「裏切る」は英語でなんて言うのかご存じでしょうか。今回は「裏切るって英語でなんて言うの?」をテーマに、「裏切る」の英語表現や「裏切る」にまつわる英語を紹介します。
さらに、「裏切る」を使った英語例文に加え、関連英語の実際に使える例文も併せて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
「裏切る」は英語でなんて言うの?
「裏切る」という言葉は、日常会話において使用することがあります。とはいえ、英語でどうやって表現するかわからない方も多いのではないでしょうか。
「裏切る」は英語で”betray”といいます。あまり聞き馴染みがない英語なので、はじめて聞いた方もいるでしょう。”betray”は、約束やルールなどを破棄するといった意味があります。
また、”betray”のほかに、”backstab””double-cross””sell out”という表現がありますが、使い方や使うシーンにおいては、侮辱的な意味になってしまう可能性があるので、使うときは注意が必要です。そのため、これらの言葉は使用せずに、”betray”を使うほうがいいでしょう。
ただし、言葉のニュアンスや文脈によっては、”backstab””double-cross”などの表現が適切な場合もあります。当然ながら、どのような表現を使うかは、相手との関係性や、会話の流れ・文脈などに応じて判断する必要があります。
「裏切る」にまつわる英語表現
ここでは、「裏切る」にまつわる英語表現を見ていきましょう。
「裏切る」は”betray”や”double-cross”という英語で表現でき、”betray”は、約束や信頼を裏切ることを意味し、相手を裏切ることで得た利益を取ることを示します。また、”double-cross”も同様に「裏切る」という意味ですが、「寝返る」といったニュアンスを含んでいます。
なお、”sell out”、”backstab”、”turn against”も、同様の意味を持っており、”sell out”は、金銭や地位のために友人や同僚を裏切ることを意味し、”backstab”は、密かに相手を裏切ることいった意味です。また、”turn against”は、グループや組織を寝返る形で裏切ることを意味しています。
【「裏切る」にまつわる英語】
- abuse a trust:信頼を裏切る
- treacherous mind:裏切るような心
- betray a confidence:秘密を漏らす
- enemy:敵
- ally:味方
- promise:約束
「裏切る」に似ている言葉の英語表現
ここでは、「裏切る」に関連する言葉の英語表現を見ていきましょう。
「裏切る」と似ている言葉に「だます」といった言葉があります。「だます」は英語で、”deceive””cheat””trick”といいます。
“trick”, “cheat”は、どちらかというと遊び感覚なニュアンスが強く、日常会話でもよく使う言葉です。
たとえば、友人から遊びでだまされたときに、「まんまとだまされたよ!」”I was completely tricked.”といった言い方をします。日本語でも「トリック」という表現がありますが、マジックなども視聴者を「だまして」おり、英語の”trick”が由来です。
【「だます」を使った英語例文】
- This is the action of cheating others.
それは人をだます行為です。 - Can you find out a speech that is intended to deceive someone?
人をだますことばを見破れますか。 - The woman fools the man under presence of love under color of love under the mask of love.
その女性は、その男性を色仕掛けでだまします。 - She plays clever tricks on people.
彼女は巧妙な手段で人をだまします。
「裏切り行為」は英語で何と言うの?
「裏切る」という動詞を英語で何と言うかが分かったところで、次に「裏切り行為」を英語で何と言うかを見ていきましょう。「裏切り行為」という表現を使うシチュエーションは、日常生活で結構あるのではないでしょうか。
「裏切り行為」を表す英語表現
- betrayal
- backstabbing
- double-crossing
- act of betrayal
- cheating
- act of treachery
上記が「裏切り行為」を表す英語表現ですが、表現によって、どういう場合にそれが使えるかが変わってきます。
“betrayal”, “act of betrayal”は、友情、ビジネス、恋愛などにおける「裏切り行為」全般について使えます。”betrayal”は “betray”の名詞形です。
Shohei Ohtani was very shocked by the betrayal by his interpreter.
訳)大谷翔平は、彼の通訳による裏切りにとてもショックを受けた。
I wonder why the interpreter could betray him so badly.
訳)なぜその通訳はそんなにひどく彼を裏切ることができたのかと思うよ。
“backstabbing”は直訳すると「背中から刺すこと」という意味で、個人的な感情の裏切りを強調しています。
Aさん
I never expected my own brother to resort to backstabbing me like this.
訳)実の兄がこんな裏切りを私にするとは思ってもみなかった。
“double-crossing”は主に利益や戦略面での裏切りについて使われます。
Aさん
Trust is hard to come by in this industry; everyone seems to be double-crossing each other.
訳)この業界では信頼を得るのは難しく、誰もが互いに裏切り合っているように見える。
”cheating”は「不正」や「浮気」に関して「裏切り」という場合に使われます。
Aさん
Cheating on exams undermines the integrity of the education system.
訳)試験でのカンニングは、教育システムの誠実さを損なう。
“treachery”は「背信行為」や「反逆罪」について言及するときによく使われます。
Aさん
The history books are filled with tales of political treachery.
訳)その歴史の本は、政治的な背信行為で埋め尽くされている。
「裏切る」や「裏切る」にまつわる言葉を使った英語例文集を紹介
ここでは、「裏切る」や「裏切る」にまつわる言葉を使った英語例文集を紹介します。
ぜひ英語学習の役に立ててください。
- We do not betray people.
私たちは人を裏切りません。 - She does not betray her anger in her countenance.
彼女は怒りを顔に出さない。 - I will never betray you.
私は決してあなたを裏切りません。 - He is not the man to betray his cooperates.
彼は仲間を裏切るような男ではありません。 - Who needs friends! They will just betray you in the end.
友達なんていらない!どうせ、最後はみんな裏切るんです。 - None of his friends would betray him ever.
彼を裏切る人なんていません。 - They took an oath that they would never betray their country.
彼らは、国のことを決して裏切らないと誓いを立てました。 - He trusted you. Why did you betray him?
彼はあなたのことを信じていたのに、なぜ裏切ったのですか。 - However, some suggest that whether he was the informer or not is also open to question.
しかしながら、彼が密告者かどうかについては、疑問を抱いている方もいます。 - Someone on the inside leaked the story to the press.
その話はだれかが記者にリークしたのでしょう。
「裏切る」という英語は学習するべき?
「裏切る」は英語で”betray”といいますが、英語学習を進めるうえで、覚えておいたほうがいいのでしょうか。
“betray”の学習レベルは大学以上や英語検定準1級以上といわれており、比較的難易度の高い英語といえます。
ただ、より高い英語力を目指すのであれば、覚えておいて損はないでしょう。とはいえ、単に参考書や英単語帳を見ているだけでは、覚えるまでに時間がかかったり、”betray”という英語を使いこなせなかったりするかもしれません。
そのため、”betray”のような比較的難易度の高い英語を学習するときは、英会話や英作などの実践的な方法で学ぶことが大切です。本記事の中でも、「だますを使った英語例文」や「裏切り行為は英語で何と言うの?」といった箇所で、実践的な会話を紹介しました。
「裏切り」の対義語は英語で何と言う?
「裏切り」を英語で何と言うかは紹介しましたが、次にその対義語を英語で何と言うかを見ていきましょう。
対義語を確認することで、元の単語の意味がより深く理解できるようになります。
「裏切り」の対義語は、日本語で言うと、「忠実」「忠誠」となりますね。
- faithfulness
- loyalty
- devotion
- fidelity
- trustworthiness
上から順に詳しく見ていきましょう。
”faithfulness”は「忠実」という意味で、形容詞形は “faithful”です。「人を裏切らない、信頼できる、浮気をしない」という意味で使われます。
Aさん
The marriage counselor emphasized the importance of faithfulness in relationships.
訳)結婚カウンセラーは、人間関係における忠実さの重要性を強調した。
“loyalty”は「忠誠」という意味で、形容詞形は “loyal”です。
Aさん
Hachiko is famous for his loyalty to his owner.
訳)ハチ公は、飼い主への忠誠心のために有名です。
”devotion”は「献身、信仰心、専念」という意味合いがあります。
Aさん
Her devotion to charity work consumed much of her free time.
訳)チャリティー活動への献身は、彼女の自由な時間の多くを費やしていた。
“fidelity”は、①「〔人・組織などに対する〕忠誠、忠実、貞節」、②「〔映像・音声・情報などを記録・複写するときの〕忠実性」という意味でよく使われます。英検準1級レベルの単語です。他の対義語には、②の意味はないので、②の意味で使う場合は、”fidelity”を使いましょう。
Aさん
The shareholders admired his fidelity to his company’s long-term growth strategy.
訳)株主たちは、会社の長期成長戦略に対する彼の忠実さを賞賛した。
Aさん
The high-fidelity audio system provided crystal-clear sound.
訳)ハイファイ・オーディオ・システムはクリアなサウンドを提供した。
“trustworthiness”は「信頼性」という意味で、「裏切り」の対義語になります。使い方の例を見てみましょう。
Aさん
Trustworthiness is essential in any business partnership.
訳)どのようなビジネス・パートナーシップにおいても、信頼関係は不可欠である。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「裏切る」をテーマに、さまざまな英語表現を解説しました。
「裏切る」は英語で”betray”といい、さまざまなシーンで使用できます。また、映画やドラマなどでも、たびたび出てくるので、覚えておいて損はないでしょう。
また、「裏切る」のほかに、「だます」といった似たような意味の言葉もあります。「だます」は英語で”trick”, “cheat”, “deceive”といい、併せて覚えておくことをおすすめします。
なお、英語学習は継続することが大切です。着実に英語力を身につけられるように、しっかりと継続して、英語学習を進めましょう。