「カロリー」は、意味を知らない人がいないくらい、日本語として浸透している身近な言葉です。熱量(エネルギー)を表す単位のひとつで、水1Lを1気圧のもとで1℃上昇させるのに必要な熱量が1kcalと定義されています。

ダイエット中に限らず、健康や栄養を気にかけている人には必須のカロリー表示。今回は、そんな身近な英語「カロリー」について、よく使われる便利な英語表現を紹介していきます。

「カロリー」は英語で“calorie”

「カロリー」は英語で“calorie”です。「熱」を意味するラテン語“calor”から由来したといわれています。

アメリカ英語「kˈæl(ə)ri」とイギリス英語「kæləri」で発音が若干異なります。もしカタカナ読みをするとしたら、「キャァラァリィ」と覚えておくとよいでしょう。数えられる名詞なので複数形は“s”をつけて“calories”です。

1Lの水の温度を1℃上げるために必要な熱量が1kcalといわれています。ちなみに、1calは1mlの水の温度を1℃上げるのに必要な熱量です。

コンセントを差して電化製品を動かすように、人間の活動にも必ずエネルギー源が必要です。生きていくためのエネルギーは、当然食事から摂ることになります。

100kcalの食事をしても、運動で100kcalを消費すれば、食べた分のエネルギーは体内に残りません。しかし、食事の摂取カロリーが運動の消費カロリーを上回ると、余ったエネルギーは、脂肪として体内に蓄積されます。これがいわゆる「体脂肪」です。

Aさん
He goes to the gym to burn calories every weekend.
訳)彼はカロリーを消費するために毎週ジムへ行っているそうです。
Aさん
When calorie intake exceeds caloric consumption, excess energy is stored in the body as fat.
訳)摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、余ったエネルギーは脂肪として体内にたまっていきます。

“kcal”と“Cal”は同じ意味

「カロリー」を使った頻出表現

日本語として馴染みのある「カロリー」ですが、食品によっては「kcal」「Cal」「cal」など、複数の表記を見かけたことはないでしょうか?

3つとも「カロリー」を表していることに間違いないのですが、「Cal」と「cal」はつづりが同じでも意味が違うので注意が必要です。間違いやすいカロリー表記について解説しておきます。

1kcal=1Cal=1,000cal

もともとは大文字「Cal」と小文字「cal」で使い分けられていましたが、見間違いや混乱を招いてしまうため、現在は1,000の単位を表す「k」を頭につけて、1,000cal=1kcalと表示されるのが一般的となっています。

Aさん
I’m counting calories every day.
訳)毎日カロリーを計算しています。
Aさん
How many calories are in that big hamburger?
訳)その大きなハンバーガー、何カロリーあるんですか?
Aさん
A fat person may eat up to 3,000kcals per day.
訳)太っている人は、1日に3,000kcalまで食べられるらしい。

「カロリー」を使った頻出表現

「カロリー」を使った頻出表現

「カロリー」を使った英語表現は非常にたくさんあります。なかでもダイエットや健康面の会話などでよく出てくるフレーズを紹介します。

「カロリーが低い(少ない)」

「カロリーが低い」は、“low”や”light”を使って表すのが一般的です。

  • have a low calorie content
  • be light on calories
  • be low in calorie content
Aさん
Natto is high in calcium, protein, and several other minerals, low calorie, and high in fiber.
訳)納豆はカルシウム、タンパク質、ミネラル豊富なうえ、低カロリーで食物繊維も多く含まれています。
Aさん
The calories of the foods I eat in Japan are lower than the calories of the foods that I eat in America, so I lost weight.
訳)日本の食べ物は、アメリカに比べてカロリーが低いので痩せたのでしょうね。

「カロリーが高い(多い)」

“high”や“rich”のほか“heavy”などと一緒によく使われています。

  • have a high calorie content
  • have a lot of calories
  • be heavy on calories
  • be high in calories
  • be rich in calories
  • be rich in energy
Aさん
Probably because it is high energy food, my stomach gets full and stays full for a long time.
訳)カロリーが高いのか、少量でお腹いっぱいになるし、腹持ちがいいですよ。
Aさん
Which one do you think has higher calories?
訳)どっちがカロリー高いと思いますか?

「カロリーが足りない」

「十分でない」「不足している」という意味で“not enough”や“lack of”を使って表現されます。

  • be short of calories
  • not enough calories
  • lack of calories
Aさん
You’re not going to get enough calories from a diet like this.
訳)こんな食事ではカロリーが足りていませんよ。

「カロリーに気を付ける」

「気を付ける」「注意する」を意味する“watch”を使った表現が多くみられます。

  • be careful about one’s calories
  • watch one’s calorie intake
Aさん
I’m on a diet, so I’m counting calories and watching what I eat.
訳)最近ダイエット中なので、カロリーに気をつけて食事をしています。

「カロリーの摂り過ぎ」

使いやすい“too many”をはじめ、“overload”(過負荷)や“excessive”(極端な)を使った表現もあります。

  • calorific overload
  • excessive calorie intake
  • too many calories
Aさん
Be careful not to eat too many calories.
訳)カロリーの摂りすぎに注意しましょう。

「カロリー制限」

“cut”は、「切る」だけでなく、食べ物や飲み物の「制限」という意味でも使えるので覚えておくとよいでしょう。

  • restriction of calories
  • cut your calories
Aさん
It’s not good to cut your calories too much.
訳)過度なカロリー制限は良くないですよ。

よく耳にする糖質制限ダイエットは以下のような言い方で伝えられます。

Aさん
I’m on a low carb diet.
訳)糖質制限ダイエット中です。

五大栄養素の英語

五大栄養素の英語

カロリーやダイエット、健康にちなんで、体に必要な栄養素を表す英語も一緒に覚えておきましょう。すでに知っている人も多いですが、基本となる五大栄養素の英語を簡単な例文とともに一覧にまとめました。

protein
タンパク質
Certain foods are high in protein, such as red meat and nuts.
赤身のお肉やナッツなど、特定の食品にはタンパク質が多く含まれています。
lipid
脂質
I’m trying to cut down on oily foods.
脂質を摂り過ぎないようにしています。
carbohydrate
糖質・炭水化物
I’m staying away from carbohydrate food as much as possible.
できる限り炭水化物を避けた食事をしています。
vitamin
ビタミン
I take vitamins so I don’t get sick.
風邪をひかないように、ビタミン摂取を心がけています。
minerals
ミネラル

  • calcium(カルシウム)
  • iron(鉄分)
  • natrium(ナトリウム
  • magnesium(マグネシウム)
  • zinc(亜鉛)など
The lack of calcium can lead to weaker bones.
カルシウムが足りないと、骨が脆くなることがあります。

まとめ

身近な英語「カロリー」について、よく使われる便利な英語表現を紹介しました。

健康的で低カロリーな日本食は海外の人々に浸透し、美味しくてヘルシーな「washoku」として大変人気を集めています。主食のお米はグルテンフリー、緑茶や抹茶は血糖値やコレステロール値を下げ、免疫力を高めてくれる効果があります。体は日々食べているものでできているので、日本が長寿で肥満率が少ない国であるのも納得できます。

今回紹介した表現はどれも簡単で覚えやすいものばかりです。気になったフレーズを使って、低カロリーで栄養価の高い日本食の魅力を伝えていけるといいですね。