私はコーヒーが好きで、よくコーヒー豆を買いに行くのですが、そこに「オリジナルブレンド」と書かれた豆があると、ついつい手に取ってしまいます。オリジナルと聞くと、なんだか特別感を抱いてしまうのは私だけでしょうか。

さて、そんなわけで今回のテーマは「オリジナル」です。すっかりカタカナ英語として日本でも定着している言葉ですが、英語でもそのままで良いのか、詳しく確認していきます。

また、記事の後半ではオリジナルにニュアンスの近い言い換え・類語表現もご紹介しています。日本語のオリジナル感を英語で表現したい方は、ぜひ参考にしてください。

それでは、早速始めていきましょう!

「オリジナル」は英語で何て言う?

「オリジナル」は英語で何て言う?

「オリジナル」は英語でも同様に “original” と言います。発音記号は【əˈrɪdʒɪnl】で、日本語の場合と違い「リ」の部分にアクセントが来ます。

original の語源は、ラテン語で「始まり、源」を意味する origo であり、同じ語源を持つ単語としては「起源」を意味する “origin” があります。

英語の original の意味は、大きく「最初の」「原本」「独創的」の3つに分けられます。それぞれについて、以下で詳しく確認していきましょう。

original の意味①「最初の」

original の最も基本的な使い方は、「最初の」という意味の形容詞です。

たとえば “original inhabitants” と言えば、直訳すると「最初の住民」で、「原住民」の意味になります。

Aさん
The original inhabitants of the American continent are called “Native American”.
訳)アメリカ大陸の原住民は「ネイティブ・アメリカン」と呼ばれています。

また、”original length” と言えば「最初の長さ」「元の長さ」となります。以下のAさんの発言のように、何をもって元の長さとするかは状況によって異なります。そのため、必ずしも生まれたばかりの状態を表すわけではないので注意してください。

Aさん
I cut my hair too short, and it took about 3 months to get back to its original length.
訳)髪を切り過ぎて、元の長さに戻るまでに3ヶ月くらいかかりました。

original の意味②「原本」

original はしばしば「原本」の意味で使われます。

たとえば original copy と言えば書類などの「原本」、original text なら「原典」、original plan なら「原案」といった具合になります。

Aさん
Please keep the original copy of this document safe.
訳)この資料の原本は、大切に保管しておいてください。
Aさん
During my student days, I conducted literary research using Shakespeare’s original texts.
訳)学生時代、シェイクスピアの原典を使って文学研究をしました。
Aさん
If you focus too much on the original plan, new ideas might not come easily.
訳)原案にばかりこだわっていたら、なかなか新しい考えは浮かんできません。

original の意味③「独創的」

original には「独創的」という意味もあります。なぜこのような意味になるかというと、世の中に初めて出てきたものは、往々にして独創的に見えるからです。つまり、この意味においても、1番目の意味「最初の」がしっかり活きていることになります。

Aさん
In meetings, he always presents original ideas.
訳)会議において、彼はいつも独創的な意見を発表します。
Aさん
The paintings created by that artist are all incredibly original.
訳)そのアーティストの描く絵は、どれもこれも非常に独創的です。

日本語の「オリジナルグッズ」は和製英語?

日本語では、独自にデザインした雑貨商品のことを「オリジナルグッズ」と言います。しかし、残念ながらこれは和製英語とされていて、英語では通じないので注意しましょう。

ここで問題となるのは、オリジナルというよりグッズの方です。日本語のグッズは、主に雑貨類の商品を指して使われますが、英語の goods は物資から財産、所有物に至るまで、モノ全般を広く指す言葉です。そのため、original goods と言ったところで、それがどのようなモノなのかが相手に伝わらない可能性が高いといえます。

Aさん
We are currently selling original goods at our store.
訳)当店では現在、オリジナルグッズを販売しております。
Bさん
What does that mean?
訳)どういう意味だろう?

 

英語でオリジナルグッズと似たニュアンスを表すなら “merchandise(マーチャンダイズ)” が適切です。カジュアルな場面では “merch” という略称もよく使われます。

Aさん
At live venues, they often sell the artist’s original merchandise.
訳)ライブ会場では、アーティストのオリジナルグッズをよく売っています。

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「オリジナル」の言い換え表現・類語表現

「オリジナル」の言い換え表現・類語表現

日本語でのオリジナルにニュアンスが近い表現としては “exclusive” と “our own” が挙げられます。文脈やニュアンスによっては、original よりもこれらの方が相手に上手く伝わる可能性があります。

ここでは、これらオリジナルの言い換え・類語表現について、詳しく確認していきましょう。

exclusive

そのお店でしか扱っていない限定品を表現したい場合は、“exclusive” が適切です。

exclusive は「除外する」という意味の exclude から派生した言葉で、「独占的、排他的」といった意味を表します。そのため、日本でよく宣伝される「他のお店では手に入らないオリジナル商品」を表現したい場合は、original より exclusive の方が適切だといえるでしょう。

Aさん
Actually, this bag is an exclusive item only available in our store.
訳)実はこのバッグ、当店でしか売っていないオリジナル商品なんですよ。

our own

自分たちでデザインや設計をしていることを伝えたい場合は “our own” が便利です。

our own を直訳すると「私たち自身の」となりますが、お店の人が使うと「このお店で独自に作りました」というニュアンスになります。

先ほどの exclusive の場合は、お店以外で作ったものを独占的に仕入れているイメージですが、our own の場合は、仕入れでなく、お店の関係者が作っているイメージです。

Aさん
The hats you see here are our own, as they are made by our store owner.
訳)ここにある帽子は、うちの店主が作っているので、当店オリジナルのものなんです。

まとめ

今回は、オリジナルを英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。

オリジナルは英語でも同様に “original” です。主に「最初の」「原本」「独創的」という意味で使われるため、日本語とほとんど同じ意味で使えるといえるでしょう。

ただし文脈によっては、他では扱っていないことを意味する “exclusive” や、自分たちが作っているという意味の “our own” を使用する方が、より日本語のオリジナルに近いニュアンスになることもあります。

今回ご紹介したことを参考に、英語でも色々なオリジナルを表現していきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!