「世界中でヴィーガンの人が増えているんだって」
「世界にはたくさんの世界遺産があるよね」
こんな風に、世界で起こっていることを話題にすることがあります。皆さんのように、英語を学習している人にとっては世界、外国について知ることへの興味は大きいでしょう。
ところで、世界中というときにはいくつかの英語表現があります。
例えば、around the worldとall over the worldの違いは知っていますか?
この記事では英語「世界中で」を取り上げるとともに、各フレーズの意味と正しい使い方を解説します。
「世界中で」というときの英語表現3つ
よく使われる「世界中で知られている」や「世界中の人々」などの英語をみていきましょう。
この記事で取り上げる「世界中で」の英語表現は以下、3つのフレーズになります。
- around the world
- all over the world
- in the world
どれも聞いたこと、使ったことがある英文フレーズではないでしょうか?
それでは、その違いや使い方についてはどうですか?
まずは、around the worldとall over the worldの違いから解説しましょう。
around the worldとall over the worldの違い
around the worldとall over the worldの違いをはっきりと説明できる人はどれほどいるでしょうか?
この機会にあやふやな点をはっきりさせて、自信を持って英会話ができるようにしていきましょう。例文もあわせて紹介します。
around the world
around the worldの意味は「世界中で」や「世界のあちこちで」「世界のいろいろな所で」です。かなり似た表現としてacross the worldがあります。acrossには”~を越えて・渡って”の意味があり、across the roadなら道を渡るです。英語圏では今はacross the worldより、around the worldがよく使われています。
このようにaround the worldは世界の壁を越えて→世界中で、というニュアンスで覚えましょう。
I made many friends from around the world by competing in the world kendo championship.
訳)世界剣道選手権大会に出場したことで、世界中で友達ができたよ。
The athletes performed so well in the world competition, that they earned attention from around the world.
訳)選手たちは世界大会で好成績を収め、世界中から注目を集めました。
Japanese language is studied around the world.
訳)日本語は世界中で勉強されています。
どの例文も、世界レベルで見たときのいろいろな所で”友達ができた””注目を集めた””勉強されている”という状態を述べています。
all over the world
一方、all over the world。around the worldと比べると、世界中でという意味ではあるものの、世界全体というニュアンスが強くなります。これはall(すべての・全体の)やover(すべてに渡り・至ところで)という単語が使われていることからもイメージがつきやすいのではないでしょうか?
I want to make friends all over the world! That’s why I’ve been studying English.
訳)世界中に友達を作りたいなぁ!だから英語を勉強しているんだよ。
英語は国際語です。お気に入りの国だけでなく世界中すべてに友達を作りたいという気持ちは、英語学習につながりますね。
My dream is to travel all over the world.
訳)夢は世界中を旅することよ。
この例文でも、ヨーロッパのどこどこという限定をせずに、世界全体を見ているためall over the worldが使われています。
Did you know that kendo is played all over the world?
訳)剣道が世界中で行なわれていることを知っていますか?
剣道には3年に1度、世界剣道選手権があり、世界中の剣士が一堂に介して試合を行ないます。
Now a days, the smart phone is used all over the world.
訳)今や、スマホは世界中で使われています。
これは、誰もが認める現象ですね。このように世界全体で起こっていることについてall over the world.を使えるようにしていきましょう。
in the world
「世界中で」の英語にin the worldもあります。多くの英文で使われる前置詞in、inのコアイメージは”~のなかで・~のなかに”です。周囲にぐるっと囲まれているイメージをもってください。例えば、in Londonですが、これはロンドンのなかにいる・あるという捉え方ですね。I live in London.という文章にすればさらに理解ができます。ロンドンに住んでいるという訳ですが、ロンドンのなかに住んでいるんだというイメージです。
in the worldの使い方
in the worldと、around the worldやall over the worldの使い方には明確な違いがあります。それはin the worldは「世界で一番に」や「世界には○○」があるというように比較をしたり、何かの存在を述べるときに使われるという点です。
in the worldで比較
「今、私が世界で一番行きたい国はイギリスです」
「スペインはワールドカップで優勝し、世界で一番強いサッカーチームになった」
このように、世界の他の国と比べてもイギリスに行きたい、世界中のどのチームと比較してもスペインが強かったという意味でin the worldを使っていきます。
The country I want to go to the most in the world now, is the United Kingdom.
Spain won the World Cup and became the strongest football team in the world.
in the worldは、実は背景に比較された上で使われていることが理解できたでしょうか?
in the worldで存在を述べる
世界レベルでどのような状態なのか、その存在を表します。
There are 196 countries in the world.
訳)世界には196の国があります。
How many earthquakes in the world happened this year?
訳)今年、世界中で何回地震が起こりましたか?
「世界各地」というときの英語
世界各地というときは、世界のなかでもそれぞれの土地や場所を指します。
世界各地で気温が上昇というように、日頃の会話でも使えますので、この機会に紹介しましょう。
世界各地の英語
世界各地の英語は「many parts of the world」または「everywhere in the world」で表現できます。
many partsで多くの地域、everywhereは世界のどこでも・そこここにといった意味であることから、それぞれの場所を指しています。
There are many parts of the world which are catholic.
訳)世界各地にはカソリック教徒が多い地域があります。
We’re worried about global warming happening everywhere in the world.
訳)私たちは世界各地で地球温暖化が起こっていることを懸念している。
まとめ
- around the world
「世界中で」「世界のあちこちで」「世界のいろいろな所で」 - all over the world
世界全体というニュアンス - in the world
比較として「世界で一番に」や、何かの存在を述べる「世界には○○がある」
「世界中で」といってもこれら3つのフレーズがあります。それぞれの違いを理解し、上手に使えるようにしましょう。
今まさに勉強されている皆さん、英語によって海外のことを知ることができ世界が広がることは間違いありません。引き続き、頑張りましょう!