皆さんは帽子が好きですか? 私は大好きで、外出時には何かしらの帽子を頭に載せています。ただ、帽子って意外と場所を取るので、収納場所をどうするかが万年の悩みの1つになっています…。
さて、そんなわけで今回のテーマは「帽子」です。英語で帽子を何と言うか、種類ごとに詳しく解説していきます。
これを読めば、あらゆる帽子を英語で正確に表現できるようになりますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
「帽子」は英語で何て言う?
「帽子」を英語で表す際は、主に “hat” と “cap” が使われます。
それぞれに少し意味や定義が異なるので、順番に確認していきましょう。
帽子①:hat
帽子全般を幅広く表すのが “hat” です。発音記号は【hæt】で、「ヘァット」のように聞こえます。日本式に「ハット」と言っても文脈があれば通じますが、「小屋」を意味する “hut【hʌ́t】” に聞き間違えられる可能性もあるので注意しましょう。
hat は、基本的に「ふち(ツバ)が周囲を覆っている帽子」を表します。紳士がスーツに合わせて被る帽子を想像してもらえれば、それが hat の基本イメージになります。
しかし、hat は帽子全体を表せる言葉なので、後述する cap や、その他の帽子を hat とまとめて表現することもあります。そのため、表現に迷ったらとりあえず hat を使っておくとよいでしょう。
たとえば「劇場では帽子をお取りください」などとアナウンスする際は、通常 hat が使われます。ここで「自分のはキャップだから問題ないな」などと捉えて脱がない人は、劇場を追い出されても文句が言えないでしょう。
“Please remove your hat inside the theater,” an announcement is playing.
訳)「劇場では帽子をお取りください」ってアナウンスが流れてるよ。
I’m wearing a baseball cap, so it doesn’t apply to me.
訳)俺が被ってるのは野球帽だから、関係ないな。
Are you serious? That’s rude.
訳)本気で言ってんの?引くわー。
帽子②:cap
ふち(ツバ)が全周を覆っていない、やわらかい帽子の場合は “cap” と言います。発音記号は【kæp】で、カタカナだと「キャップ」となります。
cap の基本イメージは、野球選手が被っている帽子です。前部分に日除け用のツバが付いていますが、全体は覆っていないですよね。ちなみに、英語で「野球帽」は “baseball cap” と言います。
また、ツバが全く付いていないものも cap の範疇で、たとえば泳ぐ際に被る「水泳帽」は “swimming cap” と言います。
The lid of a plastic bottle is also called a “cap,” right?
訳)ペットボトルの蓋もキャップって言うよね。
Yeah, when we think about it, it does look like the bottle is wearing a cap.
訳)そうだね。言われてみると、ペットボトルが帽子をかぶってるみたいだよね。
結局、hat と cap の違いは?
hat と cap の違いは、ふち(ツバ)が周囲を覆っていれば hat、ふちが一部だけだったり、まったく無かったりすれば cap だとまとめられます。
しかし、これには地域差もあり、野球帽なども含めて hat と呼ぶ地域も存在します。表す意味の広さとしては「hat > cap」の関係が成り立つので、先ほども言った通り、迷った場合は hat を使っておけば間違いないといえるでしょう。
「帽子をかぶる」「帽子を脱ぐ」は英語で何て言う?
ここでは、「帽子をかぶる」「帽子を脱ぐ」という動作を英語で何と言うか、詳しく確認していきましょう。
「帽子をかぶる」in English
「帽子をかぶる」は英語で “put on a hat(cap)” と言います。ここで使われている put on という動詞は「~を身に着ける」という意味で、帽子だけでなく、メガネや靴、洋服など、幅広いものに使えます。
Are you ready to go out?
訳)出かける準備できた?
Yeah, just need to put on my hat.
訳)うん、あとは帽子をかぶるだけさ。
なお、「かぶる」という動作ではなく「かぶっている」という状態を表す際は “wear” や “have ~ on” が使われます。
put on はあくまで「かぶる」動きを表すので、使いどころを間違えると、何度もかぶり直すような不思議な意味になってしまいます。
My dad is always putting a hat on weekends.
訳)私のお父さん、休日はずっと帽子をかぶってるんだ。
Huh, is he constantly putting it on and taking it off? That sounds eerie…
訳)え、かぶったり脱いだりを繰り返してるってこと? 何それこわい…。
「帽子を脱ぐ」in English
「帽子を脱ぐ」は英語で “take off a hat(cap)” と言います。先ほどの put on と同様、メガネや靴、洋服など、幅広いものに使用できます。
なお、余談ですが、take off は別の文脈だと「(飛行機が)離陸する」という意味でも使われます。
As the plane took off, I took off my hat.
訳)飛行機が離陸すると同時に、私は帽子を脱ぎました。
You really have a thing for making puns, don’t you?
訳)相変わらずダジャレが好きだね。
「ニット帽」や「ベレー帽」など、その他の帽子は英語で何て言う?
最後に、「ニット帽」や「ベレー帽」をはじめとした、色々な帽子の種類の英語名を確認していきます。
「○○ hat」や「○○ cap」と表現できるものもあれば、まったく違う単語が使われるものもあるので、ぜひ覚えておきましょう。
「ニット帽」in English
「ニット帽」は英語で “beanie” と言います。発音記号は【ˈbiːni】で、カタカナだと「ビーニー」と読みます。
beanie はもともと、整備工の人などが安全のため、頭にツバ無しの野球帽をかぶったのが起源だとされています。頭頂部にある天ボタンがまるで豆(bean)に見えたことから、「豆っぽい」というイメージで beanie と呼ばれるようになりました。
また、裾部分を折り返して着用するニット帽の場合は “watch cap” とも呼ばれます。これは、海軍兵が甲板で見張り(watch)をする際、防寒のために被っていたことが由来とされています。
「ベレー帽」in English
ウールなどで作られた、薄くて丸いフォルムが特徴的な「ベレー帽」は、英語で “beret” と言います。発音記号は【bəˈreɪ】で、カタカナだとそのまま「ベレー」になります。
beret はフランス語発祥の言葉で、もともとはフランスとスペインの国境付近にあるバスク地方の民族衣装だったそうです。かのナポレオン3世がバスクを訪れた際、「バスク地方の帽子」という意味で「バスクベレー」と呼び、時代とともにバスク無しでも通用するようになりました。
その後ベレー帽は、形が単純で大量生産ができ、ポケットなどに入れやすいことから、フランス軍の軍用帽子として採用され、他の軍にも広がっていきました。また、そのおしゃれな雰囲気から、画家などの芸術家の間でも人気が広がりました。
「シルクハット」in English
マジシャンなどが被る印象のある「シルクハット」は、英語で “top hat” と呼ぶのが一般的です。
top hat は、高い円錐状の形状をしていて、硬い素材でできています。もともとは、紳士がフォーマルな場で着用する想定の被り物でしたが、現代では、特別なイベントや舞台演出などで使われる機会が多いです。
なお、日本でなぜシルクハットと呼ぶかというと、その素材が「シルク(絹)」でできていることが多かったためです。そのため、英語圏で silk hat と言っても、単に「シルク製の帽子」という意味にしかならず、上手く伝わらない可能性が高いので注意しましょう。
「中折れ帽」in English
頭頂部(クラウン)が中に折り込まれた「中折れ帽」は、英語で “fedora(フェドラ)” と言います。
fedora の語源は、19世紀後半に流行った「Fedora」という同名の舞台劇だといわれています。この中で主人公の女性がかぶっていた中折れ帽が印象的だったことから、一気に人気になったようです。
まとめ
今回は「帽子」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
帽子は主に “hat” か “cap” のいずれかで表現され、周りをツバが覆っていれば hat、ツバが一部だけだったり、まったく無かったりする場合は cap と呼ばれます。
また、ニット帽(beanie)やベレー帽(beret)をはじめ、まったく違う呼び方がされるものもあります。お気に入りの帽子がある方は、この機会に英語で何と言うか、ぜひ覚えておきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!