「宿題はもう(既に)終わったの?」
「完了すべきタスクは既に全て終了しています。」
↑のように、なにか終えるべきものに対して「既に」という言葉は、ビジネスシーンやプライベートを問わずよく使いますよね。
そんな「既に」は、英語ではなんと言うのでしょうか?
この記事では、「既に」を意味する英語表現を、例文付きで紹介します。
例文付きで紹介することで、実際に使われる英文の形で触れ、体感的に経験することで丸暗記に頼らない学びが期待できるからです。
この記事を読み終わる頃には、「既に」を英語で適切に使えるようになっているのでぜひ最後まで読んでください。
「既に」を意味する2つの英語
「既に」を表す英語として、以下2つの表現が役に立ちます。
- Already
- Yet
どちらも学校で習う表現なので、見覚えがある人が多いでしょう。
順番に見ていきましょう。
1.Already 「既に」を意味する英語
「既に」を意味する英語の一つにAlreadyがあります。
「既に」を英語に翻訳するとまず真っ先に出てくるのが「Already」ですね。
Alreadyは「既に」を翻訳して真っ先に出てくるだけあり、肯定文、否定文、疑問文で使うことができ、幅広く使えるのでとても便利な表現だと言えます。
例文↓
- I’ve already eaten lunch, so I’m not hungry.
私は既に昼食をとったので、お腹は空いていません。 - Has she already left for the airport?
彼女は既に空港に向かったのですか? - He has already seen that movie, but he’s willing to watch it again.
彼はその映画を既に見ていますが、もう一度見る気です。
【補足】↑の例文を見ると、3つとも現在完了形が使われているのがわかります。
Alreadyの持つ「既に」の意味が、現在完了形と相性が良いので、現在完了形とセットで使われる場合が多いわけですね。
ただし「いつでも現在完了形と一緒に使う」というわけではなく、以下の例文のように現在形や過去形で使うこともできます。
- He already knows the answer.
彼は既に答えを知っている。(現在形) - They already finished the project.
彼らはもうプロジェクトを終えた。(過去形)
ですので、「Alreadyを『既に』の意味で使う時、現在完了形と相性が良い。ただし、文脈によって現在完了形を使わないこともある。」という認識をするとOKです。
2.Yet 「既に」を意味する英語
「既に」を表す英語表現には、もう一つ「Yet」を使った表現もあります。
Yetを使った「既に」の表現も学校英語で習いましたね。
Yetは疑問文で使われる場合に「既に」の意味で使われます。
例文↓
- Have you finished your book report yet?
あなたはもう既に書類による報告を終えましたか? - Has the package arrived yet?
その荷物はもう既に到着しましたか? - Have you had lunch yet?
昼食はもう既にとりましたか?
「Already」と「Yet」の 違い
前項で「既に」を表す英語表現として「Already」と「Yet」の2つを紹介しました。
同じ「既に」という日本語訳になる「Already」と「Yet」ですが、それぞれ違いはあるのでしょうか?
AlreadyとYetには、主に以下の違いがあります。
- 使われる文章の「形」の違い
- 「意味」の違い
順番に見ていきましょう。
1.使われる文章の「形」の違い
AlreadyとYetには、使われる文章の「形」に違いがあります。
Alreadyは肯定文、否定文、疑問文と幅広い文章の形で「既に」を意味するのに対して、Yetが「既に」を意味する場合は疑問文と否定文で使われる場合がほとんどです。
Alreadyの例文↓
- They have already visited that museum twice.
彼らはその博物館に既に2回訪れました。(肯定文) - They haven’t already finished the project.
彼らはまだプロジェクトを終えていない。(否定文) - Have you already met our new neighbor?
もう新しいお隣さんには会いましたか?(疑問文)
Yetの例文↓
- Has the package arrived yet?
その荷物はもう到着しましたか?(疑問文)
AlreadyとYet、両者の「文章の形の違い」は、以下の項でお伝えする「意味」の違いから来ています。
2.「意味」の違い
AlreadyとYetでは、「既に」を意味する場合の「文章の形」に違いがあることを前項でお伝えしましたね。
AlreadyとYetで文章の形に違いがあるのは、AlreadyとYet両者に「英単語としての意味の違い」があるからだと言えます。
Alreadyがそのまま「既に」を意味する英単語であるのに対して、Yetは元々「まだ」の意味が強い英単語だと言えます。
ストレートに「既に」を意味するAlreadyが、肯定文、疑問文、否定文と幅広く使えるのに対して、「まだ」の意味が強いYetが「既に」を意味する時に文章の形が制限されるのは納得できますよね。
Yet本来の意味の例文↓
- The package has yet to arrive, but it should be here soon.
荷物はまだ届いていないが、もうすぐ届くはずです。(肯定文)
(日本語訳は否定文のような意味ですが、英文では肯定文として書かれています) - I haven’t finished my homework yet.
まだ宿題を終えていません。(否定文)
Yetは「まだ〜してないんですか?」の意味から、転じて「もう〜しましたか?」の意味で使われているイメージです。
「not yet」はどんな意味?
Yetを使った文章に対して「Not yet」や「No, not yet」と返すのを見たことがあると思います。
Not yetやNo, not yetは「いいえ、まだです。」の意味で使われます。
Yetを使った疑問文では「まだ〜していませんか?」「もう既に〜しましたか?」の意味で使われます。
「まだ〜していませんか?」や「もう既に〜しましたか?」への返答なので、「いいえ、まだです。」の意味になるわけですね。
例文↓
訳)宿題はもう終わったの?
訳)いいえ、まだです。まだ取り組んでいます。
訳)出発の準備はできた?
訳)いいえ、まだです。もう少し時間が必要です。
訳)私が送ったメール、受け取りましたか?
訳)いいえ、まだです。まだ受信トレイをチェックしていません。
まとめ
この記事では、「既に」を意味する英語表現を、文章での使い方や意味の違いも含めて例文付きで紹介しました。
ここまでお読みのあなたは、「既に」を意味する「Already」と「Yet」を、それぞれ適切な使い方で使えるようになっているでしょう。
この記事でお伝えした内容が、あなたの英語表現をより豊かにできれば幸いです。