「あなたたちに向けて言っている」
「あなたたちに会えて嬉しい」
「あなたたちで行ってきたら?」
など会話の中でよく出てくる「あなたたち」を、英語では何と言うか知っていますか?

英語の”you”は、「あなた」と「あなたたち」の両方の意味を持っているので、複数形の「あなたたち」に”you”を使っても何も問題ありません。

しかし、映画やドラマ、ネイティブ同士の会話を聞いてみると、”you”以外の表現がたくさん使われていることに気づくでしょう。

そこで今回は、「あなたたち」を意味するさまざまな英語表現と使い分け方を紹介します。

「あなた」と「あなたたち」はどちらも”you”

「あなた」と「あなたたち」はどちらも”you”

英語は日本語に比べて単数形と複数形が明確に区別されている言語です。

英語で「私」は”I”、「あなた」は”you”、複数形になると”I”は”we”に変化します。

では、「あなたたち」は何と言うのでしょうか。

ほとんどの英単語は複数形の場合”s” がつきますが、”you”は単数でも複数でもスペルが変わりません。

フォーマルな場面やビジネスシーンなど、特にかしこまった状況において、「あなたたち」は”you”で表すのが正解です。

Aさん
I would be happy if you could come.
訳)あなたたちが来てくれたら嬉しく思います。
Aさん
We want to contribute to the success of your business.
訳)私たちはあなた方の事業の成功に貢献したいと考えております。

「あなたたちのもの」と言いたいときは、単数・複数にかかわらず”yours”を使います。

Aさん
Is this package yours?
訳)この荷物はあなたたちのものですか?

「あなたたち自身」と言うときは、単数形と複数形で異なる単語を使うので覚えておきましょう。

Aさん
Take care of yourself.
訳)(あなたの体を)お大事にね。
Aさん
Don’t hurt yourselves.
訳)(あなたたちは)ケガをしないようにね。

「あなたたち」に”you”を使わない理由

「あなたたち」に”you”を使わない理由

「あなたたち」を意味する”you”は、じつは口語表現としてはあまり一般的ではありません。

ネイティブ同士の会話では、「あなた」と「あなたたち」をはっきりと区別し、違う言葉で表しています。

友達や親しい間柄でよく使われているのが、”you guys”や”you all”といったフランクな言い回しです。

「あなたたち」と言うときに”you”を使わない理由としては、下記の2つが考えられます。

  • 誰を指しているのか曖昧
  • 「世間一般的には」を意味する”you”との違いがわかりにくい
例文1
A:  I found a stain on my favorite scarf! What have you done?
訳)お気に入りのスカーフにシミがあったんだけど。あなた(たち)一体何をしたの?
B:  I found a stain on my favorite scarf! What have you guys done?
訳)お気に入りのスカーフにシミがあったんだけど。あなたたち一体何をしたの?

例文1の場合、3人の子どもたちが絵の具で遊んでいて、母親のスカーフを汚してしまった状況で、Aだと誰に向けた言葉なのかがはっきりしません。

Bのように”you guys”と言うことで、子どもたち全員に向けて言っているのだということがすぐにわかります。

例文2
A:  You have to wear a uniform in school.
訳)一般的に、学校では制服を着なければなりません。

B:  You guys have to wear a uniform in school.
訳)君たちは、学校で制服を着なければいけないよ。

例文2の場合、Aは世間一般論なのか、生徒たちに向けて言った注意なのか判断がつきにくいですが、Bは生徒たちに向けて言ったことだとはっきりわかります。

英語では、一般論を述べるときの主語に”you”を使うことが非常に多いので、誰に向けて言われているのか、一般的な常識を言っているのか判断できるようにしておくことが重要です。

「あなたたち」を意味する英語

「あなたたち」に”you”を使わない理由

”you”は「あなた」と「あなたたち」どちらも表すと述べましたが、「あなたたち」を意味する英語はほかにもたくさんあります。

ネイティブの会話でよく使われる表現を紹介します。

you guys

”you guys”は、「あなたたち」を表す最もメジャーな表現です。

フォーマルシーンを除いて、いろいろな場面でよく登場するので、まずは”you guys”を覚えておくと役立ちます。

単数形の”guy”は、「男性」や「奴」という意味ですが、複数形の”guys”になると男女どちらにも使える「あなたたち」という意味に変わります。

とても使いやすい反面、フレンドリーな言い方になるので、かしこまった場面や目上の人と話すときには使わないようにしましょう。

Aさん
What are you guys doing here?
訳)あなたたち、ここで何をしているの?
Aさん
What do you guys want to eat for lunch?
訳)みんな、お昼は何食べたい?
Aさん
You guys, let’s go already!
訳)みんな、はやく行こう!
Aさん
Hey, you guys! Where is the central station?
訳)ねえ、君たち!中央駅ってどこにあるの?

you all

”you all”は、アメリカ英語でよく使われる表現です。

”you”(あなた)+”all”(すべて)=”you all”(あなたたち)と、日本語直訳でもわかりやすいので覚えておくと役立ちます。

ただし、”you guys”と同様にカジュアルな言い回しのため、ビジネスやフォーマルシーンでの使用は避けましょう。

Aさん
Where are you all from?
訳)あなたたちはどこの国の出身なの?
Aさん
Would you all please have a seat?
訳)みんな、座ってくれるかな?
Aさん
I want to ask you all for a favor.
訳)あなたたちに頼みたいことがあるんだ。
Aさん
Can you all come to my party this weekend?
訳)今週末のパーティーにはみんな来られるかしら?

テキサス州やヴァージニア州、ケンタッキー州、フロリダ州などの、アメリカ南部で話されている方言で、”you all”を略した”y’all”もよく使われます。

Aさん
Howdy, y’all!
訳)調子はどうだい?
(”Howdy”は”How do you do”を省略したスラング)
Aさん
What do y’all think about this problem?
訳)この問題について、みんなはどう思う?

you+数詞

”you”+数詞で、「あなたたち」の人数を表す言い方もあります。

「あなたたち2人」なら”you two”、「あなたたち3人」なら”you three”となります。特にその場にいる人数を強調して呼びかけたい場合に使われる表現です。

Aさん
Why don’t you two go?
訳)あなたたち2人で行ってきたら?
Aさん
Here’s something I would like to remind you two.
訳)あなたたち2人に忠告しておきたいことがあるの。
Aさん
What are you three going to do this weekend?
訳)あなたたち3人の今週末の予定は?
Aさん
You three, can you help me?
訳)そこの3人、私を手伝ってくれない?

you lot

イギリス英語でよく耳にする”you lot”は、とてもカジュアルな言い方で、目上の人が呼びかけるときや叱るときに使う表現です。

この場合の”lot”は、”a lot of”や”lots of”と同じ「たくさんの」「大勢の」という意味で使われています。

かなりくだけた表現なので、使う相手には注意しましょう。

Aさん
Where on earth have you lot been?
訳)あなたたちは一体どこにいたの?
Aさん
You lot! Get out of here now!
訳)君たち!今すぐここから出るんだ!

まとめ

「あなたたち」を意味する英語とともに、相手別で正しく使い分けられるような表現を紹介しました。

”you”は単数形でも複数形でも使える便利な単語である反面、対象や相手の人数によって俳味が曖昧になりがちです。

ビジネスやフォーマルシーンを除いて、家族や仲間内では「あなた」と「あなたたち」を明確に使い分けることが大切です。

”you guys”や”you all”をはじめ、数詞をつけた”you two”や”you” three”など、いろいろな表現を知っておくことで、会話のバリエーションがさらに広がることでしょう。