皆さんの部屋は片付いていますか?定期的に片付けたり、掃除をしなければ大変なことになってしまいますが、この時に使う「片付ける」は英語でどう言うのでしょうか。実は、「片付ける」と一言で言っても英語ではたくさんの動詞があります。熟語として使うものも多く、そのニュアンスを間違うと相手に伝わりにくくなったり、誤解されてしまうことがあるので慎重に覚えていきましょう!

「しまう」はput away/put back

「片付ける」というのは、掃除機をかけることではなく、散らかっているモノをしまうことですよね。それに対応するのがPut awayやPut backになります。

Putは「置く」という動詞で、Awayは「離れたところに」という意味。Backは「元の場所に」という意味なので、これらをまとめれば「片付ける」という意味ができます。

一般的に「片付ける」と言いたいのなら、これらの熟語を使えば伝わるでしょう。散らかったモノを元の場所に戻す行動全般を指しますからね。

取り去るならclean up/clear

取り去るならclean up/clear

Clean upもClearも先ほどのPut awayやPut backとほぼ同じ意味なのですが、散らかっているモノを取り除いてキレイにするという意味合いが強いところが一番の違いですね。

「clean up the room」と言えば「部屋を片付ける」となります。また、「後かたづけをする」というニュアンスも含むので、食事を終えた後にテーブルを片付ける時などにぴったりの表現です。

Aさん
OK, now let’s clean up the table.
訳)オッケー、じゃあテーブルの上を片付けようか
Bさん
Oh no! I don’t want to!
訳)ええ!嫌だやりたくないよ!

整頓する時はtidy up/organize

Tidy upとOrganizeは全然見た目が違う単語じゃないかと思うかもしれませんが、「片付ける」という意味で使いたいのであればほとんど同じ意味を持ちます。

「片付ける」の中でも、「モノを整頓してキレイにする」といういう意味があるのがこのTidy upとOrganizeOrganizeの方は、「まとめる」や「体系づける」といった意味を持っているので、これが「整頓する」という意味で使われるのも納得できるでしょう。元の意味を知っていると、ただの部屋の片づけに使うと仰々しいなと思う人もいるかもしれませんね。

ちなみにOrganizationと名詞形になれば、「組織」となるのでこちらも覚えておきましょう。

日本語由来のKondo

最近使われるようになってきた英語で、かつ日本語由来のものもあります。びっくりですが、Kondoという日本人の苗字が「片付ける」という意味で使われているのです。一応動詞扱いだそうですよ!

由来は、近藤麻理恵さんの著作である「人生がときめく片づけの魔法」が2014年にアメリカで大ベストセラーになったことです。日本では「こんまり」さんとしてテレビなどに出演されているので、近藤さんではピンと来ない方も「こんまり」と聞けばハッとするかもしれませんね。

モノを見て、ときめくかときめかないかでモノを整理整頓していく近藤さん独特の片付け術はアメリカでも受け入れられるものだったのですね。アメリカは家が多いいため、片付けるのも大変だそうです。ただ、ベストセラーとなったのはアメリカですので、同じ英語圏でも他の国で通じるかは微妙です。その人が近藤さんのことを知っているかという個人の知識によって、伝わるか伝わらないかが決まってきますね。

Aさん
Did you kondo your room?
訳)部屋コンドウした?
Bさん
Kondo? What does it mean?
訳)コンドウ?どういう意味?

処理するならtake care of

こちらは意外ですが、実はtake care ofという熟語は「世話をする」以外にも「処理する」という意味を持っています。ですから、掃除をする時にも使える熟語であると情報をアップデートしておきましょう。

「世話をする」という意味で習った中学時代には、「処理する」という意味があることなど教えてもらえなかったのではないでしょうか。そして高校生になっても習わなかった人は多いでしょう。そのため、別の意味で使うとなると最初は違和感がありますが、徐々に慣れていくので大丈夫です。

Ofの後を省略して言われるとTake careとなるのでなんだか心配してくれたのかなと思いそうですが、実はかたづけろという意味というオチもあるので気を付けましょう。

スラングのget over

「片付けて最後まで終わらせる」と言いたい時にはGet overという熟語が使えます。これはスラングで、面倒なことは早く終わらせてしまおうという意味を持ちます。他には「乗り越える」という意味もありますね。Overが「超える」という意味を持っていますから。

終わらせることに焦点を置くならFinishでも構いません。Get overとほぼ同じ意味です。スラングではないため、あまりカジュアルに言いすぎない方が良いなと思ったらFinishの方を使いましょう。

存在を片付けるならget rid of

存在を片付けるならget rid of

掃除の時にも使えるGet rid ofは、ちょっと違った意味での「片付ける」にも使えちゃいます。「取り除く」という熟語で習ったと思いますが、モノだけでなく人を片付けちゃうことも・・・。

人に対して使う時には、「解雇する」という意味もあれば、「殺す」をいう動詞を遠回しに言っている時もあります。「あいつを片付けろ」というセリフ、ドラマや映画などでよくありますよね。使うことはないのでもっぱら作品の中で聞くだけの使い方です。

Aさん
Cathy, get rid of him tonight.
訳)キャシー、彼を今夜片付けろ
Bさん
OK boss.
訳)わかったわ、ボス

まとめ

「片付ける」と英語で言いたいならば、基本的にはPut awayやPut backを覚えておけばOKです。ちょっとニュアンスを変えたいなと思ったら、整頓することに重点を置く言い方に変えても良いですし、親しい友達に使うのであればスラングに挑戦してみるのも良いでしょう。今回は熟語が多かったので覚えにくいかもしれませんが、「必ずこれとこれはセット!」と覚えればだんだんと定着していくので、頑張って諦めずに覚えきってしまいましょう!