鳥類に入るダチョウ、飛ばない・鳴かない・臭わないが揃ったユニークな鳥です。
七面鳥ならターキーとしてある程度の馴染みがありますが、ダチョウの英語は何になるのでしょう?
今回の記事は、知れば知るほど面白い「ダチョウ」について、英語表現やユニークな意味などについて深堀りします。
ダチョウ英語「Ostrich」「Ostriches」の意味や読み方は?
さっそく、ダチョウについて紹介していきましょう。
ダチョウは英語で「Ostrich」です。
Ostrichを辞書で調べると、a large bird from Africa that cannot flyとあります。アフリカから来た大きな飛べない鳥、なんですね。
空を飛べない鳥ということからすでに興味が出てきた人がいるかも知れませんが、この件については後ほど取りあげましょう。
可算名詞のostrichは、複数の場合にostrichesにすることをお忘れなく。
Ostrichの意味と読み方
突然ですが、皆さんのなかにはオーストリッチ革のバッグをお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。もしくは、エルメスのオーストリッチ革のバーキンに憧れている人もいるでしょう。
Ostrichという単語には、「ダチョウ」そして「ダチョウの革」という意味があります。
ダチョウの革はオーストリッチと呼ばれ、均質な斑紋が素晴らしくエルメスのバッグに使用されたりと、天然素材のなかでも最高級素材と呼ばれています。
鳥としてだけでなく、このような特徴を持つダチョウがオーストリッチということで、英語表現が記憶に残りやすいのではないでしょうか?
Ostrichの意味が分かったところで発音ですが、日本語のオーストリッチとは少し違います。イギリスではオストゥリチ、アメリカではアストゥリチ、どちらも頭にアクセントを置き発します。
Ostrichの使い方を例文で紹介
ダチョウostrichを会話で使えるように例文をみていきましょう。鳥としてのostrichだけでなく、ダチョウの革のほうも合わせて紹介します。
It’s said that an ostrich is the fastest animal on two legs.
訳)ダチョウは二本足で最も速い動物だと言われている。
Did you know, unlike most birds, an ostrich can’t fly?
訳)ほとんどの鳥と違って、ダチョウは飛べないってこと知ってた?
The ostrich Hermes Birkin sells at auction around twice as often as the ostrich Kelly bag.
訳)オーストリッチのエルメスバーキンは、オーストリッチのケリーバッグの約2倍の頻度でオークションで落札されます。
ここまで、ダチョウがostrichであることにだいぶ慣れてきたでしょうか?
ostrich-likeはどんな使い方をするの?
イギリス英語に「ostrich-like」というフレーズがあります。どのような意味かイメージできますか?
ostrich-likeの意味とは?
ostrich-likeを辞書で調べると、以下の意味があることがわかります。
形容詞「ダチョウに似ている」
副詞 「ダチョウのように」
likeはご存知のとおり「好む・望む」やSNSでも”イイね!”という意味があります。加えて「似ている・同様の・類似した」としてもよく使われる単語です。
例えば、He looks like George Clooney.とすれば、彼ってジョージ・クルーニーに似ているよね、ということになります。
これと同じで、ostrich-likeはダチョウに似ている、ダチョウのようにという意味で使われるんですね。
An emu is an ostrich-like bird.
訳)エミューはダチョウに似た鳥だ。
Penguins are an ostrich-like bird – they both don’t fly.
訳)ペンギンはダチョウのような鳥、どちらも飛びません。
普段、ダチョウのように◯◯だ、と言うことはそれほどないかもしれませんが、likeの使い方という点においてもostrich-likeという表現があることを理解しましょう。
スラング・ダチョウは「現実逃避する」?!
ここで、ダチョウの面白いスラングを2つ紹介しましょう。
ひとつが現実逃避、ふたつ目が危険を直視しない空想的政策です。
Ostrich effect/Ostrich syndrome
オーストリッチを使ったスラングのひとつ目はOstrich effectまたはOstrich syndromeです。これらの意味を解説しましょう。
ダチョウ効果やダチョウ症候群とも言えるこれらのスラングは、対処しなければならない状況において、役立つフィードバックやネガティブな情報を避ける”現実逃避”の意味になります。これは、砂のなかに頭を埋めるダチョウの様子からきています。認めることを拒否したり、明らかに明白なことでも否定したりします。
Many people avoid checking their bank account balance after spending a lot of money; it’s the ostrich effect.
訳)多くの人は多額のお金を使った後、銀行口座の残高を確認することを避けます。これはダチョウ効果です。
現実逃避、してはいけないと思いながらも自分をコントロールできなかったりして、ついしてしまうことってありませんか?
そんなときのOstrich effect/Ostrich syndrome、面白いですね。
Ostrich policy
Ostrich policyは、こちらもダチョウの習性から作られたフレーズです。ダチョウは危険に直面すると、砂に頭を突っ込むと考えられています。本来はそのような習性はないものの、危険を直視しない空想的政策を意味するのです。
It might be an ostrich policy to not face and talk with my wife about spending on a new car.
訳)新車の支出について妻と向き合って話し合わないのはオーストリッチ方針なのかもしれない。
いや〜直視しないで新車は購入できませんよね(笑)
ダチョウはどこの国にいる?
なかなかユニークなダチョウですが、ますます興味が湧いてきました。ここで、ダチョウがどこに生息しているのかについて紹介しましょう。
原産地はアフリカ
Ostrichは「a large bird from Africa that cannot fly」だということはすでに述べました。
ダチョウの原産地はアフリカです。かつてはアラビア半島、黒海沿岸、そして古くは中国の一部でも生息していたと言われます。
Where do ostriches originate from?
訳)ダチョウの起源はどこですか?
They are only found natively in the wilds in Africa.
訳)アフリカの野生でのみ発見されました。
- originate=起源がある
- in the wild in Africa=アフリカの野生
ダチョウってどんな動物?
鳥は一般的に、飛翔生活がもっとも発達した脊椎動物です。ダチョウも鳥の仲間になりますが、どんな動物なのでしょう。
ダチョウについて紹介
ダチョウは生まれから1年で、高さ約2〜2.5メートル、体重は約100kgになります。なんと眼球はひとつで約60gにもなり、3.5km先の離れているものまで見分けることができます。一方、脳の重さはわずか40g程度です。
長い足を使い、時速60kmの速さで走ることができます。このことからも心臓が非常に大きく良く発達し、その重さは約900gあります。
An ostrich’s eggs are the largest of any bird.
訳)ダチョウの卵は鳥のなかで最大です。
Ostrich’s large eyes help it to perceive predators at a great distance.
訳)ダチョウの大きな目は、遠くにいる捕食者に気づくのに役立ちます。
- perceive=気づく・見抜く
- predator=捕食者
参考:日本オーストリッチ協議会
ダチョウは空を飛べない。その理由は?
最後に、ダチョウの面白いファクトのひとつ”ダチョウは飛べない”について紹介しましょう。
ダチョウが飛べない理由
ダチョウだけでなく、エミュー、キーウィ、ヒクイドリなどは飛べない鳥です。他の鳥と異なり、これらの鳥は”走鳥類”と呼ばれます。ダチョウ達は胸骨が平らで飛ぶのに必要な胸筋を支える竜骨突起がありません。加えて、翼は貧弱で地面から重い体を飛び立たせる力もありません。
飛ぶ代わりに、ダチョウは長い足を使い、時速60kmの速さで走ることができるんですね。
flightless birdsで「飛べない鳥」
flightless birdsの意味は「飛べない鳥」です。ダチョウはまさしくこのグループに属しています。
Ostriches are large flightless birds.
訳)ダチョウは飛べない大型の鳥です。
Ostriches can’t fly but they are the fastest running birds in the world.
訳)ダチョウは飛ぶことができませんが、世界でもっとも速く走る鳥です。
まとめ
ダチョウの英語はOstrich、高品質のオーストリッチ革の英語でもあることが分かりました。飛べない鳥として有名ですが、スラングとして現実逃避をするのにも使われるユニークな言葉です。
この機会に、ダチョウのことを知り、オーストリッチについて英語で話せるようにしましょう。