日頃、叫ぶことはそれほどないかもしれません。いやいや、そんなことは無いと言われるでしょうか?子どもが叫ぶし、自分も大声で叫ばなければいけないときもある、確かにそうですね。
この「叫ぶ」、英語表現になるといかがでしょうか?
叫びの状況によって、いくつかの英語を使い分ける必要があります。
そこで、この記事では英語「叫ぶ」について紹介します。
ぜひ、日常英会話に使える表現を増やしていきましょう。
「叫び」や「叫ぶ」に当たる英語
叫ぶと言うと、なんだかストレスのあるネガティブな行動のように考えがちですが、試験に合格した!試合に勝った!と興奮するシーンで喜びの感情によって叫ぶこともあります。
ではさっそく、叫びや叫ぶの英語の紹介を進めていきましょう。なお、”叫び”と”叫ぶ”には共通して使われる単語があります。
「叫び」の英語7選
叫びというときには名詞になります。
名詞の叫びには、以下の7つの単語を紹介しましょう。
- shout 叫び声・大声
- scream 叫び声・悲鳴・金切り声
- screech 金切り声
- cry 叫び声・わめき声・泣き声
- roar 叫び声・わめき声・泣き声・怒号・怒声
- yell 叫び声
- call 叫び声
たくさん単語がありますが、roarは特に恐竜の雄叫びのような叫びに使われます。
「叫ぶ」の英語8選
一方、叫ぶというのは行動ですので動詞です。
そこで、以下8つをみていきましょう。
- shout 叫ぶ・大声を出す
- scream 叫び声を上げる・悲鳴をあげる・キャーと叫ぶ
- screech 甲高い声を上げる
- cry 叫ぶ・わめく・大声で呼ぶ
- cry out 叫ぶ・大声を上げる・泣き叫ぶ
- roar(怒りや苦しみなどで)大声で叫ぶ・怒鳴る
- yell 大声を上げる・怒鳴る
- call 叫ぶ・大声で言う
叫ぶ理由によって様々な表現があることが分かります。
ちなみに、嬉しいことがあったときの「やったー!」という叫びにはいくつもポジティブなフレーズがあります。
次では”叫ぶ”のメインとして考えられる「shout」と「scream」について解説をしましょう。
「shout」と「scream」の違いや使い方
「shout」「scream」どちらも、日本語でシャウト!スクリーム!とカタカナで使われることもある言葉です。
これらの単語には使い方に違いがあります。
shoutの使い方と例文
shoutは”叫ぶ”の一般的な表現で、高めの声を意味します。騒がしい場所などで離れている人に大きな声で声がけをするようなとき、何か子どもが危ないことをしようとするのを止めるときに思わず叫んだといったように、大声で注意を引く場合に使われます。
時制の変化はshout-shouted-shoutedです。
The coach shouted at the player during the game.
訳)そのコーチは試合中、選手に叫んだ。
The mother shouted at her daughter because she was running with a pen.
訳)娘がペンを持って走っていたため、母親は大声を出した。
叫ぶときは相手がいることが多いですが、2つの例文から分かる通り、shouted at ◯◯にして◯◯に叫ぶ対象を入れて使いましょう。
Don’t shout please!
訳)叫ばないでください。
There are many important things for kendo. One of them is shouting.
訳)剣道にとって大切なことはたくさんあります。その一つが気合です。
イギリスで剣道道場を運営している筆者にとっては、実はshoutingは日常的に使う言葉です。shoutingを剣道でとても大事な”気合”として使うためです。子ども達には、学校ではダメだけど、シャウトして叱られないのは剣道だよなんて話します。
screamの使い方と例文
screamを使う場面は、恐怖、パニック状態、怒りといった強い感情をもったときです。こういったときの叫びは怒ったときなどの対処法になります。
時制の変化はscream-screamed-screamedです。
My sister is a scaredy cat and screams often, even for small things.
訳)妹は怖がりで、ほんの些細なことでもよく叫びます。
ちょっとのことでも怖がったり、泣いちゃう人がいますが、scaredy cat=怖がりや・弱虫・臆病者で表現できます。
My son began to scream horribly, so I gave him hug to make him calm.
訳)息子がひどく叫び始めたので、落ち着かせるために抱きしめました。
息子は大嫌いな虫を見たのか、指をドアにでも挟んでしまったのか、どちらにしても何かでパニックになって叫び始めてしまったと予想できます。こんなときにはハグが効果的です。
screamの意味 スラングバージョン
screamにはスラングとしての意味があります。
非常におもしろい人、または何かの物事を指します。
スラングscreamはめちゃ面白い人
名詞としてのscreamは、ネイティブの英語に近づくためにもぜひ一つ覚えたいスラングになります。
皆さんの周りにも、ユーモアがあって楽しい人がいませんか?そんな人のことをscreamで表現できます。
My math teacher is a real scream.
訳)数学の先生は本当に面白いよ。
I can’t stop laughing when I have chat with her. She is a real scream and never serious.
訳)彼女とおしゃべりしていると笑いが止まらないのよ。彼女ってめちゃ面白いくって、決してシリアスにならないの。
恐怖、パニック状態、怒りから悲鳴を上げるときに使うscreamが、スラングになると逆にエンターテイメントで楽しい人や物事を表すのはおもしろいですね。
もし、あなたが外国人からscreamだと言われたら、それは恐ろしい人ではなく面白くて楽しい人という褒め言葉です。
「大声で叫ぶ」と言うときの英語
叫ぶときは小さな声ではなく、そもそも大きな声ですることになります。
この大声でというときにぜひ覚えたい単語があります。
「大声で」の英語はloudly
”叫ぶ”に大声でという情報を追加する場合に、副詞を使ってみましょう。
loudlyは「大声で・騒々しく・派手に」という意味を持つ副詞です。aloudという副詞もありますが、こちらは「声を出して・声に出して」という意味です。
loudlyの使い方を例文で紹介
それでは、loudlyの具体的な使い方を例文で紹介しましょう。
I had to shout loudly at my friend in the crowded station, because he was going in the wrong direction.
訳)混雑した駅で、友達が間違った方向に進んでいたので、私は大声で叫ばなければならなかった。
My boss screamed loudly in the meeting in front of everyone.
訳)上司は会議中に全員の前で大声を出しました。
この上司は会議の内容が思い通りのものでなかったのか、感情的に大声を出してしまったようです。かなり強い感情です。
「悲鳴」の言い換え表現
恐ろしいとき、驚いたときなどに上げる叫び声を「悲鳴」と言います。
悲鳴をscreamで表現
すでに出てきているscreamを使うと、悲鳴の英語になります。
I screamed when I found my husband standing behind me. He made me jump!
訳)夫が後ろに立っているのを見つけたとき、キャーと叫んでしましまった。びっくりした~!
He made me jumpは直訳であれば彼は私にジャンプさせた、となりますが、これをびっくりしたという意訳になります。ネイティブもよく使うフレーズです。
悲鳴をsquealで表現
squealには、悲鳴そのもののや、キーッというような長く甲高い音の意味があります。人の声でだけでなく、ブレーキを急に踏んだときのキキーッといった音にも使われます。
screamに置き換えて、squealも使えるようにしましょう。
Suddenly there was a bump sound and we heard a terrible squeal.
訳)突然、衝突音があり、ひどい悲鳴が聞こえたんです。
There are so many scenes with squeals in the horror film.
訳)このホラー映画には、悲鳴を上げるシーンがたくさんあります。
叫ぶの英語 使い分けをしよう
最後に、叫ぶという表現の使い分けについてまとめてみましょう。
よく比べられる単語としては、すでに解説したshoutとscreamですが、その違いを覚えていますか?
「叫ぶ」をニュアンスで使い分ける
ここでは、shout・scream・yell・cry outの4つについて紹介します。
shout
”叫ぶ”のもっとも代表的な表現。相手に声が届きにくい、相手の注意を引きたいといったシーン、または怒鳴るときに大声になるときにも使います。
scream
恐怖、パニック状態、怒りといった強い感情をもったときです。このため、悲鳴をあげるときにも使われる単語です。
yell
通常は怒っているとき、痛みを感じているときに使われますが、試合観戦など興奮して叫んだり大きな音を立てるときにもyellで表現します。
cry out
cryは皆さんにも馴染みのある単語で”泣く・涙を流す”ですが、叫ぶ、わめくという意味も持っています。cry outにすると「泣き叫ぶ・大声をあげる」になり、痛み・恐怖・驚きなどによって叫ぶときに使われます。
まとめ
ただ叫ぶと言っても、様々な表現があることが分かりました。
先日、自宅の庭で鳩の死骸を見つけました。きっとキツネにやられたと思うのですが、ついscreamしてしまいました。こんな時こそ、screamです。
英語「叫ぶ」の使い分け、ご参考になっていれば幸いです。