない間、何してた?」「会えて嬉しいよ!」といった表現を付け加えるのも良いでしょう。
How have you been? It’s been awhile.
Good to see you. It’s been ages.
「会えて嬉しい」という表現には、「どのくらい会えない期間があったのか」+「会えたことに対する喜び」の組み合わせによって、多彩の挨拶表現を操ることができます。
It’s good to see you again.
It’s great seeing you.
I’m so happy that I got to see you again.
メールにて「久しぶり」を表現する場合
しばらく会えなかったことを伝える場合
ビジネスなどのメールにおいて「久しぶり」を表現する場合は、相手に失礼がないように注意する必要があります。具体的には「Dear ~」と打った後、次のような客観的な表現をすることが望ましいです。親しい者同士の気持ちを前面に出した表現と異なり、落ち着いた言い回しとなっている点が特徴です。
I haven’t seen you for a long time.
It has been a long time since last time.
会えて嬉しいという気持ちを伝える場合
It’s a pleasure to see you again.
会えて嬉しいという気持ちを伝えたい場合は、上記のような表現がおすすめです。会えて嬉しいことを相手に適切に伝えていると同時に、客観的で落ち着いた表現でもある点が特徴です。あくまでもビジネスメールであるため、どのような表現を用いるかについては読み手の立場を考えて決めるようにしましょう。なじみの取引先の何度もやり取りのある担当者が相手であるという場合であれば、「It’s a pleasure to see you again.」を使うことも適切ですが、接点の薄い相手であったり、取引先の重役や社長である場合、「気さくすぎる」と受け取られかねません。
snsにて「久しぶり」を伝える場合
久しぶりに連絡を入れた場合
snsにて友達に久しぶりに連絡を入れた場合は、次のように表現するのが良いです。「keep in touch」には連絡をとる、というニュアンスがあります。
Sorry for not keeping in touch.
久しぶりに連絡を受けた場合
snsを介するという特徴上、直接会ってはいないため「hear」「talk」という表現を用いる点に注意です。
Nice to hear from you again.
Nice to talk to you again.
手紙に「久しぶり」と記す場合
手紙で相手に「久しぶり」を伝える場合も、相手に応じて使い分けるとよいでしょう。かしこまる必要のある相手であれば、ビジネスメールと同様でも良いです。
It has been a long time.
親しい間柄であればといった砕けた表現を選ぶのも良いでしょう。
Long time no speak
長い間会えていないことを伝えるのみでなく、相手の状況を気遣ったり自分の状況を知らせることもおすすめです。相手の近況を伺ったり、相手の健康を気遣うのが良いです。その後で、自分の近況を伝えると自然な表現になります。
How have you been doing?
Aさん
I hope you’re well.
I’m doing well.
また、連絡が遅くなったことを謝ると同時に、久しいことを伝えることも可能です。
Sorry for the late reply.
It is getting cooler.
訳)だんだんと涼しくなってきました。
「久しぶり」のスラング表現
「久しぶり」にはスラングな表現があります。
It’s been yonks.
訳)久しぶり
I have not seen you for yonks.
「久しぶり」に~をした、と伝える場合
どのくらい経過したかという表現で伝える方法
挨拶としての「久しぶり」ではなく、「久しぶりに~をした」と伝える場合はどのような表現を選べば良いでしょうか?次のように、「久しぶり」の挨拶と同様の表現をすることができます。最後に野球をしてからどのくらい経過したのか、を伝えることで久しぶりであることを表現する方法です。どのくらい久しぶりかに応じて「while」「a long time」「ages」を選ぶと良いです。
It’s been a while since I’ve played baseball.
訳)久しぶりに野球をした
一定期間内に一度も行わなかったという表現で伝える方法
ここ何カ月の間一度もやらなかった、という表現で伝える方法もあります。Aさんは「いままでやりたかったけどできなくて、ようやくできた」、Bさんには「単純に久しぶり」というニュアンスの違いがあります。
I took a lesson for the first time in this three month.
訳)3か月ぶりにレッスンを受けた。
I took a lesson after three month.
訳)3か月ぶりにレッスンを受けた。
英語における「久しぶり」の表現について、まとめ
さまざまなシチュエーションにおける「久しぶり」の表現方法を紹介してきました。誰が相手であるのか、どのような連絡手段を用いているのか、またどのくらい久しぶりであるのかによって、適切な表現方法は変わってくる、ということがわかりました。この機に適切な表現を覚え、ベストな表現によって「久しぶり」を伝えられるようになることをおすすめします。