方向や方角を表現するときに使う「東西南北」。

道案内などにもよく使われる単語ですが、英語でとっさに言えますか?

「南西」や「北東」という表現や「〜地方の北部」、「ロンドンの〜km 南」など、方角を使って場所を説明することもよくありますね。

「日本語はスムーズに出てくるけど、英語はなかなか出てこない…」なんて方も多いはず。

そこで今回は、「東西南北」などの方位や方角の英語表現をご紹介します。

方角や方位って英語で何という?

方角や方位って英語で何という?

「方角」と「方位」、どちらもよく似た単語ですが、意味の違いを簡単に確認しましょう。

方角」はある点を基準として、東西南北で表した方向です。

一方「方位」は東西南北を基準として定めた方角を意味します。

日本語では微妙にニュアンスが異なる「方角」と「方位」ですが、英語ではそのような違いはありません。

「方角」と「方位」はどちらも英語では「direction」。

そのため、方向感覚は「sense of direction」です。

方向音痴の人はこんな表現を覚えておくと便利かもしれませんよ。

Aさん

I have no sense of direction.

わたしは方向感覚がない。

4方位や8方位の英語表現は?

4方位とはズバリ「東西南北」の4つの方向のこと。

英語の「4方位」の表現はいくつかあります。代表的なものをご紹介しますね。

  • cardinal directions
  • cardinal points
  • the four points of the compass

この「cardinal」とは「非常に重要な、基本的な」という意味を持つ形容詞です。

東西南北」は確かに「基本的な方向」です。

3つめの「compass」は方位磁針のこと。「方位磁針の4つの方向」といえば「東西南北」が思い浮かびますね。

方位には「東西南北」だけでなく、「北東」や「南西」なんて表現もあります。

このように4方位に中間の方角を付け加えたものを「8方位」といいます。

8方位」は「intermediate directions」。

中間の」という意味を持つ「intermediate」は「8方位」を表すのにピッタリですね。

ほかにも「intercardinal directions」や「ordinal directions」と呼ばれることもあります。

方位を表す英語表現を確認しよう

具体的な方位の英語表現を確認しましょう。

cardinal directions

まずは、基本の4方位を確認しましょう。

North
South
East
西 West

東西南北」をしっかり覚えるまで時間がかかりませんでしたか?定着するまで時間がかかるのは英語圏でも同じこと。

英語圏の小学校では、「東西南北」を「Never Eat Soggy Waffles.」と教わるそうです。 soggyとは「べとべとした、ふやけた」という意味で、「Never Eat Soggy Waffles.」は「べとべとのワッフルは食べるな」。

それぞれの単語の頭文字が「Never Eat Soggy Waffles.」で北から時計回りの方角を表しています。

ほかにも

Never Eat Sour Watermelon. 「酸っぱいスイカは食べるな」

Never Eat Spider Webs. 「蜘蛛の巣は食べるな」

などという覚え方があるそうですよ。

ちなみに日本語では「東西南北」ですが、英語では「北南東西」の順番。

英語では「north, south, east and west」と言います。eastwest の間に「and」を入れるのがポイント!忘れないように気をつけてくださいね。

intermediate directions

8方位の英語表現も確認しましょう。

北東 Northeast
南東 Southeast
北西 Northwest
南西 Northeast

8方位のポイントは、「north east」と二つに分けないこと。

スペースなしに「northeast」と一語としてください。

方位の表現 略したパターンもチェック

方位磁石や地図などでは、頭文字で略して表示されることの多い方位。

略した表現も一緒に覚えてしまいましょう。

N
北東 NE
E
南東 SE
S
南西 SW
西 W
北西 NW

必ず大文字で書くのがポイントです。

地図上では「N(北)」のみが表示されていることも多いです。

方角を使った場所の表現を確認しよう

方角を使った場所の表現を確認しよう

日常会話では場所を説明するシーンがよくありますね。
そんなときも方角を使うとスムーズに場所を伝えることができます。
ここでは、方角を使った場所の表現を確認しましょう。

「~の北にある」や「~北西にある」

「AはBの北にある」や「CはDの南にある」の英語表現を確認しましょう。

Utsunomiya is located north of Tokyo.
宇都宮は東京の北にある。
Kyoto is northwest of Osaka.
京都は大阪の北西にある。

位置を表すのによく使われるのが「be located」。「~に位置する」をいう意味です。2つ目の例文のようにbe動詞を使って表現することもできます。

「~の10km南」

距離と方角を使って位置を説明するときは次のような表現を使います。

The museum is located 3km north of the station.
美術館は駅の3km北にある。

Kamakura is about 50km southwest of Tokyo.
鎌倉は東京の約50km南西にあります。

「北部」「南部」「東部」「西部」

方角ではなく、ある地域の中の「東部」や「北部」というときも方角を使って表現します。

That shop is in the west of the town.
その店は街の西部にあります。

Okinawa is located in the south of Japan.
沖縄は日本の南部にあります。

ポイントは「the」がつくこと。「in the north of …」 とtheも一緒に覚えておくのがおすすめです。

東西南北の形容詞的な使い方

東西南北を形容詞として使いたいときはそれぞれの方角に「~ern」をつければOKです。

Northern
Southern
Eastern
西 Western

The airport is in the western part of the city.
空港は市の西側にあります。

His home is located in the southern part of the city.
彼の家は市の南部にあります。

northernsouthernには注意が必要な場合もあります。

I want to go to South America.
I want to go to southern America.

この2つの文の違い、わかりますか?
① の文の「South America」は「南米」を意味し、ブラジルやペルー、チリなどの国へ行きたいという意味です。
一方、②の「southern America」が意味するのは、テキサスやフロリダなどのアメリカ南部
同じような文でも行先が全く異なるので気を付けてくださいね。

まとめ

今回は英語の「東西南北」の表現についてご紹介しました。「東西南北」は地図を見るときだけでなく、道案内や待ち合わせなどの日常会話にもよく使う単語なのでしっかりマスターしておきましょう。
場所を表す表現はとっさには出にくいので、日ごろから自分がいる場所の英語表現を意識するのもおすすめですよ。