英語の勉強方法にはいろいろなやり方や種類があります。どの方法にもメリットとデメリットがあるので、選ぶ際には注意が必要です。どれがよいのか迷った場合には、自分の趣味に近いものを選ぶのがよいでしょう。スポーツに関心があるのなら、オリンピックのボクシング競技がおすすめです。なぜならボクシング競技には、英語を学ぶうえでのメリットが多いからです。
オリンピックのボクシング競技が英語の勉強に役立つ理由とは
オリンピックのボクシング競技が英語の勉強に役立つ理由としては、主に次の3つが挙げられます。
世界的な人気競技である
ボクシングは世界的に見ても人気となっている競技の1つです。これはオリンピックにおいても同じで、参加する国はもちろん、参加しない国でも話題となるのがボクシング競技です。英語圏でもさまざまな媒体でボクシングが取り上げられるので、英語を学ぶための素材に事欠きません。競技によっては、英語圏ではさほど話題にならないものも存在します。ボクシング競技は話題が豊富なので、とても多くの英語素材が期待できます。
階級が多いため記事が豊富
オリンピックでのボクシングは階級ごとに試合を行い、メダルの獲得を目指す競技です。ちなみに東京2021オリンピックでは男子が8階級で、女子が5階級です。このように階級が多いため、必然的に記事も豊富となります。各階級の試合を追うことで、英語の実況や英文記事に接する機会もどんどんと増えていきます。オリンピック期間だけでも、豊かな英語体験が期待できるのがボクシング競技だというわけです。
ボクシングは日本人にとって馴染みのある競技の1つ
日本ではボクシングの世界王者が比較的多く、人気のあるスポーツとして定着しています。ボクシングを題材にした漫画やアニメ、小説や映画も豊富です。また、ドラマやノンフィクション作品にも恵まれています。このように日本人にとってボクシングはたいへん馴染みのある競技なので、英語を勉強する素材としても申し分ありません。
ボクシングで英語を学ぶ方法
ボクシングで英語を学ぶ方法は多種多様です。どれも効果的なやり方ですが、継続して勉強するためには自分に合ったものを選ぶのが肝心です。
ニュース記事を読む
ボクシングはオリンピックの中でも人気の高い競技なので、ニュース記事を見つけだすのが容易です。ニュース記事はコンパクトにまとまっているものが多く、比較的短い時間で読み終えることが可能です。そのためできるだけ短時間で、効率よく英語を勉強したいときなどに適しています。また、日本語でも記事になっているニュースの場合には、日本語と英語を比較しながら学べるのでより効果的です。ニュースサイトは基本的に無料なことが多いので、費用がかからないのもよい点です。またスラングなどが少ないため、スポーツに関する正しい表現方法も勉強できます。
SNSで学ぶ
ボクシングはSNS上で取り上げられる頻度の多いスポーツです。特にオリンピックは多数の関心を集めるイベントなので、SNS上のトレンドになることも珍しくありません。SNSで英語を学ぶことのメリットは、リアルタイムで臨場感を味わいながら勉強できるという点です。さまざまな人たちが素直な感情を表現するので、生き生きとした英語を学べます。スラングを使用することも多く、日常生活で使われている英単語やフレーズを知るにも便利です。また、SNSなら双方向での交流が可能です。気にいった発言に返答することで、英語圏の人たちと気軽にやり取りできるのも見逃せないポイントだと言えるでしょう。
動画で学ぶ
ボクシングを題材とした動画は多数ネット上にアップされています。動画なので発音を学べますし、実際の選手の動きに対応した英語表現を身に付けるのにも役立ちます。最初は聞き取れなくても、諦めずに何度も繰り返し視聴するのが大事です。というのは、ヒヤリング能力は聴く回数が多いほどスキルアップしやすいものだからです。動画で英語を効果的に学ぶ方法には、短い動画を集中的に視聴する方法と、長い動画をBGMのように垂れ流す方法の2つがあります。どちらにも一長一短があるので、時間と状況に合わせ、適した方を選びましょう。また、動画での視聴に慣れてきたら、長時間集中して学ぶのもよいでしょう。
映画で学ぶ
ボクシングを題材にした洋画を見て、感動したことのある人も多いのではないでしょうか。好きな映画は趣味と勉強を兼ねられるので、英語をマスターするのにとても適しています。飽きることなく視聴できますし、登場人物になりきることで、より英語を身近に学べます。ボクシング映画は映画館だけではなく、DVDや動画配信サイトなどでも見ることが可能です。費用や必要機材などを考慮し、適した方法で視聴してみましょう。
アニメや漫画で学ぶ
日本のアニメや漫画は、世界的な人気となっているジャンルの1つです。英語に訳されているものも少なくありません。また、日本でそれらを視聴することも可能です。ボクシングのアニメや漫画も同様です。日本のボクシングアニメの草分け的存在も、英語の吹替版が発売されており人気となっています。そういった馴染みのあるアニメや漫画は、ストーリーを追いやすいので英語の勉強に打ってつけです。好きなアニメや漫画が英訳されているような場合には、積極的に活用してみるとよいでしょう。
ボクシングに関する英単語
英単語を少しでも多く覚えるのが、英語を学ぶうえでのコツの1つです。ここではボクシング用語の簡単な説明と、それぞれに対応する英単語を紹介します。
基本的な用語
ボクシングは英語では「Boxing」です。ボクシングをする人をボクサーと呼びますが、英語でもそのまま「boxer」となります。ボクシングで使用するグローブは「boxing gloves」ですし、ボクシングの試合は「boxing match」、または「boxing game」です。ボクシングは、基本的にはノックアウトか判定での勝ち負けとなります。ノックアウトは「knockout」で、判定は「decision」です。またノックアウトは「KO」と表す場合もあります。ボクシングでは攻撃を避けるため、試合中に相手に抱きつくことがありますが、その行為をクリンチといいます。クリンチは英語で「clinch」です。またスパーリングは英語でも「sparring」です。
ボクシングでのコーチは「coach」ですが、「trainer」と呼ぶ場合もあります。ボクシングの監督は「manager」か「head coach」です。日本では部活の世話をする人をマネージャーと呼ぶこともありますが、英語では意味が違ってくるので注意が必要です。ボクシングの試合で選手に付き添い、いろいろな世話をする人をセコンドと言います。セコンドは英語でも「second」です。このようにボクシング用語は英語からきているものが多く、フェイントは「feint」ですし、ガードは「guard」です。スペルにさえ注意すれば覚えやすいのが、ボクシングにまつわる英単語だと言えるでしょう。
階級
ボクシングは体重によって階級が分れているスポーツです。東京2021オリンピックに採用されている各階級の英語表記と、体重は次の通りです。
男子
・フライ級「flyweight」52kg
・フェザー級「featherweight」57kg
・ライト級「lightweight」63kg
・ウェルター級「welterweight」69kg
・ミドル級「middleweight」75kg
・ライトヘビー級「light heavyweight」81kg
・ヘビー級「heavyweight」91kg
・スーパーヘビー級「super heavyweight」91kg以上
なお女子の場合はフライ級からミドル級までの5階級で、体重区分は男子と同じです。
パンチの種類
ボクシングには数種類のパンチがあります。パンチの名前を覚えることで、より試合を楽しめるようになります。右ストレートは「straight right」で、左ストレートは「Straight left」です。突き刺すように真っすぐ打つパンチがジャブで、英語では「jab」となります。弧を描くように打つのがフックで、英語では「Hook」です。下から突き上げるように打つのがアッパーカットで、英語では「Uppercut」です。基本的に英単語がそのままパンチの呼び方となっているので、覚えやすいのではないでしょうか。
ボクシングに関する例文
英語の例文を覚えることで、記事などの内容がよりスムーズに理解できるようになります。ここではボクシングやオリンピックに関する例文をいくつか紹介します。
ボクシングに関する例文
前述したように、判定は「decision」でノックアウトは「knockout」です。これらの言葉を使用した例文としては、次のようなものがあります。
Tanaka won by decision.
訳)田中は判定で勝利した。
lose by decision
訳)判定負け
Tanaka lost by technical decision due to injury.
訳)田中は負傷のためテクニカル判定負けした。
Tanaka won by knockout.
訳)田中はノックアウトで勝った。
Tanaka’s knockout punch is amazing.
訳)田中のノックアウトパンチは凄い。
うつ伏せに倒れるという意味の「fall flat」を使い、「fell flat on the canvas due to uppercut(アッパーカットによってキャンバス上に倒れた)」と表現する方法もあります。
オリンピックに関連する例文
オリンピックに関する例文としては次のようなものがあります。
Tanaka won a gold medal at the Olympics.
訳)田中はオリンピックで金メダルを獲得した。
Tanaka lost in the preliminary round.
訳)田中は予選で敗退した。
Advance to the final of the Olympics.
訳)オリンピックの決勝に進出した。
予選を表す言葉には「preliminary round」の他に、「qualifying game」や「elimination round」などといった表現方法もあります。たとえば「get through the qualifying round」は、予選を通過するという意味の文です。
オリンピックのボクシング競技で英語を楽しく学ぼう!
言語を学ぶコツは、生き生きとした素材とできるだけ多く触れ合い、そのエッセンスを肌身で吸収することです。文献を読むのも勉強のうちではありますが、それだけでは実践力としての英語はなかなか身に付きません。その点オリンピックのボクシング競技は、スポーツとしての醍醐味とともに生きた英語を学べる良質な素材です。この記事を参考にしてボクシング競技で英語を楽しく学び、身に付けましょう。