今回は「証券会社は英語でなんていうの?」をテーマに、投資や証券にまつわる英語を紹介します。さらに、実際に使える英語フレーズも併せて紹介するので、ぜひ英語学習の役に立ててください。
「証券会社」とは
証券会社や投資という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。しかし、証券会社がどのような業務を行っているのか、具体的に知っている方は少ないかもしれません。
ここでは、証券会社の業務や役割を見ていきましょう。
「証券会社」の業務
証券会社とは、通称「ブローカー」と呼ばれ、株式市場や証券業界において買い手と売り手の仲介を行う企業や組織のことを指します。証券会社の一般的な業務は、株式や証券、デリバティブの売買など、顧客の金融取引を支援することです。
そのほか、証券会社は、顧客に投資や金融商品のアドバイス、ファイナンシャル・プランニングのサービスも提供しています。
「証券会社」の役割
証券会社の主な役割は、さまざまな金融商品の買い手と売り手のマッチングを行うことです。証券会社は、同じ証券や金融商品に関心を持つ買い手と売り手を結びつける役割を担っており、証券の売買を促進することで、株式などの金融商品の市場形成に貢献しています。
なお、証券会社は、顧客に対して財務的なアドバイスやコンサルティングを行うこともあります。証券会社は、市場に関する分析や調査をレポートとして発信しており、顧客の個々のニーズや目標に対して、有益な投資情報を提供することもあるでしょう。
そのほか、顧客の投資状況や評価を確認し、必要に応じてポートフォリオを調整することにより、顧客の投資管理を支援するといった役割もあります。
証券会社は、個人顧客と法人顧客の両方を持っていて、外資系の大手証券会社の場合、投資だけでなく、日本企業が外資系企業を買収するとき、その買収業務をサポートするという業務もあります。
「証券会社」の取扱商品
証券会社は、株式、債券、投資信託、ETF、オプション、先物、デリバティブなど、さまざまな商品を顧客に提供しています。株式は最もポピュラーな投資対象であり、証券会社は顧客の株式売買をサポートしています。
また、債券は企業や政府が発行する債務の一種であり、債権の購入や売却などによって収益を生み出す投資商品の取扱いもあります。
そのほか、投資信託やETFは、株式などの投資対象をプロの投資家や投資会社に運用を代行してもらうといった商品であり、証券会社においては比較的メジャーな商品といえるでしょう。
「証券会社」は英語でなんていうの?
「証券会社」は英語でなんていうのかご存じでしょうか。
証券会社を表す表現として、最もよく使われるのが “securities firm”や”brokerage firm” です。
証券会社とは、株式や債券、投資信託などの有価証券を顧客に代わって売買する事業者のことなので、証券を意味する”security”と組織を意味する”firm”を組み合わせて使います。なお、”brokerage firm”でも意味は通じますが、株式をメインに扱っている会社というイメージが強いです。
また、証券会社のほかの表現としては、”investment brokerage firm”, “stock brokerage firm”, “securities brokerage firm “があります。
英語圏では、日本の証券会社に値する会社があまりなく、どちらかというと投資銀行の領域になります。
「投資」って英語でなんていうの?
ここでは、「投資」は英語でなんていうのか見ていきましょう。
「投資」は英語で”investment”といいます。日本語読みすると「インベストメント」となり、イギリス語圏では”ɪnˈvest.mənt”、アメリカ英語圏では”ɪnˈvest.mənt”となり、地域によって発音が異なります。
“invest”は「投資する」や「授ける」といった意味があり、株式や債券、不動産などの投資商品の話をするときによく使う英語の一つです。
投資の3分類 3 Categories of Investments
日本では、今後ますます高齢化社会になることが予想され、年金の支給開始年齢の引き上げ、金額の引き下げもあり得るので、近年、投資を始める人が増えています。
ひとくちに投資といっても、投資には様々な種類がありますが、投資は大きく分けて、下記の3つのカテゴリーに分類できます。
「株式」 “equity”
「株式」”equity” という用語は、投資家に企業の所有権を与えるあらゆる種類の投資を対象としますが、最も一般的な例は「普通株」 “common stocks” です。
その他の例としては、「優先株」”preferred shares”、「上場投資信託」”exchange-traded funds” や「投資信託」 “mutual funds” など、「株式を保有するファンド」”funds that hold stocks”、「プライベート・エクイティ」”private equity”、「米国預託証券」”American depositary receipts”などがあります。
「債権」 “fixed-income”
「債券」という用語は、投資家が実質的に企業に資金を貸し付けることを伴うあらゆる種類の投資をカバーします。
最も一般的な例は、「社債」”corporate bonds” や「政府債」”government bonds”などの「債権」”bonds”で、さまざまな形態があります。債券の中には、「転換社債」”convertible bonds” のように株式のような性質を持つものもあります。
「現金および現金同等物」”cash and cash equivalent”
「現金および現金同等物」”cash and cash equivalent” は、投資の3つめのカテゴリーです。
財布に入れておくようなお札のほか、「当座預金」”checking accounts”、「普通預金」”savings accounts”、「譲渡性預金」”certificates of deposit”、「マネー・マーケット口座」”money market accounts”などが、「現金および現金同等物」に相当します。
投資のタイプ Types of Investment
投資の3分類が分かったところで、次は投資のタイプを見ていきましょう。
投資のタイプには、様々なタイプがありますが、そのうちの主なものを紹介します。
「株式」”stocks”
「株式」”stocks”は、英語で “shares” または ”equities”とも呼ばれます。「株を買う」ということは、「上場企業の株式を買う」ということだ。「上場企業」とは「株式市場に上場している企業」を指し、英語で “listed companies”といいます。
国内の大企業の多くは株式公開されており、株式を購入することができますが、人気のある大企業の株式は、1株あたりの値段が高いです。
株式を購入する場合、株価が上昇し、それを売却して利益を得ることが期待できます。リスクは、株価が下がることであり、その場合は損をすることになります。株価がまた上がることを期待して、株式を保有し続け、また株価が上がったら売却するというのが基本ですが、株価の暴落が止まらないと判断した場合には、大損しないように、早めに売却することもあります。
「債権」”bonds”
「債券」”bonds”を買うということは、基本的にある事業体にお金を貸すということです。一般的には、企業や政府機関にお金をを貸します。企業は社債を発行し、地方自治体は地方債を発行します。
お金を貸している間、貸し手または投資家は「利息」”interest payments”を受け取ります。債券が満期を迎えると、つまり契約上決められた期間保有すると、「元本」”principal” が戻ってきます。
債券の収益率は通常、株式よりもはるかに低いですが、債券はリスクも低い傾向にあります。
とはいえ、多少のリスクはあります。債券を買った会社が倒産するかもしれないし、政府がデフォルトに陥るかもしれません。「デフォルトに陥る」とは、「債務不履行になる」という意味です。
訳)債券の収益率は通常、株式よりもはるかに低いよ。
But bonds also tend to be a lower risk.
訳)債券はリスクも低い傾向にあるね。
訳)うん、まさにローリスク・ローリターンだね。
「投資信託」 “mutual funds”
「投資信託」とは、多くの投資家の資金をプールし、多くの企業に幅広く投資するものです。投資信託には、「アクティブ運用」と「パッシブ運用」があります。アクティブ運用のファンドでは、ファンド・マネージャーが投資家の資金を投入する証券を選びます。
ファンド・マネジャーは多くの場合、指定された市場インデックスを上回る投資対象を選ぶことで、そのインデックスに勝とうとします。
インデックス・ファンドとも呼ばれる「パッシブ運用型ファンド」は、ダウ・ジョーンズ工業株30種平均やS&P500種平均のような主要な株式市場のインデックスに連動します。投資信託は、株式、債券、コモディティ、通貨、デリバティブなど、幅広い有価証券に投資することができます。
投資信託は、投資対象によっては株式や債券と同じようなリスクを伴います。しかし、投資対象が本質的に分散されているため、リスクは小さくなることが多いです。
訳)私はここ10年ぐらい投資信託に投資してるよ。
Bさん
Why did you choose to invest in mutual funds?
訳)なぜ、投資信託に投資することを選んだの?
訳)投資信託も株式や債券と同様のリスクを伴うけど、投資対象が分散されていて、リスクが小さいからだよ。
「証券会社」「投資」にまつわる英語
ここでは、「証券会社」や「投資」にまつわる英語を見ていきましょう。
- stock market:株式市場
- stock exchange:証券取引所
- Index:株価指数
- stock:株 ※shareという場合もあります。
- stockholder:株主 ※shareholderという場合もあります。
- market activity:市場活動
- stock market crash:株式市場の暴落
- bond:債権
- sector:市場部門
- dividend:配当金
- financial advisor:財務顧問
- retail investor:個人投資家
- bull market:強気相場
- bear market:弱気相場
- investment trust:投資信託
- equity investment:株式投資
実際に使える英語フレーズ集
ここでは、実際に使える英語フレーズを紹介します。
ぜひ、参考にしてください。
もし投資信託に興味があるなら、証券会社に相談したほうがいいですよ。
この会社への投資に興味がありますか。
私は20万米ドルを株式市場に投資しました。
どれくらいの期間、投資信託の積み立てをしているのですか。
投資経験はありますか。もしなければ、まずはこの本を読んで、投資を勉強したほうがいいですよ。
どうやって投資口座をつくるかご存じでしょうか。
証券会社と銀行の違いは何ですか。
「証券会社」の英語表現は覚えておいたほうがいい?
「証券会社」は英語で”securities firm”といいますが、このような難しい英語表現を覚えておいたほうがいいのでしょうか。
投資や金融関係の話をするとき以外は、あまり出てこない英語ではあるものの、大学受験やTOEIC、英語検定などの試験に出る可能性があります。そのため、あまり馴染みがない言葉であっても、覚えておいて損はないでしょう。
また、”securities firm”だけでなく、”brokerage firm”や”investment brokerage firm”といったほかの表現も併せて覚えておくことをおすすめします。
まとめ
今回は「証券会社って英語でなんていうの?」をテーマに、証券会社の業務や役割に加え、さまざまな英語表現を紹介しました。
さらに、「投資」の3分類や種類、投資にまつわる英語や、実際に使える英語フレーズも紹介したので、ぜひこの機会にたくさんの英語を覚えて、英会話を楽しみましょう。