今回のテーマは「レディース」です。日本では色々なシーンで女性用のことをレディースと言いますが、英語でもまったく同じなのか、違う表現が使われるのか、詳しく解説していきます。
また、記事の後半では「女性」や「女の子」の英語での呼び方についても、一覧形式でご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
それでは、早速始めていきましょう!
「レディース」は英語でも同じでOK?
日本で女性ものの洋服などでよく使われる「レディース」は、英語でも ladies’ と言います。
ただし、そこには3つの注意点があります。それは「①発音」「②綴り(スペル)」、そして「③表すニュアンス」の3点です。1つずつじっくり確認していきましょう。
英語のレディースの注意点①:発音
英語の ladies’ という表現は、日本語のレディースと発音が違う点にまず注意が必要です。
ladies’ の発音記号は「ˈleɪdiz」で、カタカナだと「レイディーズ」に近い発音になります。そもそも lady が英語では「レイディ―」と発音するのと、複数形の s が「ズ」と濁った音になるので、日本語のレディースとは全然違う響きになるのです。
英語のレディースの注意点②:綴り(スペル)
日本人は英語の ladies’ の綴りをよく間違えてしまいがちなので、注意が必要です。
まずよくやりがちなのが lady’s の形。こちらは女性を表す単数形 lady が使われているので、「1人の女性の」という不自然な意味になってしまいます。
続いてありがちなのが ladys の形。lady のように子音+yで終わる単語は、複数形にする際にyをiに変えなければならないので、複数形の正解は ladies となります。
そして最後に注意が ladies’ の形。lady の複数形 ladies に「~の」を表す ‘s を付けるので、理屈上は ladies’s となり、このような場合は最後のsが省かれて ladies’ が正しい形となります。
長々説明しましたが、ladies’ は日本人が特に綴りを間違えやすい要注意単語なので、この機会にぜひ正しい綴りと、他が間違っている理由を覚えておきましょう。
In Japan, they often write “ladie’s” or “lady’s,” which are incorrect spellings, right?
訳)日本ではよく ladie’s とか lady’s とか、間違った綴りで書かれてるよね。
Yeah, that’s true. We understand the meaning, but it makes me want to correct it when I see it.
訳)そうだね。意味はわかるからいいけど、見ると正しい綴りに修正したくなっちゃう。
英語のレディースの注意点③:表すニュアンス
最後に要注意なのが、ladies’ と日本語のレディースでは、表すニュアンスに違いがある点です。
日本では女性服を表す際によく「レディース」が使われますが、英語では代わりに women’s が使われます。男性用が men’s なのに対しての women’s なので、むしろわかりやすいといえるでしょう。
ちなみに women’s の読み方は「ウィメンズ」です。「ウーメンズ」と読むのは誤りなのでご注意ください。
英語圏で ladies’ と言うと、女性への敬意を表す礼儀正しいニュアンスになります。そのため、トイレ(ladies’ restroom)やラウンジ(ladies lounge)などを指す際に使うのは問題ありません。しかし、女性服に対して ladies’ fashion などと言うと、ハイソできれいめな洋服ばかり取り揃えたお店のようなニュアンスになってしまうので、women’s を使う方が無難だといえるでしょう。
I feel uncomfortable seeing the use of the term “ladies” even in fast fashion women’s clothing in Japan.
訳)日本では、ファストファッションの女性服にも「ladies」って書いてあるから、違和感を覚えるよ。
I see your point. It somehow makes me feel like I’ve wandered into a department store’s ladies clothing section.
訳)わかる。なんだかデパートの婦人服売り場に迷い込んだような気分になる。
【結論】英語で「レディース」は何て言う?
以上のことをもとに結論づけると、英語でレディースと同等の意味を表したい場合、洋服であれば women’s(ウィメンズ)を、場所などを表す際は ladies’(レイディーズ)と言うのが適切です。
どちらにせよ、レディースと発音してもまず通じないので、くれぐれも注意が必要です。
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「女性」や「女の子」など、女の人の呼び方を一覧で確認
日本では女の人を表す際、「女性」や「女の子」、「御婦人」などと色々な呼び方をしますが、それは英語でも同じです。年齢などに応じて、以下のように呼び分けています。
呼び方 | 意味 | 使われ方の特徴 |
girl(ガール) | 女の子 | 特に10代の若い女の子を指す際に使われる |
lady(レイディ―) | 女性(フォーマル) | 主に20代以上の大人の女性を指す際に使われる |
ma’am(マム) | ご婦人、お嬢さんなど | 年齢を問わず、初対面の女性に呼びかける際に使われる |
また、女性に対して「○○さん」と苗字で呼ぶ際には、以下の敬称が使い分けられます。
敬称 | 使われる相手 |
Mrs.(ミシーズ) | 既婚の女性 |
Miss(ミス) | 未婚の女性 |
Ms.(ミズ) | 既婚・未婚を問わず女性全般 |
なお、現代では女性の既婚・未婚がわかりにくくなったこともあり、Mrs. や Miss を使わず、一律で Ms. を使うケースも増えてきています。
【補足】female の意味とは?
女性を表す英語に “female” もありますが、こちらは主に生物学的に女性であることを表す際に使われます。そのため、たとえば病院の診断書だったり、パスポートの性別欄だったりと、比較的フォーマルかつ限られたシーンでしか使われることはありません。
英語では、生物学的な性別を “sex(セックス)”、社会的な性別を “gender(ジェンダー)” と言いますが、female はそのうちの sex 側の性を表します。
日常生活においては、sex よりも gender の方が重視され、sex について語るのは失礼にあたることもあるのでくれぐれも注意しましょう。
In daily life, biological sex, male or female is not very important.
訳)日常生活において、男性か女性かといった生物学的な性別はほとんど重視されません。
It becomes necessary to confirm it only when going to the hospital or boarding a plane.
訳)確認が必要なのは、病院に行ったり飛行機に乗ったりするときくらいですね。
まとめ
今回は「レディース」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
レディースは英語でも ladies’ ですが、女性への敬意が込められた表現なので、使いどころが限定されます。女性服などと言いたい場合は ladies’ よりも women’s の方が適切だといえるでしょう。
今回ご紹介したことを参考に、女性のものを表す言葉を英語で適切に使い分けていきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!